GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

機能性表示食品制度って何だ

2015-06-13 02:32:28 | FOOD&DRINK
食品にいちいち基準をつける必要があるのか?
「健康な食事マーク」って訳の分からないマークの4月からの導入が、先送りされてホッとしてたら、知らない間に「機能性表示食品制度」てのが導入されていた。
科学的根拠を消費者庁に提出すれば、国の審査なしに「目にいい」「骨の健康を保つ」など表示ができるらしい。

って、ちょっと待てよ。
科学的根拠とやらと昔から伝えられてる風説は一致するのか?

昆布やワカメは髪にいい。
牛乳を飲むと身長が伸びる。
肝を食べると老化防止になる。
ウナギを食べると精がつく。
梅干しは健康にいい。
他にも「初物を食べると75日長生きできる」とかもはや迷信みたいな物まで含めると、食べ物にまつわる風説は数多く存在する。

ビタミンとミネラルの機能に限った「栄養機能食品」とか、「トクホ」ってのはまだわかる。だけど、たとえ成分の有効性がわかっていてもパッケージなどに記載することができなかったからって、いちいち基準を新たに作って表示できるようにしてどうする。
化学調味料と保存料、その他添加物だらけのものでも、食品のある成分が「何々に効く」とかなら表示できるってこった。パッケージ商品に表示できるってことはそう言う事だ。野菜や魚そのものにはいちいち表示できないからな。
例えば「タコにはタウリンって成分が多分に含まれていて、このタウリンって奴はこれこれこう言う働きをするから結果的に疲労回復に効く」ってのを立証すれば、タコに「疲労回復に効くよ」って表示ができるってことだが、タコの切り身のパックにいちいち「これは疲労回復に効く食べ物です」って表示するのか?。それなら、たこ焼きにも表示できるってことだな。冷凍パックの電子レンジたこ焼きにも書けるってことだ。

馬鹿か。なんでこんな事を国がいちいち許可したり管理しなくてはいけないんだ?そんなに暇なのか消費者庁。

以前、某局の朝の報道番組で「ココアが体にいい」ってやったら、ココアが売り切れ、蜂蜜がとかバナナがってやるたびにその商品が売り切れてた事がある。消費者は科学的根拠があるかどうかなんてどうでもいいのよ。
おばあちゃんの知恵袋じゃないけど、科学的な立証なんか知らなくても今まで体にいいとか、風邪に効くとかって食べ物はいっぱいあるじゃないか。それをいちいち科学的根拠をちゃんと提出しないと表示できないってのは、食文化の破壊とも言える暴挙とさえ思う。

これは逆を言えば立証できない物は表示できないってことだな。

風邪には生姜湯だよとか、梅干し焼いてお茶に入れるといいよとか、卵酒だよってのをいちいち科学的根拠で明記しろと?
目が悪い時は目玉を、肝臓が弱ってればレバーを、同じ箇所の物を食えば効くってのは多分科学的根拠は無いだろう。
夏バテの時は長い物(鰻、太刀魚、鱧、穴子など)を食べたらいいとか、秋なすは嫁に食わすなとかはどうなんだ?山芋とかオクラとかネバネバした物は精がつくってのも科学的根拠あるのか?二日酔いにはシジミってのはどうだ。
おせち料理の数の子は子宝が恵まれるとか、レンコンは先行きが見通せるとか、エビは長寿、昆布は喜ぶなんてのは一切駄目だね。大晦日の年越しそばも、ひな祭りの蛤も、冬至のゆず風呂も科学的根拠が立証でき無いから、今後はただ単なる風習に成り下がるな。

消費者庁とか厚生労働省とか農林水産庁、その他省庁の馬鹿どもに告ぐ。
健康な食べものってのは、農薬を使わずちゃんと育てた野菜、汚染されてない海で取れた魚、のびのびと環境で育てた牛や豚や鶏、それらを旬のときに美味しくいただく。ただそれだけの事だ。
農薬まみれの野菜やどこで採れたかわからない原材料、多量の添加物や保存料にまみれた加工食品に「機能性表示食品」って表示して、偽の健康を売るなら、今後日本の食文化はどんどん衰退して行くだろう。それをお前たちは推進してる事を理解しろ。

「和食が世界遺産に登録された」って喜んで、クールジャパンとか言って盛り上げようとしても、所詮この程度。
役人どもはろくなもの食って無いんだね。コンビニ弁当とインスタントものばかりか?ちょっと健康に気を使ってヨーグルトとかトクホのお茶も買ったりしてるんだろうけど、そんな事するよりは、ちゃんとした物食べてみろよ。どんなサプリメントより体にいいぞ。




post a comment