FYのJです。Fuquaでは、11月から翌年2月にかけて、Professional ClubやDiversity Club主催のConferenceが多く開催されます。今回は、その中でDuke Healthcare Clubが 主催したHealthcare Conferenceについてご紹介します。
Duke MBA Healthcare Conference は15周年を迎える伝統ある行事です。今年はDaVita Medical Group のCOO をはじめAmgenや UnitedHealthcare Groupといったヘルスケア関連企業からのゲスト、Health Analytics Platformの起業家、Life science にフォーカスしたベンチャーキャピタルの共同経営者ら十数人をパネリストに迎え、Finding a Niche – The Rise of New Entrants in Health Care and the Incumbent Response –というテーマでディスカッションが行われました。
各種Conferenceに参加する大きな意義として、関連する業界の第一人者から最もホットなトピックについて話を伺うことができ、多様な観点からの見方を併せて聞くことでトピックについて横断的な理解が得られるという利点があります。この日のConferenceでも、技術革新と米国の医療制度改革の波間で生まれている多くの事業機会について、ベンチャーのアプローチや既存企業のアプローチ、患者にとっての付加価値の視点、医療従事者の視点など、多様な文脈から充実した議論が交わされました。
例えば、高齢化の進む米国では、社会保障コストや医療費負担の増大を背景に、治療のコストよりも患者にとっての治療上の価値を基礎として診療報酬を決定する枠組みへの移行が模索されています。近年の医療制度改革と同様、このような枠組みの転換は新技術や新薬の収益性に大きく影響を与えますので、企業の側も変化を見越した対応を迫られることになります。ヘルスケア領域のベンチャーにおいては技術革新の機動性(Nimbleness of innovation)や柔軟性がより一層重視されるようになりました。また製薬業界等の既存企業にあっては、研究開発の加速とリスク分散の観点から、意思決定を委譲する分散型の企業構造が多く志向されているという変化があります。
Conferenceの後には参加企業と学生の交流会が行われました。Conferenceの企画には関連する専攻Health Sector Managementの教授陣も加わるものの、基本的には学生が主体となって運営されています。カリキュラム外で専攻や業種を超えて知見とネットワークを広げる機会が数多くあるのは、Fuquaのコミュニティの特徴です。MBA入学後のプランを練られている皆さんには、ぜひConferenceというユニークな学びの機会を活用されることをお勧めします。
参考: https://www.fuquahealthcareconference.com/