バス運転士のち仕分け作業員のち病院の黒子 by松井昌司

2001年に自分でも予想外だったバス運転士になり、2019年に某物流拠点の仕分け作業員に転職、2023年に病院の黒子に…

遅れ遅れの朝だった

2014年09月25日 23時52分31秒 | バス運転士
今朝は雨… 朝7時頃、私は某港へ向かって発車した。いつもより交通量が多かったのか、バスは少しずつ遅れ… 某港では、到着するや否や発車することになり、私はその程度で「あ~ぁ…」と心の中でため息をついていたのだが… その頃、市内中心部を通る地下鉄の重要路線が“昨夜からの雨による冠水”で動いておらず、その方面のバスが過酷な状況に陥っているとは知る由もなかった…。。。


朝9時前、雨も上がって晴れ間が広がった空の下… 私は営業所前ターミナルから“遠回りで”某駅へ向かって走っていた。途中でプチ渋滞にはまり、バス停一区間以上のノロノロ運転が続いた。そして「この交差点(プチ渋滞の起点)を抜けさえすれば!」と思ったのだが… 無情にも目の前で信号が変わってしまい、私は先頭で止まった。


すると、今まで静かだった車内に「ん゛、ん゛、ん゛~っ!」という咳払いのような音(声?)が響き渡った。それは、もう一度「ん゛、ん゛、ん゛~っ!」と繰り返された。さらに、その直後に「タン、タン、タン、タン…」という靴音が鳴り始めたのだった… 私は一人、運転席から遠くを眺めながら、心の中で童謡を口ずさんでいた…。。。♪おててぇ~ つないでぇ~ 野道を行けばぁ~


その交差点を過ぎると、予想通りスイスイだったのだが、各バス停で一人ずつ待っていて… 私は「お待たせして、すいません」と短い言葉を繰り返しながら走り… 結局、5分以上の遅れは変わらず、あるバス停で乗った男性から「結構、遅れとるよ」と言われてしまった。


私は「“遅れとるね”じゃなくて“遅れとるよ”なのか? “ね”じゃなくて“よ”というのは… なんでだろう~???」と考えてしまった。きっと、男性は私の顔を見て「こいつ、ボケだから遅れとることに気付いとらんな、教えてやろう!」と思っ… ということにしておこう。いろいろ考え始めると、眠れなくなっちゃうからねぇ… 「地下鉄は、どこから入れたんでしょう?」とか…(な、な、懐かしい…)



いないはずの人が立っていた!

2014年09月24日 19時08分51秒 | バス運転士
朝7時に“某地区巡回バスもどき”で某駅を発車、すぐにある“止まれ”で一旦停止… と、その時! 若い女性が「ドンドン!」と私の心の扉を… 否、バスの前扉を叩いたのだった。私は心を開いて… 否、前扉を開けて女性を乗せて、車内&車外の安全確認をしてから発進した。


幸いにも、すぐ目の前の交差点を青信号で突破できたので、「僅か十数秒のタイムロスで済んだ」と思ったのだが… 片側一車線の道路にトラックが駐車していて、タイミング悪く対向車がやって来て… そこで私は足止めを食らい、待っている間に前方の信号が青から赤に変わってしまった。


そうなると、何かと流れが悪くなるもので… この時間のこの路線は、ほとんど遅れたことがなかったのだが… 今日は3分ほど遅れてしまった。そして、“1分でも遅れると文句を言うジジイ”が乗るバス停へ… 私は「バスは遅れてしまったけれど、これでようやく噂の“ジジイ節”が聞けるなぁ~」と楽しみにしていたのだが…


なんと、バス停にジジイの姿はなく… おばさんとおじさんが乗っただけだった。私は「おや? 風邪でも引いたのかな? まさか天に召されたわけじゃないだろうが…」と心配になってしまった。なぜならば、平日はもちろん、土日祝日、お盆休みにも、必ずスーツ姿で乗ってくるジジイだからである。


何とも言えない寂しさを感じていた私が某駅に戻った時… 他の運転士さんのバスが、私と同じ“某地区巡回バスもどき”で発車するところだったので、私は「ひょっとして寝坊でもしたのかな? ならば、これから出て行くこのバスに乗るんだろうなぁ~ 残念だなぁ~」と思っていた。


約20分の休憩後、私は再び“某地区巡回バスもどき”で某駅を発車したのだが… 前走の悪い流れを引きずってしまったのか、気が付けば2分ほど遅れていたのである。そして、例のバス停に接近していくと、7~8名が待っていて… その先頭に、なぜか“あのジジイ”が立っていたのである。私は「なんでココに? でもラッキー!」と思いながら前扉を開けたのだが、何も言われずガッカリ…


その後… “もどき”ではない某地区巡回バスをやっていた私が、某駅(終点)に戻ってきた時のこと… いつものように運転席から身を乗り出して、乗客全員が降りたことを確認… と、その時! 私の視界の左上端に“いつもはココにいない何か”が飛び込んできた。その“何か”は、塀の向こう側… 休憩室の前にあった。私は、直感で“見てはいけないモノ”と判断した場合、すぐにそれを直視せずに考えるタイプである。


そして私は「あの帽子は… 上司の1人に違いないのだが… なんでココに? ま、そんな理由はどうでもよく、上司は“私が上司の存在に気付いたこと”に気付いていないのだから… 今、私が滅多にやらない“後方まで足を運んでの車内確認”をやれば、“松井は誰も見てなくてもちゃんとやってる!”と評価されるじゃないかぁ~」と思… わない。


そこはヘソ曲がりの松井くん… 「上司が降車停に立っていて、面と向かって“後方まで行って車内確認をやれ!”と言われたら、嫌々ながらもやるしかないだろうが… こっちが気付いて、あっちが気付いていない状況では… “いつも通りやる”のが筋だろう」と思ったのである。その後、バスを待機場所へ移動させると、予想通り、上司がやって来て注意されたのだった… うん、やっぱり私は褒められるよりも注意されている方が似合うなぁ~ 子供の頃からそうだから! ハハハ…



祝日の帰宅時間帯

2014年09月23日 23時19分38秒 | バス運転士
営業所管轄エリアの北方にある某駅にて… 私のバスは1番乗り場からの発車で、すぐ後ろの2番乗り場からも同時発車のバスがあった。私は「発車時刻と(バス乗り場の目の前にある交差点の)信号のタイミングが微妙だなぁ~」と思いながら、バスの周囲と時計と信号をチラチラと見ていた。


しばらくして目の前の信号が青になり… まだ発車時刻まで30~40秒… 5、4、3、2、1、0! 私は、発車時刻になると同時に扉を閉めて発車&交差点を突破… 2番乗り場のバスも信号の変わり目ギリギリで交差点を突破できたようで、その車体をミラーで確認した私はホッとしながら一つ目の○○停へ… そこで3名ほどの乗車があった。


その次の△△停では10名ほどの乗車があったのだが… 学生さんが200円だけ入れて通路を行こうとしたので、私は呼び止めて10円を入れてもらった。さらに、若い男性が210円ではなく120円を入れて通路を行こうとしたので、呼び止めて不足分を入れてもらった。その後、車内客の動きが止まったのを確認して発車… 青信号、青信号、右折矢印信号… ノンストップで次の◇◇停に到着した。


そこで1人の男性が乗り、私は前扉を閉め… と、その時! 「ピィー!」と降車ブザーが鳴ったので、私は中扉を開けた。すると、1人の学生さんが降りて行ったのだが… その姿を見た私は「ん? ひょっとして、さっき乗ったばかりの学生さん!? 2番乗り場から来る某所行きのバスに乗るつもりだったのかなぁ~ ちゃんと“某総合駅行きです”って案内したんだけど…」と残念に思った。


ちょっとだけ彼女の心配をしながらバス停を発進させて、次の◎◎停まで約100mとなったところで… 手を振りながら歩道を走っているスーツ姿の中年ぽっちゃり男性を発見した。私は◎◎停で止まって、前扉を開けて待ち… 間もなく、その男性が駆け込んできて「さすがに今日(祝日)は時間通りだね」と言ったのだった…


そう、今日の私は某総合駅の路線ばかり走っていたのだが… 祝日であることは百も承知だったのだが… それにしても交通量が少なかったような気がした。きっと… 平日に挟まれた一日だけの休日… 給料日直前… ガソリン代もバカにならない… ということで、みんな自宅で過ごしていたのかな? 家族でゲームをやったり、プチ大掃除をやったり… あるいは、一人でヨガをやったり瞑想したり… ん? はいはい、どうせ私の場合は妄想ですよ、フン!



左折時一旦停止強化月間???

2014年09月22日 23時18分32秒 | バス運転士
今月も、運転士ミーティングで面白くない話を聞かされた。「発車時の着席確認はできているけれど(約90%)、左折時の一旦停止が相変わらずできていない(約60%)」ということで、来月は“左折時一旦停止強化月間”になるらしい。


その時、ある上司が… よりによって、この私に「どうして左折時一旦停止の実施率が低いと思う?」と尋ねたのである。そこで私は「一旦停止をするほどではない状況もあるし… 矢印信号とか…」と答えたのだが、それに対する上司の回答は「信号無視してくる自転車とかあるから…」と、予想通りのものだった。


そこで私は、いつかココに書いたこと… 「そんなことを言うならば、交差点を直進する場合も一旦停止しなければいけないんじゃないですか?」と言いたかったのだが… 運転士ミーティングというものは、順調に進行していても“いつも予定時間いっぱい”になってしまうので、「私一人のせいで、みんなの時間を浪費するわけにはいかない」と思って黙っていた。


そもそも、「左折時だけ一旦停止」というのがおかしな話で、危険なのは左折時だけではない。バスが右折した先の横断歩道上で歩行者をはねるという事故もあったし… バスが青信号の交差点を直進する時に、脇道から飛び出した自転車をはねるという事故もあったし… いつでもどこでも危険なのである。


それならば、左折も右折も直進も… すべて一旦停止するのか? いや、そんなことをやっていたらバスは先へ進めないし、周囲に迷惑を掛けるだけである。他の車、自転車、歩行者… みんながそれぞれタイミングを計っているので、“過ぎたるは猶及ばざるが如し”的な動きをすると、逆に危ないのである。


左折時の一旦停止の実施率が上がらないのは、多くの運転士さんが「徐行しながら安全確認をして… 場合によっては一旦停止すればいいのであって… 何が何でも一旦停止する必要はない」と思っている証拠である。だからと言って、上の方が決めたことを全否定しているわけではない。実際、発車時の着席確認については「必要だ」と思っていて、ほとんどの運転士さんがやっているのだから…


また、上司からは「この営業所の路線において、左折するのは多くても3~4回だから…」とも言われたのだが… それは、つまり… 「僅か3~4回なんだから、必要かどうかなんて考えず、我慢してやれ!」ということなのだろう。何でもそう… いつでもそう… ウチの中間管理職の大半は、上の方からの命令を下の方(運転士)へ垂れ流すだけ… 運転士の立場になってくれず、本当に必要かどうかを考えず、上の方へ抗議してくれない。そんなんだから、誰もついていかず… 辞める人が後を絶たないんだよ!



××まじめ。じゃない

2014年09月21日 19時54分46秒 | バス運転士
○○屋さんの軽自動車やカブには、いつもいつも大変“お世話”に… なって… ホントに… ○○屋さんのカブなんて、ちょっと前まで歩道をちょこまか走っていたのに、近年は“多分、法令遵守”ということで、車道をちょこまかと走るようになった。まぁ、それはいいのだが… もう少し止める位置を考えてもらいたいものである。


ある時は、バス停の手前7~8mの位置にカブが止めてあったので、仕方なくバスを斜めに止めて乗降客扱いをしていたら… ○○屋さんが戻って来て、2~3mだけカブを前進させてバスの中扉付近に止めて… 再び配達のために姿を消してしまうということがあった。


また、ある時は片側3車線の道路を走行中… ある大きな交差点に近付いた時、すぐ前を走っていた○○屋さんのカブが突然止まり、車道にカブを置いたまま配達に行ってしまった。私の車が普通車だったら、そのまま横を通れたけれど、大型車は右車線へはみ出さないといけない… が、前方の信号が青ということもあり、後続車が次々と勢いよく走って来ていたので、私は止まるしかなく… 結局、行けるはずだった青信号は赤に変わってしまったのだった。


またまた、ある時はバス停の真ん前に… バスの前扉を乗客が立っている位置に合わせたら、“間違いなくバスのバンパーが当たる”位置に○○屋さんのカブが止めてあり… 仕方がないので、バス停(乗客が立っている位置)よりも2mくらい手前でバスを止めて乗降客扱いをしていたところ… そこへ○○屋さんが戻って来たのだが、知らん顔して行ってしまったのだった。


そんなことが続いたある日、片側二車線の道路の左車線を走っていたところ… 右車線を後方から走ってきたと思われる○○屋さんの軽自動車が、バスの鼻先をかすめるように左車線へ入ってきた。そして、数十メートル進んだあたりでハザードランプを点滅させ、ポストの前で止まったのである。


私は、その軽自動車をかわすために、右へ車線変更しなければならなくなったのだが… ここも後続車の流れが速く、右ウインカーを出しても入れてもらえず… 結局、後続車が途切れるまで待ってから右車線へ… と思ったら、すでに30~40m前方の信号が赤になっていたので、右車線には車の列が出来てしまっていた。左車線で止まった軽自動車の前方には一台も止まっていないのに…


仕方がないので、私はバスの頭だけ右車線へ入れて… ○○屋さんの軽自動車の横に、斜めになって並ぶ形でバスを止めた。その時、軽自動車の方を見ると、運転席の窓が開いていて、ドライバーと目が合った。しかし、特に何の反応もなかったので、私の中の何かがプチッと弾けて… 車外スピーカーを通して「もう少し考えろよ!」と言った。そういう時、私は「苦情でも何でも言ってくればいいじゃないか!」と腹をくくっているのだが… 苦情は入らなかったようだ。


これらの○○屋さんは、テレビCMでやっている“バカまじめ”な人たちとは少し違うのかもしれないが… 私から見れば同じようなもので… CMを見る度に「どこがバカまじめなんだよ! “まじめ”が余分だろう」と思ってしまうのであった… ん? そういうオマエほど××じゃないって!? うっ… 痛いところに手が届… 違う! 痛いところを突かれたなぁ~ ハハハ…