とびうお

トビウオ。漢字で書くと飛魚。英名でフライングフィッシュ。
その名の通り300m～400mくらい平気で海の上を飛ぶ。一度だけ観た事が有るが見事に飛んでる。壮観だった。
魚から進化して鳥になったんだなって、見ててちょっと思ってしまった。

飛魚ってもともと飛ぶ為に身体を軽量化したからか、骨も軽いし内蔵も細いから調理が簡単。
おかげで鮮度落ちが遅いから刺身でもいけるし、塩焼きや干物にしても美味しい。ナメロウも良し。
鰭（ヒレ）が特徴的。グライダーのように飛ぶ為の長い胸びれ、助走をつけて海面を飛び出す為の尾びれ、腹びれも他の魚に比べて長い。


長崎や山陰地方では「あご」と呼ばれる出汁を取る為の煮干しが有名。このあご出汁はカツオ出汁やいりこ出汁に匹敵するうまさだ。かまぼこや加工品でも飛魚はかなり使われてる。
名前は誰でも知ってるが大阪ではあまり馴染みの無い魚だった。以前は魚屋スーパーには並んでなかったもの。
最近は大阪でもシーズンには飛び魚がスーパーや魚屋に並ぶので手軽に買えるのはありがたい。（流通の進化って凄いな）

飛魚って結構種類が多い。生物学者や魚屋じゃないんだから全部ひっくるめて飛魚でいいんだけどさ。
トビウオはホントビって呼ばれる。（沖縄ではトブーって呼ばれてる）
ハマトビウオはカクトビ。これら春先から夏にかけて捕れるトビウオは別名ハルトビ（春トビ）って呼ばれる。アカトビ、アヤトビウオ、ホソトビウオ、ツクシトビウオはマルトビ。これら5-9月に捕れるトビウオはナツトビ（夏トビ）って呼ばれる。更にホソトビウオは丸アゴ、ツクシトビウオは角アゴって島根とかでは呼ばれてる。ややこしい。

美味しければそれで良し。
アジやサンマもいいけど、夏はトビウオとイサキが美味い。