2年生のYです。今回は私費の方にとって最も興味のあるだろうインターン・フルタイム就活について、概要とFuquaの強みをご紹介したいと思います。社費で来られる方でもサマーインターンに興味がある方も多いと思いますので、ぜひご参考ください。
1. はじめに
まず大きく二通りの就活タイプが存在します。①日本の就活(日本の外資企業含む)と②米国の就活(米国の内資企業含む)。それぞれタイムラインや攻略法が異なるので別々に考える必要があります。まずはそれぞれの概要を見た上で、Fuquaにいる上での強みをご紹介したいと思います。また最後には、よくコーヒーチャットでいただく質問についてもいくつか触れたいと思います。
2. 日本の就活
タイムライン
ほとんどの方がこちらに当てはまると思いますが、卒業後に日本での就職を目指される場合、基本的には毎年11月にボストンで行われるボストンキャリアフォーラム(BCF)に焦点を合わせて行動をすることになります(一部のコンサルティングファーム・PEファンド等に例外はあります)。
まず本格的に渡航を計画し始める5月ごろから、多くの企業・転職エージェントが壮行会なるイベントを開きます。これに出席することが必ずしもプラスにつながるわけではありませんが、情報収集は何にせよ役に立つので興味のある会社の壮行会には出席することをお勧めします。
たいていは渡米後の9月―10月から自己分析や面接練習をスタートするというのが一般的です。MBAの2年生やアラムナイ、もちろん同級生の協力を得ながら準備を進めていきます。
MBA採用のタイプ
企業のMBAへの門戸の開き方は大きく分けると3種類あります。①リーダーシッププログラム採用、②MBA枠での中途採用(コンサル・投資銀行も含む)、③通常と同じ中途採用、です。①と②の場合は、MBA生向けのサマーインターンを開催していることが多いです。①のリーダーシッププログラムとは事業会社に多いですが、数年間単位でのジョブローテーションが組まれるプログラムも多々あり、ジェネラルマネジメントを目指される方にはぴったりのものだと思います。逆に③の場合だと、特にMBAとしてのレバレッジを利かせることはないので、特定の専門職に興味がある方以外はあまり一般的ではないかもしれません。このように企業によってMBA採用への考え方が異なりますので、もし気になる企業がすでにある場合は注意して調べてみてください。
3. 米国の就活
一部の受験生の方の中には、米国での就活を検討されている方もいるかもしれません。私もオプションの一つとして(せっかく米国に来たので笑)、米国でのリクルーティングを経験したので、ご紹介したいと思います。
オンキャンパス・オフキャンパスリクルーティング
まず大切なのはオンキャンパスリクルーティングとオフキャンパスリクルーティングという概念を理解することです。オンキャンパスとは、学校に来てくれる企業を対象とした就活のことで、オフキャンパスとはそれ以外の企業向けの就活を指します。
後述しますが、この違いはとても大きいです。というのも米国ではネットワーキングありきのリクルーティングシステムになっています。考えてみれば当然ですが、アメリカにはビジネススクールも何百校もありますし、Top 20に絞ったところで、10,000人近くのMBA生がいることになります。この中での競争を勝ち抜くには、大学名だけでなく個人としての名前を売り出すことが重要です。
ここでオンキャンパスの強みがあります。アラムナイやリクルーターが学校まで来てくれるとこのネットワーキングが容易にできます。そのような企業にはたいていアラムナイも数十人近くいることが多く、そのうちの何人かのアラムナイが採用プロセスに深くかかわっているため、企業研究も容易ですし、リファーラル(アンオフィシャルな推薦)を得ることも簡単です。
これがオフキャンパスの場合だと、自分で開拓しなくてはいけません。例えばウィークインシティのような秋休み中の企業訪問時にリクルーターとつながっておくことやLinkedInを通してコンタクトをとるなど、なかなか長期での取り組みが必要です。スタートアップを考えられている場合は、だいたいこのオフキャンパスになります。
タイムライン
米国就活ではタイムラインが業界ごとに若干異なってきますが、サマーインターンの場合、一般的には9-11月に企業説明会への参加とネットワーキングを行い、11月末から12月にレジュメの提出、1月から3月にインタビューです。多くの企業はこのサマーインターンからフルタイムを採用することが多いので、ぜひこのインターン就活からチャレンジしてみてください。フルタイムは短期決戦で9-10月初旬に説明会とレジュメ提出、10月中旬―11月にインタビューというケースがほとんどです。これを逃すと、卒業間際の4-6月に応募・インタビューを行うことになります。
4. Fuquaにおける就活のサポート体制
大きく3つのリソースが使えます。
CMC
いわゆるキャリアセンターです。主要な業界ごとに担当のアドバイザーがおり、レジュメの添削からインタビュー練習までいろいろなサポートをしてくれます。またオフキャンパスでのネットワーキングのサポートをしてくれることも多いです(卒業生の紹介など)。Fuquaではコンサルティング・ファイナンス・テックという鉄板の業界に加えて、ヘルスケア、ジェネラルマネジメント、エネルギー、ソーシャルインパクト・サステナビリティと、Fuquaの強みに沿ったアドバイザーが置かれており、手厚いサポートを受けることができます。
プロフェッショナルクラブ
コンサルティングクラブやヘルスケアクラブといった業界ごとの学生クラブも多くのサポートを提供しています。特に2年制はインターンも経験して多くの情報を得ているので、参考になるアドバイスや最新の情報が聞けます。例えば私がいたヘルスケアクラブではライフラインセッションという業界の勉強会に加えて、12月に丸1日を費やして行うインタビュースーパーデイというイベントがあります。ここでは1日に4-5人の2年生とインタビュー練習を行い、FBをもらうことで1月の本番に向けたブラッシュアップを行うことができます。
アラムナイ
そして案外知られていないのが、アラムナイの協力です。アメリカ就活ではいかに目的の企業で働くアラムナイとネットワーキングするかというのが重要で、LinkedInでのコールドコールに明け暮れます。私の個人的な経験ですが、Fuquaのアラムナイはそのようなコールドコールへのレスポンス率が高いと思います(50%以上)。他のスクールだと、このリーチアウトに苦しむケースもあると聞いていますので、このアラムナイも含めたコミュニティというリソースはTeam Fuquaの表れかと思います。
なお、日本の就活においてもこのアラムナイのサポートがとても重要です。Fuquaでも企業研究や面接練習に時間を割いてくれるアラムナイが多いのが強みです。詳細が気になる方はぜひ在学生までお問い合わせください。
5. Q&Aコーナー
オンキャンパスリクルーティングをする企業はどこか?
どの企業がオンキャンパスなのかを知るには、各学校の主な就職実績に連なっている名前を見てください。大抵の場合、それが答えです。
日本就活と米国就活を同時並行することは可能か?
可能は可能ですが、業界等を絞っておくことが大切だと思います。複数業界を米国・日本と両方で対策するとなると、負荷は大きくなりますので、学業や課外活動など何かしらに制限がかかってくると思います。
社費生にとって特に気にする点はあるか?
社費の方でも日本・米国に限らずサマーインターンをする方は多くいらっしゃいますが、まずはご自身の会社の制約条件を把握されるところからスタートすることになるかと思います。そもそもサマーインターンを禁止されていたり、グループ会社でのインターンのみ許可されているといったケースもあると聞きますのでご注意下さい。
もう一つの点は有給インターンが可能かという事です。企業によっては無給インターンのみ可能というケースもあるそうです。この場合、通常の米国企業ですと、インターンでも一定時間以上働かせる場合は有給にしなくてはいけないというルールがあるため、米国でのインターンは厳しくなります。しかしFuquaではMentored Study Programという、インターンを授業単位として認定してもらえる仕組みがあります。単位を認定する場合、無給でも問題ないため、上記のケースの社費の方でもインターンが可能になります。
このプログラムはセルフソーシングとスクールソーシングの2種類があり、自身のネットワークで出会った企業と行うことも、学校側が探してきた企業と行うことも両方が可能です。学校側がソーシングした企業はファイナンス・コンサルティング・事業会社、大企業~スタートアップと多岐にわたるため必ず面白いと思うような企業と出会えると思います。より詳細な情報にご興味ありましたら、在校生までご連絡ください。
コロナの影響は(2020年夏と2021年)?
特に米国では、一部の業界ではコロナの影響でオファーの取り消し、あるいはインターン期間の短縮やフルタイム開始時期の後ろ倒しなどの影響が出ていました。CMCもこれらの学生には手厚いサポートを行い、ネットワーキングやジョブポストの紹介などを行っています。また学生間でのリファーラルやサポートも行われています。
また、もちろんインターンはほぼすべての企業でバーチャルになりました。私も西海岸のチームにダーラムからオンラインでつながりミーティング等を行っていました。私の場合は前職でも電話会議が多かったので、そこまでバーチャルになっても以前の仕事と比べて変化はなかったですが、代わり映えのしない部屋でずっとこもって仕事をすることになるのでモチベーションマネジメントが最初は大変でした。意識的に外に出たりインターン先企業でのコーヒーチャットの機会などを設定したのはリフレッシュにつながってよかったです。
6. まとめ
日本・米国とそれぞれの就活事情をご紹介してきましたが、就活自体が一種のイベントで友人を作るいい機会になります。私もそれぞれの就活で学内・学外両方で友人をつくることができました。またサマーインターンも、1年生で学んだことを活かしつつ成長する大切な機会ですので、やっている最中は大変ですし精神も削られますが笑、ぜひぜひ楽しんで挑戦してみてください!