頭に続いて耳の説明です。
「耳」
馬の耳は感情や気合いを忠実に反映すると言われていて、「耳は心の鏡」という言葉もあります。
耳の大きさ、耳の形、耳の付き方によって頭部全体の品位を高めたり、粗野に見せたりもする。
耳の動き方、音に対する反応の仕方が馬の性質を推測させるために、耳の形や
付き方も馬を判断するうえで重要な要素にもなります。
一般にサラブレットの耳の長さは頭の長さ5分の1、両耳の間の距離は頭の長さの9分の1くらいが理想とされています。
耳が長すぎるとロバか兎のような感じで、耳の締まり方が緩くなって動きが鈍くなり、小さすぎるとネズミの耳のようで頭が貧弱に見えます。
中等大で頭部全体に不自然な感じを与えない程度の物が最良とされています。
そして、両耳の先端の距離が耳根の距離よりわずかに広く直立しているのも良く、耳介の被毛は短くて繊細で、耳の輪郭が明瞭で物音に敏感に反応してよく動く、こういう馬は健康で動作が機敏で活動的です。
被毛が粗剛で長く、耳の内側が多毛で耳介の輪郭の明瞭でないものや耳の動き方の鈍いものは凡庸で性格も粗暴です。
耳は良く動くのがいいのですが、あまりにも動きすぎるのは落ち着きがなく臆病です。
両耳を後方に伏せたり、一方を前に向けて、他方を後方に向けて横目でにらむような目つきをしているのは「近づくと蹴るぞ」という警告で人や仲間に悪意を持っている馬です。
レース中の馬は必ず後方をに向けて耳を倒しています。
耳を前方に向けるのは障害物を飛び越える瞬間の一瞬だけで、
レースの最中に耳を立てているのは、走る気が無い馬か本気で走っていない馬、気後れしたり、レースを投げ出した馬です。
凡庸な馬の耳は大きく、耳介が厚くて内側に長い毛が密生していて、動きも鈍いです。
以上が耳になります。
次回は目の説明をしたら、頸とき甲の見方になります。
次郎丸さんって方を知らないので、似ている云々については分かりません。
馬の見方、相馬眼に関する記事については「野村晋一著 サラブレッドの研究」という書籍をベースに、馬に関する海外の研究記事や医学書等を参考にして書いてます。