寒さの中で
「かたかごの花」(かたかごのはな)
地震に泣きかたかごの花うすれ咲く
(なゐになき かたかごのはな うすれさく)
今日も朝から冷たい雨が降り続く。被災地では想像を絶する
復旧作業と捜索作業がつづく。気が遠くなるような行方不明者の数に
天を仰いで祈りを捧げる。
電源の復旧には命がけの作業がこれまたつづいている。
一喜一憂の毎日の推移のなかで遠慮なく日々が過ぎてゆく・・・
寝床から出てみると雨に濡れて「かたかごの花」が大分開き始めている
毎年咲き誇る「片栗の花」は、うす紫のけなげなの花を咲かせる。
雨に濡れるこのはなを見やると全身を鎮魂の涙の花にみえる。
考えれば、我が身も明日をも知れぬ健康状態にある。
多くの被災者の言の葉をこの肌にしみじみと感じるのである。
ただ、冥福を祈るのみである。片栗の花に託して・・・