地形学とGIS / Geomorphology & GIS

ある研究者の活動と思考の記録

神聖ビール

2009-11-02 | お酒
9月の台北での学会のときに,発表者が集まって夕飯を食べていたところ,「後でオデオンに行こう」という話が出ました.「オデオンっ て劇場?」と思いましたが,行ってみたらパブでした.

驚いたことに,そこにはさまざまなベルギー・ビールが置いてあり,一緒にいたベルギー人も品揃えに感心していました.僕はChimay(シメイ)というアルコール度が高いものを飲み,隣に座ったオランダ人はOrval(オルヴァル)を飲みました.

これらは共にトラピスト・ビールと呼ばれ,カトリックの修道院が醸造しています.神聖な修道院に俗的なビールは似合わない気もしますが,聖書には,婚礼の宴会でワインが不足した時に,キリストが水をワインに変えた話が出てきます.よって,ビールを作る修道院を異端視する必要はありません.

先日,ヨーロッパの調査から帰国したカミさんが,Orvalを専用グラスとともに持ち帰りました.このため,和食とベルギー・ビールの組み合わせが実現しました.日本の普通のビールよりも濃厚な味ですが,あっさり系の和食と意外によく合います.

グラスの形はキリスト教の聖餐で用いられる「聖杯」を模しており,一本分を一度に注ぐのがベルギーでの流儀です.ただし写真では,グラスの文字がよく見えるように途中で止めています.

なぜOrval?とカミさんに聞いたところ,Orvalを作っている修道院の建物の風化を,フランス人らと調査し始めたとのこと.風化は僕の領域ではありませんが,調査地がめちゃくちゃうらやましい! 僕も,「斜面地形学からみたワイナリーの立地」を,次の研究テーマにすべきかもしれません.

There was nothing left to eat.
Suddenly two angels walked in.
With a loaf of bread and meat.
(Dominique [originally in French] / Soeur Sourire)

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