梅雨前線は本州の南海上に離れる 各地で暑さ続く
「アカシヤの花」(あかしやのはな)
ほろほろとアカシヤの花肩に降る
(ほろほろと アカシヤのはな かたにふる)
通学道路の両側を何百メートル、盛んに「アカシヤの花」が散っています。
この「アカシヤ」は一般に「アカシヤの並木」として有名な樹木
ですが、実際は『ニセアカシヤ』というものだそうです。
「ハリエンジュ」とも呼ばれます。
明治の初期にアメリカから持ち込まれて公園の樹や街路樹などに
植えられました。垣根などにも用いられました。
花が咲いているころは甘い香りが漂い、養蜂では蜜をとる源になり、
良質な「ハチミツ」が取れることで知られています。
この「アカシヤの花」は天ぷらにして食べると美味しいと言われていますが、
まだ料理して食べたことはありません。
風も無いのにほろほろと散り、路面を白く塗っています。
読売・編集手帳・07・26より
江戸市中でよく目につくものを三つ並べて昔、「伊勢屋、稲荷に犬の糞」といった。伊勢屋は伊勢出身の商人がつけた屋号である
◆伊勢商人が商売上手で羽振りのよかったことが分かる。その筆頭に伊勢松坂(三重県松坂市)の人、三井高利がいる。1673年(延宝元年)、江戸で伊勢屋ならぬ越後屋呉服店をひらいた。三越の前身になる
◆屋号の名門ともいえる伊勢屋の名は明治の世に移ってからも商人に好まれたようで、小菅丹治は1886年(明治19年)、東京・神田に伊勢屋丹治呉服店を創業している、いまの伊勢丹である
◆遠く伊勢につながる三越と伊勢丹が、経営統合の交渉に入ったという。実現すれば、売上高で現在首位の高島屋を上回り、今年9月に経営統合する大丸・松坂屋をも抜いて国内最大の百貨店グループが生まれる
◆伊勢参りの旅人が持ち寄った諸国ばなし(情報)に触れることで、伊勢商人の商売感覚は磨かれたという。時は移り、情報は洪水となって縦横に走る世を迎えた。伊勢商人の末裔も、老舗だからと安閑としてはいられない
◆街でいま目につくものを三つ挙げるならば何だろう。犬の糞もお稲荷さんの祠もあまり見かけない。コンビニ、家電量販店、携帯電話ショップ・・・あたりか。消費の風景が様変わりしたなかで、百貨店の手探りがつづく。