却下ですね@goo

旧名「バグですよ!@goo」、これは、日々クライアントの「却下ですね」と戦うデザイナーのブログである。

イラストを描く-1

2004-06-19 12:44:07 | デザイン
イラストを描いてみよう。今回は、「セックス&バイオレンス」という命題でイラストを描いてみます。こういった題材はなかなか描く機会がないのでかなり楽しみです。goo BLOGは画像サイズが圧縮されてしまうので、どこまで表現できるか分かりませんが、なるべくどアップで進めましょうかね。とりあえず、「却下ですね」と言われないよう、しっかり作らねばw


私の描き方は職業柄、レイアウトソフトやフォトレタッチソフトを多用します。しかしコンピュータだけに頼ることはできません。手で描いて、それをスキャナーで取り込み、コンピュータで仕上げるというスタイルでよくイラストを描いています。しかし、なんでデザイナーがイラストなんて描くんですか、と思うかも知れませんが、やはり予算が無くてイラストレーターを手配できなかったり、イラストの提出まで残り10時間しかない、なんてときはこれをやるしかありませんw もちろん、今回は時間の制限がありませんから、最高の感性と技術を惜しみなく使えます。まあ、もともと本職のイラストレーターではありませんから、どこまでそういった方達のイラストに近づけるかにチャレンジするということでもあります。

世間一般のイラストレーターが私と同じ、または同じ様な手順を踏んでいるかどうかについては、「多分少し違う」とだけ言っておきます。

材料
鉛筆・・・・・・・2本
消しゴム・・・・・1個
錬り消し・・・・・1個
ペン・・・・・・・1本
PC(Mac)・・1台
スキャナー・・・・1台
Adobe Illustrator CS
Macromedia FreeHand
Adobe Photoshop CS
Macromedia Fireworks MX


まずは構図です。鉛筆でラフをいくつも描き、その中で最も優れた構図を選びます。既に頭の中に構図ができていれば、その構図のアレンジをいくつか作ります。ラフはヘタクソで構いませんので、とにかくたくさん描くのが重要です。この時点で、アイデアをつぎ込みます。今回はすでに構図が頭の中にあったので、20枚ぐらい描いた中で最も良いものを選びました。


上の画像がそうですね。まだ落書きレベルです。ここに色々と書き込みをしていきます。この「ラフ」に紙を重ね、上から丁寧になぞって「原画」の作成です。

つづく

「決めていただかないとデザインできません」←ダメダメ

2004-05-12 16:46:59 | デザイン
「そこの文章と入る写真を決めていただかないとデザインできません」なんて言う人はデザイナーではありません。ただのオペレーターですよ。デザイナーたるもの、真っ白な紙から考えろ!と。そこにお金払ってもらっているんだから、決められたものをレイアウトするだけならデータ作成費しか払えませんよ。

こういう人に限ってデザイン代を見積に入れてくる。馬鹿野郎っ!じゃあお前が考えろよっw

本当にデザインをするということは、そこにどんな写真が入るのが正しいのか、どんな文章が入るのが正しいのか、そこまで分かるものです。そこまで考えてやっとデザインができます。考えないで作ると、それはただのテンプレートでしかありません。

新人とか、デキナイ外注とか、こういった人が多すぎます。泥を舐めて仕事しているような人は、やはり30を過ぎてもこの仕事をしています。そうでない人は・・・いったい何処へ消えていくのやら。40過ぎてもそんな仕事しかできないでいる人は、完全に「自分はデザイナー様」とか勘違いしてます。言わせてもらいましょう、あなたは「オペレーター殿」です(爆

あなた、却下ですね。

猿でも分かるグラフィックデザイン-2

2004-04-28 00:42:43 | デザイン
巷で「デザイナー」とか「イラストレーター」として評判になっている人というのは、やはり売れっ子になるだけの理由があるようです。こういった方々は、テレビに出演されたり雑誌に載ったりと、取材を受ける側としても大変お忙しそうです。実際に会うと彼らの感性の鋭さや発想の豊かさを感じられます。

私はそういった方々を批評するような立場の人間ではないので、会ったり一緒に仕事をさせていただいた時、感じたことを率直に書いてみます。こういう観点で書いていると他人のふんどしで相撲をとっているようですが、こういう切り口もアリだと思うので何回か続けるかもしれませんw

何年か前に、古賀 学(PEPPER SHOP)さんのお仕事を間近で拝見する機会がありました。古賀さんは、アートディレクターとしてご活躍されており、広告デザイン・エディトリアルデザインからパッケージデザイン、最近に至っては映画監督までされているようなクリエイターの方です。

彼のデザインは、とても緻密でした。隅々まで計算して、もう0.1mmも動かせない場所にオブジェクトを配置したりするのです。そしてそれが左右対称であったりする場合もあり、全体的な美しさをも引き出していました。

驚いたのは、どうしてこんなにうまくハマるのかということでした。補助線など引いていないのに、素人でもグリッドの存在が見えるぐらいです。まさにグリッドデザインの体現でした。私はその部分をインスパイアされました。(言葉だと説明しにくいですね)

グリッドをうまく引いてデザインすれば、とても完成度の高いものになるのです。例えばこのブログのデザインをグリッドデザインとして考えるなら、上部タイトルに横長のものがあり、左にカレンダーとメニュー、真ん中に記事が入るスペース、右にツールメニューといった具合で、左右のメニューと記事スペースの比率を1:2:1にすると、美しく見えたりするかな? とかそうやって考えるわけです。

さらに上部タイトルの縦幅と左右のメニューと記事スペースの比率を、完全に1:2:4:2にすれば、さらに美しさが増しますかもしれません。ところがこの比率は、実際は1:1.8:4.3:1.8でした。記事部分は想像したグリッドよりも広めに取ってあるわけです。もちろん、記事部分が広い方が読みやすいわけですからこの比率は納得なわけです。しかし、タイトルの縦幅と画面の幅すべてとの比率は、なんと1:8、しっかりとした比率が出ました。

もし古賀さんがブログツールをデザインしたら、基本フォーマットはどのような構成・比率にするのでしょうか。想像しただけで楽しいですね。こんな風に考えると、デザインは次々と生まれていきます。客観的な観点からデザインをすると、煮詰まることがなく、全然止まりませんw 一日中鉛筆を使って机の上がラフの山になることもあります。ほとんどはアホなデザインだから捨てないといけないんですけどね・・・

もし誰々だったら、どんなデザインをするだろうか、というデザインの仕方は、だんだんやらなくなってきます。若いうちだけだと思いますね。まずは先人の良いところを吸収して自分のものにし、引き出しを多くしなければ「自分だけのデザイン」というものは作りにくいものです。私も最近、良い意味で我が出てきた気がしますが、まだまだ修行が足りません。それでもたまに、プロジェクトを引き受ける打ち合わせの時点で、もう完成イメージが鮮明に思い浮かぶという事があります。これは完全に消化された後の自分の引き出しから得られた貴重なデザインのはずです。この部分を大事にしながら膨らませていきたいですね。

ぎゃ~!プロジェクターが寿命で故障…

2004-04-25 16:32:44 | デザイン
忙しいときというのはいろいろと不測の事態が起きるものです。コンペのプレゼンまであと3日だというのにプロジェクターを起動してみたらうんともすんとも言いません。

最初はランプがきれただけかと思い、取り替えればいいやとか気軽に考えていましたが、スイッチを入れるとつくはずの発光ダイオードが入らない。電源ケーブルが断線しているのかもしれないので予備のケーブルを取り替えてみてもつかない。4カ月前に使ったときは動いていたのに、これはどうやら基盤が寿命で壊れたようなのです。まだ3年しか使ってないのに・・・

急遽プレゼンを大判プリントでやるかどうか検討。しかし、動画を含むので大判プリントだと30枚ぐらい無いとムリ。これはマズイ・・・

しかし、派遣社員のKさんがナイスアイデア。プロジェクターをレンタルしようというアイデアを出してくれました。しかしもう2日しかない。ネットで探しまくって、ちょうど良さそうなプロジェクターレンタル屋さんを発見。早速ここに問い合わせてみたところ、帝国データバンクにうちの会社が載ってるから与信すっとばしでレンタルしてくれることに! 次の日早速そのレンタル屋さんにプロジェクターをピックアップしにいき(すごいデカイ倉庫だった)、翌日のプレゼンのために壁に投影して夜を徹して朝まで調整。

で、当日はというと、他の2社は大判プリントで、うちだけプロジェクター。これだけでもクライアントの心証はかなりゲットできたはずで、動画のシーンではクライアントにも「うーむ」と言わせることができました。レンタル屋さんに感謝感謝。意外とプロジェクターのレンタル料が安かったので、買うよりも特であることが判明。以後はレンタルでやる方が楽だということにまで会社の方針としても決まるぐらい。

どこに決まるかはまだ来週まで分からないのですが、クライアントの興奮度合いから見て間違いない。ちょっとプレゼン費用がオーバーしてしまいましたが、これで取れなければうちは赤字だとまで言い放ってきたのでまあ大丈夫でしょう。

クライアントが持っているイメージを忠実に再現するだけではなく、発展させてこそアートディレクション。その発展の中に、どれだけ自分だけの表現の仕方を入れるかが腕の見せ所です。今回は動画を使うことでそのイメージを昇華させることに成功しました。

猿でも分かるグラフィックデザイン-1

2004-03-27 01:18:28 | デザイン
デザインと聞くと、服飾デザインやプロダクトデザインを思い浮かべる人の方が多いと思います。私が仕事にしているのはグラフィックデザインで、最も仕事を多くしているのが「広告デザイン」の分野です。

小さい頃から絵がコギレイに描けて、図工も美術も小学校1年から高校3年までずっと「5」という典型的な美術型人間です。この職業以外にできるものは無いとしか思えませんw

グラフィックデザインにもいろいろと分野があります。WEBデザインもグラフィック系の一つです。出版関連であるエディトリアルデザイン(書籍デザイン)もそうです。街で目にするものが最も多いグラフィックデザインと言えば、やはり広告デザインとエディトリアルデザインです。

実際にデザインに関わるのは、デザイナーだけではありません。クライアントと折衝する「アカウントディレクター」や、印刷や撮影の手配をしたりする「プロデューサー」、デザインの元になる企画を提案をする「プランナー」、デザインの総合的な面を受け持ちデザイナーに指示を出す「アートディレクター」、文章を書く「コピーライター」、製品やモデルさんを撮影する「カメラマン」、そして実際にデザインをする「グラフィックデザイナー」、さらにデザイナーの手足となって作業をする「オペレーター」などです。

そしてその先には、印刷であれば印刷の営業さんがいて印刷データ管理のオペレーターや印刷技士の職人さんたちがいるわけです。それだけ多くの人を介してやっと「広告」ができあがります。しかし、その役割を一人ずつが一つずつ受け持って行うような大きなプロジェクトというのは予算がン千万円だったりしますので、小さなプロジェクトでは一人がいくつもの立場を兼任します。

私の場合は、アートディレクター兼グラフィックデザイナー兼オペレーターです。印刷や撮影の手配も自分で行うことがよくあります。また、WEBデザインもディレクションからデザイン・オペレーションまで行います。グラフィックデザイナーとオペレーターを兼任している人はとても多いです。人に指示出すより自分で作った方が早いというより、そのくらいできなくてはグラフィックデザイナーとしてやっていけないと言った方がいいでしょうか。

これからデザイナーになりたい人たちは、ン千万とかン億円とかの予算が出るような大がかりなプロジェクトのウラ話ばっかりが聞けるんじゃないかと思っているかもしれませんが、実際は地道な作業の連続です。華のある職業とか言われていますが、もっともキツイデスクワークを抱える職業の一つです。

雑誌に載ったりするようなグラフィックデザイナーは、実は結構アートディレクターが多かったりします。何故かというと、雑誌に載るぐらいの仕事をするような方は、何人ものデザイナー兼オペレーターを使って自分のイメージをカタチにする、それぐらいの大きなプロジェクトに常に携わっているからです。

そして、私が仕事としているのもその「アートディレクター」です。アートディレクターは、デザインに関する全ての権利と義務を持っているのです。死ぬほど大変な仕事です^^;なめていると過労死しますw

デザインとは、カタチの無いものをカタチにすることから始まります。そしてそれがデザインの全てであり深い世界でもあります。

TB:Agaist The Rule:デザインって?

これからグラフィックデザイナーになりたい方へ

2004-03-25 09:34:55 | デザイン
勤務時間をナメてかからない方が良いです。本当に良いものを作るためには手間がかかります。帰宅することすらままならないほどの仕事量をこなせる人は少ないです。ましてやその仕事量でも帰宅できるような人はほとんどいないです。

新入社員やアルバイトは次々とやめていきます。仕事は夜遅くまでだし徹夜も多いと面接で言うと「できます」と言うから採用しますが、絶対にナメているんですね。数週間で明らかにキツそうです。20~24歳じゃないと徹夜三昧できないのですが、最近の若い子はダメなんでしょうか。ここ3年で4人採用しましたが結局一人も残りませんでしたね。

心構えがどこか間違えている人が多いのかもしれないですね。「グラフィックデザイナーはかっこいい」「だから自分もなりたい」とだけ思っていたりする。だから茫然自失するような勤務状況のキツさを目の当たりにすると、もうダメですね。

こちとら、命を削ってモノを作って居るんです。心構えは大事ですよw

ファイルの管理は大変です

2004-03-24 23:48:48 | デザイン
HDの容量が増えてきた最近では、気づかないうちに何10GBものファイルでHDが埋まりそうになっていたりします。ExelやWordしか使わない仕事ならいざ知らず、デザインをしていると1つあたりのファイル容量がすごいことになってます。

万単位のファイル管理はポリシーを持って行わないとエライ目に遭いますね。
まずどの部分までの日時のものをHDに入れておくか、どんなものをCD-Rなどに焼いてHDから抹消するか。または外付HDを買った方がいいのか、制作中に別名で保存しておいたファイルはどうするか・・・

やはりクライアントごとになんとかまとめないと頭が混乱してきます。パーティションをうまく切ってもあちこちに散らかっていては意味が無いですね^^;

一般人はお断り

2004-03-24 01:02:36 | デザイン
D通の本社が汐留に移転してだいぶ経ちますが、前に初めて新本社ビルに行ったときのこと。

営業の人に届けるモノがあったんで上まで上がらないといけなかったんですが、入口に行くと「一般の方はご遠慮下さい」と書いてあります。「社員用の入口なのかな?」と思ってご遠慮させていただき、他の入口を探しましたが見つかりませんw

単に、シオサイトに来る観光客を指して「一般の方」と言っているだけであって業界関係者はOKだったんですね。入口が無くて焦りましたよ^^; 警備員の方に聞いたら笑われましたがw

デザインとは

2004-03-20 04:26:13 | デザイン
デザインとはなんでしょうかねえ・・・ とりあえず客の言うとおりに作らない方が身のためですね。軽い気持ちでこれから「デザイナーになりたい」と思っている人も非常に多いと思いますが、死ぬ気でモノを作らないとただの自己満足ですね。


自己満足の状態になるぐらいならまだしも、機械的作業しかできなくなっている方達もいらっしゃいますよね。そういう人たちが偉そうに「デザイナー様」気取りでいらっしゃったりするので、むしろ一生懸命頑張っている人の方がすごかったりしますけどね。

自分もまだまだ苦労が足りませんわい。