賃金による労災保険料の算定

建設の事業における労災保険料の算定方法には、「賃金」による場合と、「請負金額」による場合があります。

＜＜賃金による労災保険料の算定＞＞

1.賃金の把握
工事に従事にしたすべての労働者（下請負・孫請負を含む）の賃金を正確に把握する。
ただし、下記の労働者は、算入しない。
1）下請負等の事業主
2）一人親方
3）船員保険適用者等
4）警備員、列車監視員

賃金集計表を作成するに当たっては、その基礎資料となる下請事業場等から提出される支払賃金報告書には、当該賃金台帳の写しを必ず添付する。
支払賃金報告書のみでは、賃金を正確に把握したものとは見なされない。

下記の賃金台帳兼出勤表を参考にした賃金台帳を作成し、実際に労働者の賃金台帳として使用した、その写しを添付しても良い

2.賞与の算入について
支給基準日に在籍する現場に全額算入する。
下請事業場等の賞与支給の有無についても必ず確認する。

3.諸手当
交通費、残業手当等を算入する。

4.月の途中で所属現場を異動
　当該月の賃金について日割計算を行い、各々の現場に算入する。
　月極めの給料、手当は、所定労働日数又は、25日で除した額を一日当たりの単価とする。

5.日若しくは時間にて支払われる残業・深夜手当
　当該日の現場に算入する。

6.関係帳簿書類の完備及び保存
下記書類完備、工事終了後3年間保存。

1）工事請負契約書、
2）外注契約書、
3）工事工程表、
4）全協力業者（下請負、孫請負含む）の系統組織図、
5）工事日報、
6）安全日誌等

賃金の把握や関係帳簿書類等の完備・保存が不備な場合、後日の調査で請負金額計算に訂正し、多額の不足額や追徴金の納付を求められる事がある。

http://www.roudoukyoku.go.jp/seido/hoken/hp-c.htm

 労災保険料を支払賃金で計算する場合の留意事項 
大阪労働局
　http://osaka-rodo.go.jp/hoken/seido/kosin/keisan.php