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関西ミドル 雑記帳
不動産賃貸業 元ゼネコン勤務
 



付加体 付加作用
海洋プレートは海洋地殻とその下のマントルの一部から成り立っている。
海洋地殻は、海嶺で噴出した玄武岩溶岩の上に、深海堆積物や海山を載せている。
これらの一部は海洋プレートが沈み込むときに、海溝にたまった土砂とともに大陸側に押しつけられ、はぎ取られてしまう。
これを付加作用といい、はぎ取られた地質体を「付加体」という。

付加体のうち、海洋プレートの沈み込みにともなって地下深くもぐり込んだ部分は高い圧力を受け、変成岩となる。
また、海洋プレートの沈み込みはマグマを発生させ、火山活動及び深成岩の貫入を伴う。


地質調査総合センター


このように、日本列島は海洋プレートの沈み込みによって成長してきた。
そのため、以下のような地質の特徴を備えている。

1.過去から現在まで、幾つもの時代の付加体が集積し、その一部が再配置されたつくりになっている。
2.日本列島の基盤は一般に大陸側ほど古く、太平洋側ほど新しい構造となっている。
3.地質時代を通じてマグマ活動があり、さまざまな時代の火成岩が残されている。

付加体と呼ばれる地層は、海洋プレートの上に堆積した地層が、海溝から沈み込むときに引きはがされてできる。
そのときに逆断層が形成されるため、付加体には多数の逆断層が存在する。
海洋プレートは付加体の下位を沈み込むため、付加体は下部ほど最近引きはがされたものである。
すなわち下ほど新しくなる。
地表に露出した古い時代の付加体の地質図には、多数の逆断層が描かれている。

付加体という概念は、日本では1976年に九州大学の勘米良亀齢が南九州の四万十層を調査して、その構造を付加体と名付けた。
欧米でもほとんど同時期にオックスフォード大学の W. Stuart McKerrow らがスコットランド地方の複雑な地質を調査して1977年に付加体構造に関する論文を発表した。
この概念によって日本列島を形成する海洋起源の堆積岩や変成岩について、系統的な説明ができるようになった。


大鹿村中央構造線博物館



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