鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2220ー雪・生還編ー第五話②

2020-02-23 20:33:51 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト復活編二次創作

宇宙戦艦ヤマト2220ー雪・生還編ー

第五話②


「上條。戦闘指揮を任す。」

「了解!」

「全主砲はハイパーショックカノンよーい!」
「波動エネルギー注入機作動!」
「波動エネルギー12パーセントをキープ、連射に備えよ!」
「波動エネルギー12パーセント注入開始!」

「天城船務長!右舵いっぱい!!」

「右舵いっぱいヨーソロ!」
「右舷側、姿勢制御スラスター噴射!!」
「対ショック体制完了!

「主砲!ハイパーショックカノン、前衛の三体に其々、合わせ!てぃーーーッ!!」

各砲身から発射された波動エネルギーを混合させたハイパーショックカノンのエネルギー光弾は、其々が螺旋を描(えが)くように捻れ、三つのエネルギー光弾が更に一つに纏まり、プラズマ波をなびかせ、再び螺旋を描(えが)き捻れながら目標物体、目掛け突き進む。



「$/#℃㎜¢&@#@@$!!(波動エネルギーを検知!!)」
「$#℃¥:℃::#/$_!!(半物質フィールド!!)」

ワルキューレたちの周りに突如、浮かび上がるプラズマ波の渦。

ハイパーショックカノンのエネルギー光弾、其々が前衛に陣を敷くワルキューレたちに直撃した。
凄まじい青白く輝くプラズマ波をなびかせた波動エネルギー光弾と、張り巡らされた半物質プラズマ波が、ぶつかり合う。

想像を遥かに超えた衝撃波がヤマトを襲う。
「グワン!」とヤマトが押されてゆく。
噴射した姿勢制御スラスターの噴射を最大値にあげるも、ヤマトは、顎を突き上げられたボクサーのように倒されてゆく。
あと5度も傾けば、艦底部を晒すほどであった。

「くっ…。」
「ハイパーショックカノンの威力の余波か?」戦闘指揮を取る上條は呟くように口を開いた。

「桜井!人型は?」艦長古代が、あとを追いかけるように尋ねた。

「…直撃までは確認出来てますが、…あと2秒待って下さい!」
「レーダー回復!……前衛の人型…健在っ!」

その報告に青ざめる上條。
そんな上條を嘲笑うかのように、ヤマトの通信と映像回線は、強制介入された。



「地球人よ。抵抗は止めておけ。」
「我れは死者を連れ去る者。ワルキューレ。」
「抵抗すれば、するほど貴様らの仲間が連れ去られるぞ。」
「眼下をよく観てみろ!」

言われるがままに古代をはじめ、ヤマトのクルーたちは、目を凝らし、食い入るように眼下を覗き込んだ。
白い砂、砂丘に見えたものは頭蓋骨だった。
後退りする者、気を失う者、唖然とし言葉を失う者、中には失禁してしまう者までが大半を占めていた。

「どうだ?解ったであろう!?」



「で、抵抗を止めた我々はどうなる?」

「いい質問だ。」

古代の問いかけに応えたのは、ワルキューレたちとは異なる声の持ち主だった。



声の主は、白銀の翼を12枚も背中から生やた見る者によっては美少年、青年、美少女のような人型の生物であった。

「我が名はルシファー。」
「ある者は大天使長と呼び、またある者は悪魔王と呼ぶ。」

「この地はコキュートスの丘。別名:嘆きの丘とも呼ばれている地。」
「貴公らも、この丘に眠りたくはないであろう?」

誰もが口を噤(つぐ)む中、「お母さんを返して!!」と叫ぶ美雪。



「ほう。貴公の母であったか。」
「だが、それは出来ぬ。先約があるのでな。」第一艦橋を覗き込むルシファーは、美雪をマジマジと見詰めながら告げた。

「…先約、先約って何よ!」目を吊り上げ、少し声を大きく美雪は、聞き返した。

「この変体用の身体とは違い、あれだけ美しい身体は中々の希少品。」

「希少品って…お母さんは物じゃない!」
「それだけの力が有るなら、お母さんに似せたものを造ればいいでしょ!」

「アハハハハハ。」
「ほら、やはり"もの"ではないか。」
「まぁ。よい。」
「サーベラーよ。今こそ、契約をたそう。
「この娘を黙らせよ。」

ルシファーの眼が光ると、美雪の斜め前の航海長席に座る天城一佐の様子が、変化した。
ワラワラと全身を震わせ、頭を上に向けると着用している制服を破りはじめた。

「夕貴サン!?」
「天城一佐?」

駆け寄る古代艦長を払いのけ、隣に居たコルンを突き倒した。

「お父さん!」
「艦長!」
美雪と上條が駆け寄った。

「……ううっ。」片目を瞑(つむ)り、腰に手をあてがい古代は上條の肩を借り、立ち上がった。
ワラワラと震え、裸体をさらけ出した天城一佐の周りには蒼白いプラズマ波が、漂っていた。
幾つもの天城一佐とサーベラーの身体が重なりあう。



「我は"白銀の巫女"シファル・サーベラー!」
「ガトランティス最高指導者である!」
「我らガトランティスの復活、契約は果たされた!」



「地球人よ。跪け!」


第六話へ
つづく。


この物語りは、「宇宙戦艦ヤマト復活編」の続編として二次創作ではありますが、オリジナルの物語りです。
既存のメカ設定及びキャラクター設定は基本的に、そのまま引用しています。
使用している画像は一部を除き、宇宙戦艦ヤマトシリーズ本編等より、引用した画像でイメージです。
一部、私の設定及び解釈が混ざっています。

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