カトリック情報

katorikku jyohou

典礼と音楽

2016-02-11 | 聖歌
カトリックの典礼の起源は、元々5~10世紀頃の初期の修道会で行われていた典礼にさかのぼります。修道会ですから典礼を構成するメンバーは当然修道士で構成されていました。その結果、カトリックの典礼には非常に細々した決まりができて、いわゆる「聖職者」でないとそれに参加することは不可能になりました。
これは在俗教会でも同様でした。そのため一般信徒は典礼そのものに参加するのはもちろんのこと、典礼を見ることさえほとんどできませんでした。教会の物理的構造で、ミサなどが行われている所は見えなかったのです。彼らにできることは、ただ遠くから聞こえてくる祈りや歌を聴いているだけでした。
宗教改革はそのような典礼に大改革を加えて、信徒が自ら典礼そのものに参加できるようにしました。現在のプロテスタント教会では一般的に賛美歌を歌いますが、そういう伝統はこのときからの事です。
それに対抗してカトリックも内部改革を始めてそれなりの成果をあげます。その際の旗頭となったのがイエズス会です。しかし、それでも信徒を典礼に直接参加させる所までは至りませんでした。
そのような状況で信徒をつなぎ止めるための重要な手段の一つが音楽であったことは容易に想像できます。
ゼレンカ、ハイドン、モーツァルトの時代である18世紀にはそれが絶頂に達します。しかし何事にも程度というものがあります。私たちにとっては美しい音楽がたくさん作られてラッキーとしか言いようがありませんが、宗教的見地から言えば、それは行き過ぎでした。
19世紀中盤にセシリア運動という華美な典礼を戒める運動が起こり、カトリックの典礼音楽はパレストリーナのような古典音楽へと回帰していきます。このような動きはプロテスタント系の教派でも同様で、その結果現在我々が想起する宗教音楽のイメージは、この時代に固まったものなのです。
このため今ではモーツァルトやハイドンでさえ実際の典礼では使用されなくなってしまいました。これは逆の意味でまた行きすぎているように思います。確かにこの時代のミサ曲などを聴くと、もろオペラ風のアリアや派手なオーケストレーションが目立ちます。

http://www7a.biglobe.ne.jp/~thor/music/nf/relmusic1.html#SUBCATEGORY1

Ave Regina Cælorum

2016-02-09 | 聖歌
Ave Regina Cælorum, Marian Antiphon chanted in the Traditional Roman liturgy from 2 February (Feast of the Purification of the Virgen Mary / Presentation of the Lord) through Holy Wednesday at the Hour of Compline.

Ave Regina Cælorum,
Ave Domina Angelorum:
Salve radix, salve porta,
Ex qua mundo lux est orta.

Gaude Virgo gloriosa,
Super omnes speciosa,
Vale, o valde decora,
Et pro nobis, Christum exora.

https://akacatholic.com/ave-regina-caelorum/