若手ヤクザ28人が駆使した特殊詐欺の新手口 警察になりすまし実在する署の番号を着信通知

2023年07月16日 11時49分18秒 | Weblog

住吉会事務所に入る警視庁の捜査員(C)共同通信社

住吉会事務所に入る警視庁の捜査員(C)共同通信社
 
実在する警察署の番号をスマホの画面に表示させ、摘発を逃れるため、全国を移動──。新たな手口を駆使しながら特殊詐欺を繰り返していた指定暴力団「住吉会」の組員ら2グループ、計28人が一斉に摘発された。  12日、警視庁暴力団対策課に詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、住吉会幸平一家傘下組幹部の表雅人容疑者(28)ら18人。住吉会系組員の日沖幸矢(23)、森川将太郎(22)、小林夢左史(22)の3容疑者を含む10人は詐欺の疑いで逮捕された。警視庁は、表らのグループが詐取した金が資金源になっているとみて、14日、東京都新宿区のマンション内にある住吉会本部を家宅捜索した。  表容疑者は5月19日、仲間と共謀して北海道警の警察官に成り済まし、佐賀県唐津市の女性(当時75)に「あなたのキャッシュカードが詐欺事件に使われました。口座に入っているお金が、犯罪のお金かどうか調べなければならない。現金を都内のマンションに郵送する必要があります」とウソの電話をかけ、現金200万円を東京都目黒区のマンションに郵送させようとした。  数日後、警視庁が別件で表容疑者の自宅をガサ入れしたところ、押収したスマホから事件への関与が浮上。現場で待機していた警察官が、荷物を受け取ろうとした仲間を逮捕して事件が発覚した。表容疑者が指示役で、グループによる被害は少なくとも50件、総額約9400万円に上る。  「最初に『関東総合通信局』を名乗る人物から電話があり、『キャッシュカードが使われ、7億円の被害が出ている』と伝える。その後、すぐに『北海道警のヒライ』という男が電話をしてきて『あなたを詐欺の容疑者とみています』と脅す。その女性の携帯電話に表示された発信元の番号は、なぜか実在する道内の警察署のものでした。どうやったらそんなことができるのか、手口を調べているところです」(捜査事情通)  一方、日沖らは昨年11月、札幌市のビジネスホテルから、東京都港区の女性(当時86)に息子を装って、「電車にお金と携帯電話が入ったカバンを置き忘れ、お金がなくて困っている。至急仕事でお金がいる。すぐに返すから用意して欲しい。部下の親戚が取りに行くから渡して欲しい」と電話し、250万円をダマし取った。このグループによる被害は37件、総額1億円以上とみられる。  「大口の特殊詐欺グループの場合、人手や事務所、通信機器が必要です。人の出入りがあっても怪しまれず、すぐに逃亡できる海外にかけ子の拠点を置くケースがほとんどでした。表のグループはかけ子の管理役や統括役、回収役などが役割分担をし、全国の高速道路を車で移動しながら詐欺電話をかけ続け、被害は16都府県に及びます。日沖のグループもかけ子の拠点が特定されないように、北海道から沖縄まで全国のビジネスホテルを約1週間単位で転々としながら、特殊詐欺を繰り返していた」(捜査事情通)  今や特殊詐欺は暴力団の貴重なシノギのひとつ。
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