結局
安物のシュレッダーは昨夜のうちに壊れて動かなくなった
今日は午前中にハサミでおおまかに裁断して
燃やせるゴミの袋に収納して全ての業務が終了
僕にとってこの2日間は
義父と正面から向き合えたような貴重な時間だった
当時40歳の義父は
2年前に再婚し
12歳と10歳の娘と生活してた
自動車メーカーに勤務し
夜勤と日勤を繰り返す日々
どこから
この土地を買うお金があったのだろうか
その後 二度目の妻と死別し
娘2人も結婚して他家に嫁いだ
30年後に義父は亡くなり
暫くは駐車場となった
病に侵された長女の強い願いで
土地を売却して妹と子供3人にお金を贈与した
義父が守りたかったものや
夢や希望を
結局僕はなにも守れなかった
紙の山がなくなっただけなのに
心にポッカリ穴が空いた
紅葉葵
行く先を照らすのは
まだ咲かぬ見果てぬ夢
遥か後ろを照らすのは
あどけない夢
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない
ヘッドライト・テールライト 旅はまだ終わらない