鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

火龍ー宇宙戦艦ヤマト2202スピンオフ【中編】

2019-06-03 16:12:16 | 宇宙戦艦ヤマト2202外伝

火龍
宇宙戦艦ヤマト2202スピンオフ
ー朱い惑星(ほし)のドラコンー

【中編】




ー火星上空ー


「鹿嶋大佐!ムーンアイより、入電!」
「我、カルガモの引っ越しを確認!と有ります!」

「うむ。」
「であるならば、タイムラグを考えれば、今頃は、月を離れたぐらいか。」

「よし。通信オペレーター。全艦艇に通達!」
「アルカディアシティ上空を背に隊列を組め!」
「それと、アステロイドベルト(小惑星帯)のコントロール艦に連絡を。」

「ラジャー!」

地球連邦防衛艦隊が地球を出撃した事を掴んだ鹿嶋大佐は、作戦開始の命令を下した。
艦隊数ではほぼ互角ではあるが、戦力的には、地球連邦防衛艦隊に軍配が上がる。
そこで、鹿嶋大佐はアルカディアシティ上空を背に隊列を組ませたのだ。
何故なら、彼ら地球連邦防衛艦隊が得意とする"波動砲"による先制攻撃を阻止する狙いからだ。

白色彗星ガトランティス戦役の時のように、波動砲による先制攻撃を仕掛ければ、今や10万人もの民間人が暮らす、アルカディアシティに甚大な被害がおよぶからである。
それを阻止する絶好のエリアポジションなのだ。

「これで地球連邦防衛艦隊(やつら)は、ご自慢の波動砲による先制攻撃は出来まい。」
「此方は、遠慮なく使う事が出来るがな。」

「まぁ。地球連邦防衛軍もバカではあるまい。」
「此方が波動砲による先制攻撃を仕掛けたと想定してのシミュレーションは、行っているだろうし、万が一に備え、第二、第三の艦隊を派遣して来るだろうな。」そう心の中で呟くように云う鹿嶋。

「そろそろ、お目に掛かれる頃だな。」
「通信オペレーター。火星エリア入り口に待機する偵察機からの報告はまだか?」

「ハッ!まだ、何も。」

と、その時であったアルカディアシティ上空に陣を敷くマーズフリート艦隊の眼前にワープアウトして来る多数の艦艇が、飛び込んで来たのだ。

「ちっ…地球連邦防衛艦隊ワープアウト!!」
「波動砲の安全距離を取れません!!」

「クッ!」
「ワープで間合いを詰めてお出ましとはッ!!」
「全艦艇は砲雷撃戦よーいッ!!」

「地球連邦防衛艦隊!艦載機隊を発艦!!」
「大佐!此方も艦載機隊を発艦させますか?」

「いや、今や遅い!」
「発艦体制を狙われ誘爆を招く!」
「空母群を更に後退させぇッ!!」

「……手際が良いな。艦隊司令は山南か!?」呟くように云った。

「後方のミサイル衛星で陽動撹乱する!」
「展開中のミサイル衛星!攻撃開始!!」

20基のミサイル衛星から計40基のミサイルが一斉に発射された。
大小、幾つもの輝かし光円が所狭しと光の華を咲かせていた。
そして、これをチャンスと捉え、鹿嶋は、第一、第二空母から無人コスモゼロ及びそれをコントロールする改・コスモゼロ重駆逐コスモ零・バイバー隊を発艦させた。

火星の大地を思わせるダルレッドと黒の迷彩カラーに塗られた無人のコスモゼロ。
同じ迷彩カラーだが、重駆逐仕様のコスモ零には機底部にぶら下がる15.5センチの陽電子衝撃波砲一門、そしてコスモタイガーⅡから流用した銃座がコックピット後方に装備されているのが特徴だ。
また、コックピット内は副座仕様でナビゲーターが搭乗する。
どちらも、主翼には高機動ブースターとミサイルポッドが装備されている。
対する地球連邦防衛艦隊から発艦したコスモタイガーⅡの部隊は全機、有人機である。
前衛を単座仕様機、後衛を三座仕様の対艦魚雷と対艦ミサイルを満載した雷撃タイプだ。
碧み掛かったグレーのカラーリングに白で描かれた地球連邦防衛軍のマークが特徴だ。

「弾幕を厚くせよ!」
「各コントロール機はドッグファイトに持って行かれるな!」
矢継ぎ早に命令を飛ばした。

地球連邦防衛艦隊から発艦した艦載機隊は、大佐らの座乗する艦艇を避け、改・ドレット・ノート級空母三番、四番艦に攻撃を集中させた。
空母から叩き、五月蝿く飛び回る戦闘機隊を駆逐する作戦のようだった。
艦対艦の砲雷撃戦でマーズフリート艦隊の足を止め、一気に畳み掛けて来る。

だが、予想をする事すら出来なかった作戦にマーズフリート艦隊は、打って出たのだ。
小惑星帯アステロイドベルトからマグネトロンウェーブを利用し、無数の小隕石を弾頭に見立て、投入して来たのだ。


小惑星帯(アステロイドベルト、英: asteroid belt)は、太陽系の中で火星と木星の間にある小惑星の軌道が集中している領域を指す言葉である。
ほかの小惑星集中地域に対して、それらが小惑星帯と呼ばれるようになるかもしれないと考えられるようになったころから、区別のためにメインベルト(英: main belt)とも呼称されている。

そして、それは艦隊戦だけに留まらなかった__。



「残念だったな。山南艦隊司令。」

「母親の七光りで大出世だな。鹿嶋大佐。」
「高価なオモチャで自由に遊べて満足か?」
映像通信に応える山南は、皮肉混じりに返答した。

鹿嶋 春奈。
24歳で元地球連邦防衛軍:中央司令部配属だった。
当時の階級は大尉。
火星に母親の櫻子(現、火星司令部司令官)と赴任後、艦長の不足を理由にゴリ押し出世で大佐に昇級。

「強気なのもそこまでだ。艦隊司令殿!」

十数機の武装型コスモシーガルに牽引される小惑星が、レーダーに捉えられたのだ。
更に追い打ちを掛けるように、アルカディアシティ上空に姿を現す物体があった__。

超重武装されたアンドロメダ・アマテラス級の改良型であった。

「どうやら間に合ったよだな。」
「クックックックッ。」不敵に笑う鹿嶋。



「切り札は取って置くものだ!」
「このアマテラス級の改良型"ルシファー"をただの改良型と思ったら、大間違いだ!」

「遼河 少尉。聞こえるか?」

【マーズフリート:特別強襲パイロット遼河 麗(少尉)】イメージ
僚河 麗。
地球連邦防衛軍士官学校を首席で卒業後、鹿嶋 櫻子(中将)の強い要望で火星に配属、パイロットとして訓練を受け、その後、月面基地にて"トップガン"の訓練を受ける。

「はい。大佐。」

「武装コスモシーガルごと小惑星を転送、貴官も地球へゆけ!」
「勝利は我々、マーズフリートにある!」
「今こそ、裁きの鉄槌を喰らわす時!!」

「ゆけ!!遼河 よ!!」


◆◆◆◆



ギュスターヴ・ドレによる『失楽園』の挿絵。地球へ向かうルシファー。

【ルシファー】

キリスト教の伝統においては、ルシファーは堕天使の長であり、サタン、悪魔と同一視される。
神学で定式化された観念においては、悪魔はサタンともルシファーとも呼ばれる単一の人格であった。

悪魔にルシファーの名を適用したのは教父たちであった。
たとえばヒエロニムスは金星を指すラテン語であったルーキフェルを、明けの明星としての輝きの喪失に悲嘆することになる、かつて大天使であった堕天使長の名とした。
この光の堕天使としてのルシファーの名がサタンの別称として普及したが、教父たちはルシファーを悪魔の固有名詞としてでなく悪魔の堕落前の状態を示す言葉として用いた。
キリスト教の伝統的解釈によれば、ルシファーは元々全天使の長であったが、神と対立し、天を追放されて神の敵対者となったとされる。
「ヨハネの黙示録」12章7節をその追放劇と同定する場合もある。

天使たちの中で最も美しい大天使であったが、創造主である神に対して謀反を起こし、自ら堕天使となったと言われる。
堕天使となった理由や経緯については様々な説がある。
神によって作られた天使が神に背いて堕天使となったという考えは、旧約偽典ないしキリスト教黙示文学の『アダムとエバの生涯(英語版)』にみられる。
その中で悪魔はアダムに向かって、自分は神の似姿として作られたアダムに拝礼せよという命令を拒み、そのために神の怒りを買って天から追放されたのだと語る。
『クルアーン』にもこれに類似した話があり、イブリースは粘土から作られたアダムに跪拝せよという神の命に背いて堕落したと数箇所で述べられている。
キリスト教では悪魔は罪によって堕落した天使であるとされ、オリゲネス、アウグスティヌス、ディオニュシオス・アレオパギテス、大グレゴリウス、ヨハネス・ダマスケヌスらは天使が罪を犯すという問題について論じた。
大グレゴリウスやセビーリャのイシドールスは、罪を犯して堕落する前のサタン(=ルシファー)はすべての天使の長であったとし、中世の神学者たちも、サタンはかつて最高位の天使である熾天使か智天使の一人であったと考えた。
※ウィキペディアより。


◆◆◆◆


【アンドロメダ・アマテラス級改・ルシファー級一番艦ルシファー】イメージ

全長:444m→500m

全幅:114m

全高:140m

主機
次元波動エンジン×1基
補機ケルビンインパルスエンジン×4基

乗員:1名(脳波感応型A.Iコントロールシステム。起動者の脳波にリンクし、A.Iがそれを最適化し、攻撃及び航行するシステムコンピュータ。尚、乗員はパイロットと呼ばれる。※瞬時の判断能力の高いパイロットを乗艦させコントロールさせる事で、より高い戦果が期待できると考えての事である。)

武装

四連装次元波動爆縮放射機(通称:拡散波動砲 十字に四門 艦首の角部分及びヒレ部分を撤去し、波動砲口を増設。)

40.6センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔×10基→46.0センチ三連装陽電子衝撃波砲×16基(48門 艦底部前方に3基後方に2基追加された。)

物質転送波システム×2基(波動砲上 元々は重力子スプレッド発射機が装備されていた。)

重力子スプレッド発射機×2基(波動砲下)

四連装対艦グレネード投射基×2基(前甲板両舷)

小型亜空間魚雷発射管×8門(第一主砲塔前部両舷)

ミサイル発射管×10門(艦底)

司令塔防護ショックフィールド砲×3基(司令塔前部および基部)

近接戦闘用六連装側方パルスレーザー砲×2基(司令塔基部)

対空パルスレーザー砲塔×4基(司令塔および基部)

拡散型対空パルスレーザー砲塔×1基(司令塔基部後方)


◆◆◆◆


後編①
つづく。


この物語は、もし私が2202ー愛の戦士たちーの続編を作るとしたら的に、二次創作した物語です。
私的設定が混ざっています。

使用している画像はイメージです。
また一部、過去に集めた拾い画を使用しています。

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