GOKIGENRADIO

バーボングラス片手のロックな毎日

パン屋でもベーカリーでもいいけどさ

2017-09-07 23:04:35 | FOOD&DRINK
パン屋さんが好きだ。
見かけるとつい入ってしまう。
特に個人の店は要チェック。
店に漂うパンの香りを嗅いでると「あぁ幸せだなぁ」と思ってしまう。

誰かのエッセイで、田舎に引っ越すことを決めたが、ただ一つ条件はその町にパン屋があること。
コンビニがなくてもスーパーや量販店がなくても、パン屋がある街は文化圏だとうい自論を持っておられた。
もちろんそのパン屋はチェーン店ではダメだ。個人がやってる店で焼きたてのパンとカフェや紅茶を出してくれるベーカリーだとのこと。

これには賛同。
確かにどんな辺鄙な街でも、美味しいパン屋さんのある町はそれだけでなんか安心感がある。
もちろん昔ながらの乾物屋や和菓子屋、美味しい地ものを食わせるめし屋なんかもあったほうがいいのだが、その中にパン屋(ベーカリー)があるだけでなんか安心できる。

前置きが長くなったが、今住んでるこの街はその点ではちょっと不満。
ベーカリーや店舗併設のカフェなんかもあるのはあるのだけどちょっと違うのよ。

一つは朝が遅いってこと。
徒歩圏内に4店舗ほどあるのだが、どれも9時10時からなの。
朝に焼きたてのパンを買いに行きたいのだが、これでは無理。もうランチになってしまう。
朝寝坊なのか?それともこの辺りは朝にパンを買いに来る人はいないのか?
朝6時頃にはぞろぞろと駅に向かう人はいっぱいいるし、8時ごろには学生がいっぱい降りてくるこの町で、なぜこんな遅くからしか営業しないのだろう。

マクドナルドは24時間営業で朝は朝マックを展開してるし、ロッテリアでさえ朝8時には開けている。KFCは9じくらいだがこれはまぁいいや。
最近はコンビニでパンといれたてのコーヒーって人も多いからか、朝のファミマもローソンもセブンイレブンもけっこう人が入ってる。
なのになぜパン屋はこんなに遅くからしか開けないのだろうか。

オーガニックとかこだわりのって、カラダや環境に気遣う割にはお客様のことは気にしてないように思う。
だっ皿のラーメン屋やそば屋じゃあるまいし、パンを作るのが好きで、趣味の延長でやってま〜すって感じなのかな。カフェやテーブル併設の店もあるけど、すべて禁煙だし。

で、何軒か行ってみたんだけどどれもこれもうわべの接客なのよね。

ある店は「ここって何時からなの?」って聞いたら「表に書いてます」って。知ってるよ。10時からだろ。土日は8時からだろ。コミニュケーションでわざわざ聞いてるのに、なんて業務的。

ある店は同じく「ここって何時から?」って聞いたら、「メニュー入れときますね」って。返事するのも面倒なのか?マニュアルか?聞いてるのはきっかけであって本来の目的はコミュニケーションなんだけどなぁ。これじゃぁチェーン店と何も変わらないよ。しかもしっかり帰りには「スタンプカードお作りしますか?」って。要らないよ。

ある店は開店時間5分前にシャッターもうあいてたから「何時からですか?」って聞いたら「10時からですのでもう少し“外で”お待ちください」だって。雨降ってるのにね。たった5分前でも自分の意思にそぐわない客は客ではないのだね。接客を一から勉強し直した方がいいかもしれない。

全ての店に巨王痛して言えるのは若い人たちがこだわって出したベーカリーだということ。
こだわっているのはいいけど、パンの焼き方とか材料にこだわってるうちはだめだね。お客様に喜んでもらえる、お客様に満足してもらえるっていうことは何なのかの原点がズれてる。

Barとかラーメン屋とかカフェを若い世代がどんどん店を出してる。
雇われるのが嫌で、会社に縛られるのが嫌で、時間を気にして生きるのが嫌で。それはいい。自分の金でやるんだからな。
でもね、お客様歩ってことを考えられないならそれは職人にさえなれないよ。アーティストっていうんだよ。
そしてそれを認めて行列ができるとか、雑誌やメディアがとかって、よほどのこだわりと秀逸したものがなければ無理だと思う。

まぁ、数年たったら経営難で潰れてるだろう。
そんな店を嫌ほど堀江でも中津でも中崎町でも見てきた。
こだわるのはいいが、お客様の方を見ろよ。
ベーカリーだろうがパン屋だろうが、それは一緒だ。



post a comment