彼岸花

大分川をわたる橋の上から河川敷を見ると
なにか赤い点を見つけた。

よく見るとポチポチとけっこうあるよ。
こりゃあ彼岸花に間違いないぞ
休みの日にでも見に来ようかな。

って事で日曜日。
今日は休日。

あ、そういえば休日って久しぶりだ。
仕事してない時期は休日じゃなかったからね。
働いてこその休日なんだなとチョット思う。
うーし！今日は休日だー！と腰をひねるとバキバキ音がする・・・

さて、彼岸花を見に行くぞ
てか、よく見るとあちこちで咲いてるじゃないですか。

小学校の校門のところにドッカリ咲いてたよ。
まるで花瓶に活けたみたいにゴージャスだ
遠くからでも目を引くよ。

しかし赤い、ひたすら赤いなぁ
彼岸花はモノスゴイ赤い。

後ろを振り返って驚いた。
白い彼岸花が咲いてる。
しかもフツーに咲いてる！
オラの地元じゃすげぇ珍しいのになぁ。

わざわざ植えたのかな？
それにしては無防備すぎるだろう。
もっといい場所もあったろうにねぇ。
てことはやっぱフツーに咲いてるんだろうね。

さー！
うんじゃー大分川まで行きますよ
国道沿いを走りますよ。
と思ったら、ここにも咲いてる・・・
白いヤツだ・・・

でもチョットほのかにピンクですな。
にしても、あんだけ地元で珍しくて
見かけるとイイ予感！とか思うほどだったのに
国道の脇にフツーに咲いてるなんて・・・
ほんと、遠くへ来たんだなって思うよ。

大分川についた。
咲いてる咲いてる！
土手に、川っぷちに、いたるところに
ボワッと火が付いてるみたいに咲いてるよ

赤いなぁ。真っ赤だなぁ。
ホント赤い。
赤すぎる。ちょっと痛いくらいだねぇ。

河川敷には台風14号の残骸がまだ残ってる。
ゴミやら竹やら丸太やら。
それを縫うようにツボミを突き出して
真っ赤に咲いてるよ。

そういやー
あなたたちは濁流に水没してたんじゃないのかい？

あの日は危険水域まで水の量があったから
河川敷は完全に水没してたはずだ。
丸太だって転がってたんだ。
濁流でグチャグチャだったはずなんだ。

その中にいてもちゃんと咲くんだねぇ。
水没して、上にゴミが積まれてても咲くんだねぇ

すごいよ。
まったくたいしたもんだ。

彼岸花は悲しい感じがする。
世間でのイメージもそうだよね。
毒があるからとか墓地でよく見るからとか
イロイロいわれもあるみたい。
花言葉が「悲しい思い出」だってさ。
別名シビトバナだってさ。
酷い話だ。
勝手に付けやがって。だれだ？

でも、
河川敷の彼岸花を見てるとそうは思わない。
しんみりしないぞ。
くそう、なんか力が出ちゃうじゃないか。

真っ赤だ。
真っ赤に自己主張してなんて気高いんだろうね。
胸張ってるみたいだ。
まったく、こりゃあ呼ばれた気分だわい。
なんとも沁みてくるじゃないかチキショー。

彼岸花の印象がちょっと変わったよ。

でも、
そんなあっぱれな彼岸花さん
台風よりも痛いものがあった。
最後の画像。
引きちぎられてます、こりゃあ人の手ですな
けっこう繊維が強いはずだから
大人の人じゃ無いと厳しい。

たしか２～３日前に
彼岸花を脇にたくさん抱えたオッサンとすれ違った。
何年か前にも見た光景だ。
その時は神奈川で大事に栽培されて
見てもらおうと公開されてた場所だった。
やっぱ人の手か。

今日、彼岸花を悲しく感じたのは
赤すぎる花じゃなくて
千切られた茎の断面だったよ。

でもまあ、
べつに責めたり押し付けたりしないよ。
ブログで書いちゃったけどさ
ちょっと思っただけです。

でも、
球根が残ってるから大丈夫かな。
これから伸びる葉への栄養分は足りるかな。
また来年も咲いてくれるかな。