相棒たち

smash・桜子・ポロ・カフェラテ・knee・「あゆ」は天寿を全うし、独りになった相棒「カプチーノ」。

轍(わだち)・・・昔こんな「詩」があった:その40

2020年10月20日 | 詩・唄・歌・曲
♪ あなたは売れない小説を 溜息ついて書いている
♪ 見果てぬ夢と知りながら 私は横に付いている
♪ 大きな夢だと信じても ついうなだれてしまいそう
♪ 貧しい事は平気でも このままここに居られない
♪ だから 私は鬼になる 貴方を捨てて よそへ行く
♪ 二年二ヵ月二日目に ここで逢いましょう 聖橋で

♪ あなたと暮らした四畳半 きれいに掃除した後で
♪ 泪の滲みた手紙書き 机の上に置いておく
♪ 小説書くのもいいけれど 貴方は少し甘ったれ
♪ 自分で生きる気になって こう言う私見返して
♪ そうよ私は鬼になる 貴方を捨ててよそへ行く
♪ 二年二ヵ月二日目に ここで逢いましょう 聖橋で

詩:阿久悠、曲:杉本眞人、唄:あさみちゆき「聖橋で」

YuoTubeへのリンク
https://www.youtube.com/watch?v=l5ISKWopBDo


「♪食べかけの檸檬、聖橋から放る・・・」
と、さだまさしが唄った、あの「聖橋」。

阿久悠の母校の明治大学近くの神田川に掛る「聖橋」は、両岸に位置する2つの聖堂、湯島聖堂とニコライ堂とを結ぶ事から「聖橋」と命名されたと言う。
1983年発売の、狩人のアルバム「日本海」に、阿久悠作詞の同名のタイトル曲(聖橋で)が有り、聖橋は、阿久悠にとって思い入れの深い場所のようだ。

「二年二ヵ月二日目に」と言うフレーズも、意味深だ。
1年では変われない。
3年では忘れてしまいそう。
2年なら、まだ覚えていられるかも・・・と言う事か?
因みに阿久悠は、1976年に「たった二年と二ヵ月で」と言うタイトルの作詞もしている。
思い入れのある地名、思い入れのある言葉は、何かにつけて使ってみたくなるものらしい。

この曲が発表された半年後の2007年8月、阿久悠没。
遺作となった。