おしゃべり日記俳句

折に触れ、思いつくまま、
傘寿を過ぎ一日一日を大切に・・・

六月尽

2008年06月30日 09時40分14秒 | Weblog

 

梅雨前線が本州の東に去り、西日本

 

「六月尽」(ろくがつじん

 

合歓の花簪翳し六月尽

(ねむのはな かんざしかざし ろくがつじん)

 

 

「六月尽」(ろくがつじん)

 

今日で「六月」が終わります。一年の半分を過ぎたこととなります。

 

いまや気候は梅雨の真っ只中で、昨日までは西日本では大雨が降り、

がけ崩れなどの被害も出た模様です。宮城・岩手の地震地帯に大雨が降らぬよう

念願せずにはいられません。

 

「夏至」も過ぎて日中の長さは長いわけですが、ここ二・三日は曇り日で

「梅雨寒」も体験しました。

 

明日より七月に入り文字通り「盛夏」の到来となります。

 

 

    

 

「合歓の花」(ねむのはな) ( ※この句は季重りでした。)

 

「合歓」は夜間に小葉が閉じるのでこの名があります。

 

すでに盛りを過ぎた感がしますが、薄暮前にたくさんの花を開きます

雄しべの花糸が淡紅色で長く、綺麗です。

 

折からの木漏れ日に浮かび上がる「合歓の花」は恰も簪を挿した髪の

風情を象徴します。夕刻のひと時です

 

 

 


紫陽花

2008年06月29日 13時33分06秒 | Weblog

 

梅雨前線が東日本まで北上する。激しく降る予報  

 

あじさい

 

紫陽花の毬を映せし静寂かな

(あじさいの まりをうつせし しじまかな)

 

 

掘割の流れに沿って紫陽花が植えられ静かに水面に彩を映していました。

六月も最後の日曜日、今月も去ろうとしています。

 

「六月尽」。今年も大過なく半年が過ぎました。

勿論、種々の歴史を積み重ねての歳月でした。

国の内外に特筆すべき事件の多い半年ではありました。

 

思えばあっという間の半年間だったといって良いかも知れません。

万全でない健康状態での推移でしたが、どうにか梅雨真っ只中での

「六月尽」です

 

梅雨前線の北上で、大雨前の静寂を醸し出しています。

 

  『歳月人を待たず』、  今年の前半を過ごし後半を

     迎えるに当たって。・・・・

 

 


蓮の花

2008年06月28日 15時08分12秒 | Weblog

 

梅雨前線が北上し各地に大雨の予報。関東は

 

「蓮の花」(はすのはな

 

蓮の華開き寺苑を明るくす

(はすのはな ひらきじえんを あかるくす)

 

 

「蓮の花」が咲きました。数日前から咲くような姿態を見せていましたが、

ようやくの開花です。寺苑が一気に明るくなった感じがします。

 

「蓮の花」には、白色や、紅色などがありますが、今咲き始めたこの花は

「白無垢」です。ハス科の多年生の水草といわれています。

 

 

 

観賞用や食用に各所で栽培されています。

大きな葉の間から長い茎を伸ばし、その先端に大きな花を咲かせます。

 

「古代蓮」といって有名なところがあります。

この辺では「行田の古代蓮」が特に有名です。

 

 

 

インドなどが原産で、大陸から渡来したともいわれます。

仏教との関連が深く、彼方此方の寺院に植えられています。

 

また、水田や、沼、池などに植えられ、蓮根は食用に供せられます。

また秋に結実する「蓮の実」もお菓子などに珍重されます。

 

 

 

 

「蓮の花」は夜明けに開き、昼には萎んでしまいます。

 

先端に咲き誇る「蓮の花」が盛りを過ぎるようになると、やがて鬱陶しい

梅雨空が明けて猛暑の到来となります。

 

色も鮮やか、素敵な香りを残して「蓮の花」は全盛を誇ります

 

 

 


蚊帳釣草

2008年06月27日 14時38分15秒 | Weblog

 

梅雨前線が南海上に遠ざかり、日本列島は

 

」(かやつりくさ

 

蕉翁の句碑に蚊帳釣草懸かる

(しょうおうの くひにかやつりそう かかる)

 

 

「蚊帳釣り草」(かやつりそう)

蚊帳つりそうは幹の両端を持って裂くと4本に分かれます。

これを広げると四角になります。この形が「蚊帳」を釣ったようなものなので

「蚊帳つり」として遊んだものです。

今は、生活環境の変化から「蚊」の生存にも変化があり、蚊帳を釣って寝る家も

殆ど見られなくなりました。

 

 

 

 

 

野草である「蚊帳釣草」(かやつりそう)40~50cmぐらいですが、

此処に生えている蚊帳釣り草は1mぐらいのおおきなものです

 

芭蕉句碑に寄りかかるように生い茂っていますが、盛夏に向かって

句碑を愛護するかのように揺れていました。

 

近くでは「鳳仙花」(ほうせんか)の花が咲き誇っていました。

 

(鳳仙花)

 

 

 


仙人掌

2008年06月26日 14時33分55秒 | Weblog

 

低気圧が本州の南岸を東進。関東沿岸は

 

仙人掌」(さぼてん

 

仙人掌や朝に容姿を欲しいまま

(さぼてんや あさにようしを ほしいまま)

 

 

 「孔雀仙人掌・白」

 

 サボテン科の常緑多年草を言うようです。

 

南北アメリカ大陸の乾燥地帯に分布し、非常に種類が多いようです。

「孔雀仙人掌」や「月下美人」など、夜咲いて、朝には萎むといった儚い

ものもあります。

 

 

 

 

 扁平の「ウチワサボテン」、「コノハサボテン」などがあり、どれも

花の色が鮮やかなので人々に愛されます。

 

しかし耐寒性に弱いものが多く、冬の時期には防寒が必要のようです。

 

 

 

 「アロエの花」

 

「アロエサボテン」のように、出た葉が火傷や生薬に利用されるものもあります。

小さい花を付けるものもありますが、花の色は赤、黄、白共に綺麗です

 

サボテンの花は観賞用に培養されますが、大きな花びらは天ぷらなどで

食べると美味しいと言われています。

 

 


南天の花

2008年06月25日 09時24分50秒 | Weblog

 

梅雨前線が北上し、前線上を低気圧が進む

 

」(なんてんのはな

 

鐘楼を南天の花隠しけり

(しょうろうを なんてんのはな かくしけり)

 

南天の花)

 

南天は常緑低木です。暖地には自生もあります。

多くは庭木などに植培されています。

 

5~6月ごろに、小さい白い花を一杯咲かせます。

目立たない花ですが、ほろほろと花のちる風情には可憐さを覚えます。

 

 

古刹の梵鐘を隠して咲く「南天の花」です。

 

突然庭の彼方此方に南天が発芽しますが、これは鳥などに食されたものが

運ばれ自然に生えるものです。

 

この白い花はやがて、実を結び、秋には赤く結実して美しく目を引きます。

 

「白実南天」もあり、重宝されます。

 

また、「福寿草の花」と南天の実」をセットにして縁起物に使用されます

お正月に多く、「難を転じて福となす」の意味です。

 

 


凌霄花

2008年06月24日 15時43分13秒 | Weblog

 

低気圧の影響で北陸などは。関東は気温上がる

 

のうぜんか

 

留守居家に凌霄の花盛るなり

(るすいやに のうぜんのはな さかるなり)

 

 

中国原産の「のうぜんのはな」はつる性の落葉樹です。

 

7月ごろから8月ごろにかけて黄橙色の漏斗状の大きな花を咲かせます。

観賞用に植えますが、付着根を出して他のものに頼ってどんどんと伸びます。

 

一軒の留守屋さんがありますが、刈り込みがないので伸び放題です。

誰か手を加えてあげれば良いと思っています。

 

 

    

 

花の先端は大きく裂けており、直径は6~7cmぐらいになります。

伸び放題の蔓の先端は付着するものがないと、空中で踊ります。

 

花が咲く前はその豪華さを想像できませんが、これから猛暑に

向かってくると吹く風に揺れ涼しさを与えてくれます

 

暫くは楽しめる花の一つでもあります

 

 

 

 

 読売・編集手帳・6・24より

 

雨音がとぎれると、待っていたように鳥のさえずりが聞こえる。雨の季節には幾たびか、渥美清さんの詩情を借りて「さっきの雨どこにいた雀」と問うてみたいときがある

◆<ゆうべの台風どこにいたちょうちょ>。号「風天」、渥美さんが傍らの小さな命にかたりかけてた句は優しく、さみしく、どれも忘れがたい。<いつも何か探しているようだなひばり>も<土筆これからどうするひとりぽつんと>もそうである

◆コラムスニストの森英介さんが、渥美さんの未発表173句を見つけたという。その一句。<秋の野犬ぽつんと日暮れて>。風天ならではのまなざしだろう

◆<花道に降る春雨や音もなく>は1995年1月の作という。作家小林信彦さんの「おかしな男 渥美清」(新潮社)によれば、渥美さんはその3か月ほど前、付き人の篠原靖治さんに、「シノ、おれは癌なんだよ」と打ち明けている。「花道・・」の一語が重い

◆沸かせに沸かせた舞台から雨に煙る花道をひとり歩み。68歳で惜しまれつつ世を去ったのは、その句が詠まれた翌年8月のことである。この夏で12年になる。

 

 


梔子

2008年06月23日 11時58分55秒 | Weblog

 

前線が停滞し本州は  東北は大雨のおそれ

 

くちなし

 

梔子や香り仄かに暮れ泥む

(くちなしや かおりほのかに くれなずむ)

 

 

「梔子」(くちなし)はアカネ科の常緑低木です。

 

自生もしますが、多くは庭木などに植えます

六~七がつごろに白い花を咲かせます。一重と八重があります。

 

強い匂いを発しますが、夕刻に辺りを和ましてくれます。

 

 

(梔子の花)

 

秋になると約2cmぐらいの実をつけます。

 

黄赤色に熟して、染料や薬用、食品着色料などに使用されます。

「熟しても口を明けない」ということで、この名がついているとも言われています。

 

 

 


夏至

2008年06月22日 10時40分52秒 | Weblog

 

活発な梅雨前線が本州付近に停滞。所によっては大雨

 

げし

 

夏至の日や災害無きを祈るなり

(げしのひや さいがいなきを いのるなり)

 

 

(阿形像)

 

※ 「阿」は口をあいて発する音声で字音の初め、を言います。

 

昨日は「夏至」でした。

 

夏至は二十四節期の一日で、6がつ22日頃とされています。

一年の中で最も昼間が長い日です。夜が一番短い日ということです。

従って、今日からは一日の長さは徐々に短くなって行くわけです。

 

温度が上がり、文字通り夏の最中に入るわけですが、日の短くなるのには

気が付かないようです。

 

 

    

 

※「吽」は、口を閉じる時の音声で字音の終わりを言います。

呼気と吸気ぼこととも言います。阿吽像に縋ります

 

前線の停滞で、九州方面は大雨で各地が水浸しの状態のようです。

地球温暖化の一環とも言われていますが、やがて前線が東進するようです。

 

特に、東北地方、岩手・宮城地方の地震被災地への降雨が心配です。

昼夜を分かたず土砂ダムの対策が懸命に行われているようですが、結果は

分かりません。

 

朝から雨降りに閉じ込められ家の中にいます。

何も出来ることができませんが、ただ、日本列島に害少なきことを願うばかりです

 

 

 


夏草

2008年06月21日 10時12分07秒 | Weblog

 

梅雨前線が本州付近に停滞。関東は

 

なつくさ

 

夏草に咽ぶいのちや吟子像

(なつくさに むせぶいのちや ぎんこぞう)

 

 

県ゆかりの「三偉人」として、次の三人が挙げられています。

 

塙保己一(1746~1821)江戸時代に盲目の国学者として活躍

渋沢栄一(1840~1931)日本の資本主義の基礎を築いた大実業家)

荻野吟子(1851~1913)日本で最初の公認の女性医師)

 

今日訪れたのは「荻野吟子」の生誕地でした。

利根川の堤防下にある「生誕地記念公園」には、記念碑や銅像、四阿(あずまや)

長屋門を模した記念館、などがあり彼女の生涯を偲ぶことができます。

 

『一人の女性がつけた一本の道、その道は日本ではじめての女性医師

への道。また、婦人解放の先覚者として栄光と波乱の生涯を閉じた、

日本の公認女医1号”荻野吟子のロマンあふれる真実の道”

いま、その道を辿って見たい。』・・・備品の栞より・・・

 

渡辺淳一の小説「花埋み」のモデルとして知られる「荻野吟子」は日本で最初の

女医としてまた、女性解放の先覚者としてその名を留めます。

 

関東平野を流れる大河 「利根川」その中流の辺り、赤城山の眺望が培った

根性や人情が上記の偉人を育てたといえるかも知れません。

 

「利根の渡し舟」に身を任せ、そして郷土の偉人の息吹を「夏草」に咽んだ

非常に有益な一日でした。  昼食の「ごまだれそば」が最高でした。