モデリング第七天

拠り所 なんのためにかと自問する

熱く語っちゃうよ

2006-09-01 11:42:26 | 雑文
夜の八時ごろ仕事を終えて久々にSEGAワールドに行ってみた。
ちょっと前からバーチャ5が出たのが気になっていたからだ。
僕ぐらいの年代の人間はちょうど初代バーチャで3Dの洗礼を受けた世代なので、バーチャシリーズはやはりちょっと特別な存在だ。
初代バーチャをゲーセンで初めてみたのは確か大学生の頃だったと思う。(今改めてネットで調べてみたところ「1993年稼動」という事なので自分が20歳の時で記憶は間違いなさそうだ)
その頃はアーケードゲームといえばストⅡを代表とした2D格闘が主流だったのだが、バーチャはそれまでの格闘ゲームとは全てが違っていた。
 画面の描画が3Dなのはもちろん、従来の格闘が4~6ボタンで強~弱攻撃+レバーで移動とガードという操作系に対してバーチャはレバーで移動し3つのボタンがそれぞれパンチとキックとガードというシンプルで直感的な操作系、そしてプレーヤーに研ぎ澄まされた反射神経を要求するスピード。
 波動拳や昇竜拳のような複雑なレバー操作による超人的な必殺技も無く、戦いに勝つ為に必要なのは相手と間合いを取っての心理的な駆け引きととっさの判断というまさしくリアルな仮想格闘、バーチャルなファイトをしているような興奮があった。
おそらく、バーチャファイターが無かったら自分は3Dの道には進まなかったかもしれない、そんな作品だ。
だが、そのバーチャも最高傑作とうたわれた続編の2に対し、三作目の3では、ボタンが4つに増えて、「避け」と「高低差」という要素が加わった事で戦いにより幅が出たかと思いきや、反対に操作感が複雑になりバーチャの最大の魅力とも言える「バーチャル感」が弱まってしまい、なんとなく興ざめしてしまったのを良く覚えている。加えてその頃にはもう3Dを見るよりも作るほうが遥かに楽しく、仕事も忙しくて「ゲームなどやってる暇があったらモデリングしとるわ」とバーチャを卒業したのが1996年の暮ごろだった。
その後やはり4ボタンによる操作感は不評だったらしく、もとの操作感に戻した4が出たのだが、もうゲームとしての興味はあまりわかず、ただ、そのリアルタイムレンダリングの綺麗さと、巧みなポリゴン配列に同業者としてあれこれ仲間と議論したのみだった。ちなみにバーチャ4のプリレンダリングハイポリゴン版を担当したのはICEMANというフリーのCG作家さんで、その時働いていた会社の社長ととても仲が悪かっので社内で彼を誉めるのはご法度だった。僕もICEMANは技術的な面ではすごい方だと思うのだが、作風と性格がイマイチ好きになれなかった。


(続く)