弁護士を付けずに個人で行う過払い金返還請求
自分に過払い金の返還請求する条件があるか確認します。
利息制限法の法廷利息 借入額が
10万円未満⇒20%
10万円以上100万未満⇒18%
100万円以上⇒15%
以上の決められた利息よりも多く払っていた場合(長期になればなるほど過払い金も多くなる場合が多い)
該当する場合以下の手順で行います。(自分はこのように行いました。参考まで。)
1、該当の金融業に電話、又は直接支店に行き過去から現在に至るまでの取引明細(取引履歴)をもらう
⇒ほとんどの業者は明細を何に使うのか聞いてくるので「過払い金返還請求です」といってもかまわない。
⇒業者により口頭だけでOKの所と、情報開示申請書を書かなくては発行しない所がある。郵送や支店での受け取りかを選べる所もある。
⇒情報開示申請書を書かなくてはいけない場合、自宅⇔業者で郵便のやり取りにより開示までに最短でも約2週間程かかる。
⇒取引明細は後ほど裁判で証拠として使いますので裁判所分(正本)、被告分(副本)、自分用に3部になるようにコピーしておくと良いです。
2、取引明細が到着したら、アドリテム司法書士法人様のサイトより「利息計算ソフト」(無料)最新版をダウンロードし明細通りに打ち込む
⇒エクセルファイルです。使い方は「利息計算ソフト」を開くとわかりやすく表示してくれています。
⇒取引明細は、ほとんど和暦で記載されています(2010年⇒H22とか)取引明細をよく確認して打ちましょう。
3、いくら過払い金があったのか確認し印刷する
⇒過払い金が発生した日より、過払い金の支払われる日までの間、「年5%」か「年6%」の利子をつけて請求することができます(後で解説)。
⇒この計算書は証拠として使います。こちらも、裁判所分(正本)、被告分(副本)、自分用に3部印刷しておくと良いです。
⇒過払い金額(訴訟物の価格)が
140万円までのは簡易裁判所
140万円をこえるものは地方裁判所が管轄になります
4、「代表者事項証明書」を自分の家の近くの法務局(その出張所でも可)に取りに行く
⇒発行手数料として1枚あたり千円かかります
「代表者事項証明書」とは
A、商号
B、本店の住所
C、代表者の資格、氏名及び住所
が書いてあり、訴状を作成する際に上記のA~Cを一字一句間違いなく正確に訴状に記載する必要があります。
なので訴状作成する前に取得しておいたほうが良いかと思います
5、訴状を作成します
訴状作成はインターネット上でも雛形がありますのでそちらを参考に作成して下さい。 キーワードは< 過払い金訴状 >です。
作成時の注意点としては~
・訴状の自分の住所の横、もしくは下に必ず 送達場所 と入れる。
・上記でも書いた被告の商号、住所、代表者の氏名及び住所は一字一句間違えてはいけません。
・勝手に住所表記を略してはいけません。 例)<東京都港区六本木1丁目8番7号>を<東京都港区六本木1丁目8-7>になど
・被告に請求出来る過払い金の年利子5%と6%の違いは~
5%⇒民事裁判と言う事で民事法に従い年利子5%を付けて請求する権利(民法404条)
6%⇒民事裁判だが消費者金融業社(会社)は商法に従い商売をしている。商行為により生じた債務(返還すべき過払い金)に対し、年利子6%を付けて請求する権利がある(商法514条)
※5%、6%のどちらかを選ぶのは自由ですが、一般的には5%を選択するのが多いと聞きます。6%の利子を被告に請求する場合、たかが1%の差ですが難色をしめし今後スムーズに事が進まなくなる場合があります。
⇒間違いが無いか確認したら、訴状も裁判所分(正本)、被告分(副本)、自分用に3部印刷しておくと良いです。
⇒訴状と取引明細書や計算書等の証拠資料(甲号証)をクリップ等でまとめておきましょう(三部)
6、裁判所に行く前に準備する
・ 筆記用具と印鑑(シャチハタみたいのは駄目)
・ 訴状と証拠資料3部
⇒訴状の閉じ方も正式に決まったやり方があります。インターネット上でも訴状や甲号証の正式なやり方が乗っていますが、分からない場合は無理に閉じず、裁判所受付窓口で教えてもらいながら閉じたほうが良いです。その際、ホチキスと赤いボールペンを使いますので持参しましょう。
・ 代表者事項証明書
・ お金
⇒裁判所から原告と被告に郵便物を送る際に使用する切手を購入する。裁判所の地域に寄りますが、6千円~7千円ぐらい(原告が立て替えておきます)
⇒訴訟物の価格(今回裁判で請求する金額で利子を除いた金額)に応じた訴訟費用分の印紙を購入する金額
※価格が 10万~100万までは10万円ごとに千円 例)訴訟物の価格が 50万⇒ 5千円
※価格が101万~500万までは20万円ごとに千円 例)訴訟物の価格が200万⇒1万5千円
上記の郵便代(通信費)や裁判所までの交通費、訴訟費用は原告が立て替えて置きますが、裁判に勝訴や和解をした場合、被告に請求することも出来ます。
7、裁判所に行きましょう
⇒用途に合わせて簡易裁判所か地方裁判所に行きましょう。地域によっては簡裁と地裁が一緒の建物にある所もあります。
⇒民事の受付窓口に訴状を提出する際に、係員に字の間違いや計算ミスが無いか一字一句確認されます。簡単な間違いの場合は訂正印を押しボールペンにて修正するように言われますが、致命的な間違いの場合は帰宅して訴状の作り直しの可能性もあります。(緊張する瞬間です)
⇒訴状がOKの場合は上記にも書きましたが、庁舎内の売店にて指定された金額の「切手」、訴訟物の金額に応じた「収入印紙」を購入するように指示されます。
⇒訴状を提出した窓口に購入した「切手」、「印紙」を提出し正式に訴状受理されます。
8、その後は
⇒訴状を提出してから1週間後ぐらいに裁判所より「第一回口頭弁論」の期日について連絡が入ります。都合の良い日時を聞いてくれますので相談して決めて下さい。(だいたい1ヵ月後ぐらいが多い)
⇒さらに1週間後ぐらいに裁判所より特別送達(郵送)にて「第一回口頭弁論期日呼出状」が届きますので確認し期日通りに出廷しましょう。
⇒自分が体験した簡易裁判所での流れは
訴状提出⇒(一週間後)第一回期日決定⇒(ひと月後)「第一回口頭弁論」⇒(ひと月後)「第二回口頭弁論」⇒(ひと月後)「判決」という流れでした。
アコムや(ADR申請前の)アイフルの場合、争点が無ければ「第二回口頭弁論」前に訴外にて和解となった。(期日延期及び入金後に訴訟取り下げ)
プロミスの場合「第二回口頭弁論」時に裁判官より「和解に代わる決定」をもらった。(第一回口頭弁論終了後に自分とプロミス側と和解交渉を行い第二回口頭弁論で決着が付くように調整)
人や裁判の内容により時間や流れが変わるのは言うまでもありません。
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名古屋式ってあるのですね。
初めて知りました。
情報ありがとう御座います。
検索してみると裁判所やサラ金でも使用されるぐらい有名なんですね。しかも多く金額出るなんて。
今まで、自分が行った過払いは5件経験しましたが、すべて外山式でやってましたが、問題はありませんでしたよ。
自分が行った過払い金の返還のやり方はあくまでも、個人レベルの実体験で行ったことを、そのままブログに書いていますのでその点はご了承くださいませ。
やっぱりプロにはかないませんね><