地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

諏訪湖花火の音

2010-08-18 | できごと
お盆を諏訪の実家で過ごしました.有名な諏訪湖の花火大会を見ました.最大の特色は音です.諏訪盆地は幅が狭いが比高が大きく,しかも底が真っ平であるため,花火を打ち上げると強い音の反響が生じます.他と同じ花火を打ち上げても,音の違いが独特の感動を与えてくれます.

諏訪盆地は,横ずれ断層に沿って局所的に物質の欠損が生じて形成された,プル・アパート・ベースンです.長期間の地殻変動が地形を決め,それが音を決めていることになります.

今回,花火の音を聞き,小さい頃に聞いた音と少し違う気がしました.以前の音は,こだまのような感じでしたが,今の音は残響が短周期で反復する感じです.カラオケボックスのマイクで使われる,リバーブのようです.

この変化の原因は,諏訪湖畔やその背後に増えた,高層のホテルやマンションと思います.音を近くで反響させる複数の壁が追加されたわけです.大地形の形成と最近の建築は,時間スケールが全く異なりますが,その組み合わせで音が決まるとしたら,ちょっと不思議です.

Echo softly in the distance through the canyons of your mind.
I might have even called your name.
(Elusive Butterfly / Bob Lind)

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