FYのTKです。
Fuquaに入学して非常に驚いたことの一つに、授業の中で学んだ知識を、実践を通じて血肉として身につける機会が非常に多く提供されているということです。(詳しくは、Fuqua日本語サイトの
Hands-on Coursesのページをご覧ください)
今日は、そのような機会の一つである「Case Competition」をご紹介したいと思います。
一口にケースコンペと言っても、特定のイベントを指す訳ではなく、毎月のように様々なケースコンペが開催されています。私は先日、その中の一つである「Deloitte Internal Case Competition」に参加しました。
このコンペは、FuquaのConsulting ClubとスポンサーであるDeloitte Consultingによって開催されたものですが、丸一日かけて行われる学内予選で上位8位までに入ると、翌週のUNC Chapel Hillとの学校対抗ケースコンペに出場でき、さらにDeloitteのClosed list Interviewを受ける権利を獲得できる、というものです。(就職活動をしていない私にとっては、後者のメリットは無いのですが。。。)私は、同じセクションのアメリカ人、インド人、トルコ人とチームを組んで参加しました。
コンペの前にチームメイトに「ケースコンペの経験あるか」と尋ねたところ、ケースコンペどころか、ケースインタビューの経験があるのがたった一人という状況でした。まあなんとかなるさと気軽に思っていたのですが、これが大間違いだったというのは後から分かりました。。。
このケースコンペでは、朝の9時に一斉にケースが配布され、午後3時の提出期限までに、割り当てられたチームルームにこもって、クライアント企業への提案書を仕上げ、最終的に20分のプレゼンテーションを行う、というフォーマットで行われました。以降、当日の様子を時系列で振り返ってみます。
8:30:集合時間になっても、トルコ人のYusufが現れない。。。みんなで一瞬ひやっとするが、8:45になって何食わぬ顔で登場。みんなで、朝食として配られたベーグルとコーヒーにありつく。
9:00:ケースの配布。配布されたケースを見て、全員愕然。読みこなすだけでも丸2日は掛かりそうなデータ量。とりあえず、クライアントの要望の部分だけ30分で読んで、その後の方針をその後議論することに。
9:30:とある業界の中小企業に対する成長戦略の提案であることは分かったものの、方向性をどうするかについて議論錯綜。1時間ほど議論をするが、具体的な方向性は見えず。とりあえず競合分析を手分けして行って、その結果を持ち寄ってもう一度議論することに。
11:30:競合分析を終え、ある程度の方向性が見え始める。この時点で、再度方向性の議論を1時間ほど実施。着々と時間が無くなっている事に、この時点では誰も気がついていない。。。
13:00:各メンバーにパートを割り振り、具体的な提案内容と提案書(プレゼン)の作成に着手。私は会計分野が強いということで、事業予測の数値の作成を担当。この時点であと2時間しかないという事実に段々と気がつき始め、食事を取る余裕が無くなる。
14:00:引き続き資料作成。ひたすら作成。みんな段々と目が血走り始める。
14:50:漸く各パートが出揃い、プレゼンの結合作業に入る。時間のなさに相当焦る。
14:59:締め切り1分前、滑り込みで資料提出!全員燃え尽きる。プレゼンは1時間後の16:00からのスロットを割り当てられたため、しばしプレゼンの練習もせずにのんびり食事をしながらリラックス。アメリカ人のDanは、前日パーティでほとんど寝ていなかったらしく、爆睡。
16:00:プレゼンを実施。かなり具体的な提案が出来たものの、一方で細部の詰めが甘いことを痛感。審査員の2年生からも鋭い突っ込みをビシビシと受ける。
17:00:終了。疲れ果てたものの、心地よい達成感の中で家路に就く。
結果は、残念ながら上位8チームに選ばれませんでした。やはり事前のケースの練習をしていなかったことが災いし、前半のパートに時間をかけすぎ、アウトプットの詰めが甘かったと思います。
しかし、結果は出なかったものの、まさに今コア科目であるStrategyやMarketingで学んでいるフレームワークを、ケースを通じて実践に近い形で活用する経験ができましたし、バックグラウンドも価値観も違うチームメイトと共同作業をして短時間でアウトプットを出す難しさ・楽しさも実感することができました。また、何より、チームメイトと非常に仲良くなれたことは、何よりも重要なTakeawayだと思います。
このように、理論と実践をともに経験する機会に(文字通り)溢れているという点も、Fuquaのすばらしい特徴だと思いますし、私自身も、これからもこのような機会をどんどん活用していきたいと思っています。
TK