約日刊おもいつ記Z

気の向くまま~んに。つれづれなるまま~んに。お気に召すまま~んに。

ダイイング・アイ

2008-01-08 13:44:45 | book
東野圭吾著「ダイイング・アイ」、読了。

すっかり人気作家となっている東野圭吾。
でも直木賞受賞後の作品には、ほとんど納得していない。
賞をようやくゲットして、力が落ちたとは思わないが
それ以降の作品には“駄作”と言わざるを得ないモノばかりだ。

とかなんとか言いながら
新作が出る度に読みたくなってしまう。
ついつい本を手に取り、レジへと走ってしまう。

で、今回の「ダイイング・アイ」。
10年前に書かれた作品のようだが
久々に快作!
もちろん傑作と呼べるには、まだ遠いのだが。

サスペンス? 
ホラー?
社会派小説?

ジャンル分けに悩んでしまうぐらい
これまでの東野作品とは明らかに一線を画す。

どちらかと言うと、
文章を論理的に組み立てていくことが多い東野作品。
でもこの作品は、文章を組み立てるというより
寝食することも忘れて一気に書き連ねた、そんな感じ。
緻密さはないが、心をググッとエグる鋭さがある。
暖かさはないが、背筋をゾクッとさせる恐さがある。
東野圭吾のダークな一面を見せた快作。

でもやっぱり思う、
この人はもっと書ける作家なのに・・・

う~む・・・