鹿島《少将》の航海日誌

改めてブログ作り直しました。
ヤマト関係を中心に、興味あるもの等をお届け。

宇宙戦艦ヤマト2203ー新たなる航海ー第十一話

2019-05-04 02:15:00 | 宇宙戦艦ヤマト:二次創作



宇宙戦艦ヤマト2203
ー新たなる航海ー

第十一話


再起動したイスク・ディアーブーロ自立型メインコンピュータ:イローゼによって撃ち放たれた"波動砲"。

「フッハッハッハッ……アァ…!?」
「……ナ………ニィ…………。」




「……残念だったな。イローゼ!」

ヤマトへ放たれた波動砲は、発射した波動砲艦ごと軌道を変え、イスカンダルマザーの海に直撃した。

だが、アナライザーとロックスが制御出来たのも、ここまでが限界であった。
海水を立坑を掘るように、真一文字に突き進む一条の超高出力エネルギー弾はまるで十戒の如く、海水を押し退けてゆく。
押し退けながら制御を失った波動砲艦は、ぐんぐんと降下してゆく。
その勢いでイスカンダル内殻核(コア)を貫いてしまう。



この事でイスカンダルの地殻変動が急激に加速、静かに眠り続けた火山帯は活動を活発化した。
大地には幾つもの亀裂が入り、プレートの歪みは加速、身体に感じる地震が連続で起こっていた。
今のところ津波を誘発するほどの大きな地震は、起こっていないが時間の問題であった。


◆◆◆◆




「波動砲発射20秒前!」
「総員!対ショック、対閃光防御!」

「波動砲薬室内、圧力上昇!」
「波動エネルギー充填102パーセント!」

「艦、固定!姿勢制御スラスター噴射!」

「波動エネルギー充填110パーセント!」

「電影クロスゲージ!明度20!」
「波動砲発射、10秒前!」

「波動砲薬室内、圧力臨海へ!」
「波動砲、エネルギー充填120パーセント!」

「・・・5・4・3・2・1・波動砲発射ーーーッ!!」



第一艦橋のクルーたちに言葉は無かった・・・
ただただメインモニタを見つめるだけであった。
黒煙を吹き上げるデスラー戦闘空母に何の躊躇う事なく突き進む一条の超高出力波動エネルギー弾。
スズメバチの如く、デスラー戦闘空母を沈めんと、群がる暗黒星団帝国局地用戦闘機を凪ぎ払い、大型ビーム砲口に突き刺さるデスラー戦闘空母に直撃、その勢いは収まる事なく、内臓を喰らうようにプラズマ波をなびかせ、ゴルバを貫いた。



「キャプテン!デスラー総統、タラン将軍を収容!」次元潜航艦UX01副長のハイニが告げて来る。



「よし!」
「急速潜航!ダウントリム90度!」
「逆進いっぱい!急げ!!」

イメージ曲宇宙戦艦ヤマト2199より。



「やれやれだ。」
「ハイニ。浮上して発光信号弾を射ち上げろ。」

「アイサー!」
次元潜航艦UX01から射ち上げられた発光信号弾。
それが合図かのようにワープアウトするガミラス艦隊。

「前方4500のポイントに次元潜航艦!」
「発光信号弾を確認!」
「あっ!!待って下さい!」
「ガミラス艦艇!ワープアウト!援軍と思われます!」西条の報告に歓喜にわくヤマト第一艦橋内。
そんな中、艦長席に腰を下ろす古代は、ゆっくりとゴーグルを外し、敬礼を送った。

崩壊する暗黒星団帝国:戦闘要塞艦ゴルバ。
だが、そのゴルバの瓦礫を押し退け、姿を表すものがあった。




「フッハッハッハッ!」高笑いのメルダーズ。
「イスカンダルを背にせよ。」


◆◆◆◆


「アナライザー……あと、あと少し俺に……俺に力を貸してくれ……。」ロックスは最後の力を振り絞り、ディアーブーロを操り、イスク・サン・アリアの宮殿へと舵を切った。

ロックスはスターシャへ呼び掛けた。

「スターシャ。聴こえているな。」
「もはや、イスカンダルに星としての機能は残されていない。」
「この艦(ふね)で脱出を!」



「……ロックス。」
「いえ、守……無事だったのですね……。」

「ああ。地球のロボットに救われた。」
「もう時間がない!」
「早くこの艦(ふね)に!」
「今、宮殿に寄せる。脱出を。」ロックスは宮殿、ギリギリにディアーブーロを巧みに操り、寄せた。

だが、そのタイミングに重なるように、激しく変動した地殻は、そのエネルギーを吐き出した。
津波を誘発する地震が王都イスク・サン・アリアを襲った。


第十二話
つづく。


この物語りは私設定が混ざった《宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち》の二次創作です。
一部、公式より引用。
また、プレイステーションゲーム版設定資料より引用。

使用している画像はイメージです。また一部、拾い画を使用しています。