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マレーシア航空の完全国有化(2014年8月)

2014-08-21 04:37:05 | Area Studies
8月8日 マレーシア航空完全国有化が発表された(1937年創立と歴史は古い。初飛行は1947年。現在は財務省が100%出資する政府ファンド、カザナインタナショナsルが69%保有 1985年に一度株式を公開 民営化)。
高コスト体質が変わらず問題の先送りとの批判あり。
1997年のアジア金融危機をきっかけに経営が悪化。2001年政府が資本注入し再国有化。2006年経営再建策発表。2011年エアアジアと提携。11年12月赤字 2012年 労組の反発でエアアジアとの資本提携解消 2013年12月期 3期連続最終赤字に加えて2014年3月8日の機体消息不明事件(239人)、7月のウクライナ東部上空での撃墜事件と事件が重なる。顧客流出で経営の悪化進む。

赤字の最大の原因である人件費に対して、マレージア航空労組がナジブ首相率いる与党の支持基盤のため削減に踏み込めないとされる。2万人規模の従業員はてつかず。再建には、人件費 不採算路線の縮小などリストラが必要。売上が増えても赤字となるのは、コスト度外視の値引き販売が原因との指摘も。

インドネシアのガルーダ航空(政府出資6割 リストラのため2014年内の路線拡張計画凍結 このほか不採算路線の削減 設備投資抑制とのこと) タイのタイ航空(51%)などアジアには国営航空会社が多いがリストラが遅れて赤字体質が目立つとされる。背景にはほかにLCC(マレーシア本拠の最大手エアアジア タイガーエアなど)との競争、収入の通貨建ての問題(ガルーダの場合 ドルで調達 ルピアが収入 ヘッジが2013年末まで禁止されルピアの下落で損失かかえる)、中東やウクライナ情勢緊張による原油高(2013年6月頃より急上昇)。

Area Studies ビジネスモデル 

ブラジル 

2014-08-20 09:49:01 | Area Studies
ブラジル(2013年のGDPは2.2兆ドルで世界7位 人口2億人 一人当たりGDPは1万ドル超え中間層が半分 6割とも) 
2014年6月ワールドカップ開催 大統領ジルマ・ルセフ氏(2011年就任)に不満高まる 2014年10月に大統領選挙。通貨レアル。
首都ブラジリア 言語ポルトガル語 面積851万平方キロ 日本の23倍 2011-13年経済成長率は2%前後で低迷 景気低迷+インフレ 背景 海外投資の減少 短期間で変わる複雑な税制 硬直的な人事制度(厳しい労働規制) 短期資金の流出で通貨が下落 ドルの引き上げ 内需低迷 インフレ加速
2013年後半下落2月に下げ止まり14年3月半ばから株価の上昇で(5月半ば失速) レアル高へ 他方金利引き上げは2014年5月に小休止。
インフレ率高く(13年8月=6.09% 14年4月6.28% 目標値4.5%) 中央銀行による利上げ2013年4月から続く2014年4月まで9会合連続で引き上げ1年で3.75%上げ年11%まで引き上げるも4月から見送る 株価指数ボベスパ。
2011年夏 通貨 株価とも下落 金利引き上げによる景気減速懸念+ 欧州不安
2011年9月 一段と通貨安に転換。従来の通貨高を懸念する政策から転換。金利引き下げに転換。2012年後半にかけて利下げ続ける。
市場場介入。流入規制見直しへ。輸入車 現地の部品調達比率が低い現地生産車に間接税大幅課税
2016年リオデジャネイロ夏季五輪。
野党社会党党首のカンポス氏の搭乗した飛行機が2014年8月13日に墜落。新候補にシルバ元環境相が担がれ人気がでている。10月の大統領選に向けて新政権への期待高まる。現職のルセフ氏(2011/1-)は保護主義的で国営企業の経営に介入することなどから反市場主義とみなされ株式市場の受けはよくない。8月29日発表の4-6月期のGDPは前期比0.6%減。マイナス成長は2四半期連続でブラジルは明確に景気後退入り。背景にはサッカーワールドカップ開催があり、ブラジル代表の試合時には工場の稼働が止まったとのこと。経済悪化の理由は輸入品の流入に国内製造業が押されていること、国内の投資不足が指摘されている。ブラジルの過去10年の経済成長率は3.6%。決して高成長でないうえに、インフレもあり高金利が続いている。 Original Aug.10, 2014 Revised Aug.20, 2014 Area Studies

アルゼンチンのtechnical default(2014年7月30日)

2014-08-18 10:37:45 | Area Studies
2001年末の債務不履行 から 13年 アルゼンチン政府が再び苦境にある
その後 2005年にアルゼンチン政府は93%の民間債権者と10年間で7割の債務を削減する再編案で合意した。合意した債権者との間で
他の債権者との間で有利な条件で返済しない契約(RUFO条項:rights upon future offers clause 契約効力は2014年末まで)
為替介入に外貨準備が減少

2014年1月23日 通貨ペソが急落
2014年5月にはパリクラブ(主要国債権国会議 95億ドル超 主要債権国 ドイツが3割 日本は2割)との間で97億ドルの公的債務を今後5年間に完済することで合意した。
しかし米ファンドは全額返済を求めて米国で法廷闘争を続けていた。
6月16日 米国の裁判所はアルゼンチン政府に対して 債務削減に応じなかった債権者への6月末返済を命じた。
これは13億3000万ドルの債務全額返済を求めた下級審判決を支持したもの。
米投資ファンドへの優先的な債務返済命令(支払い猶予期間は7月30日まで)
このため債務削減に応じた債権者への定期的利払い8億ドル超がストップしたもの(支払い期限6月30日 猶予期間7月30日)。
潜在的支払い額は150億ドル。2013年末の外貨準備高は305億ドル。
今後財政破たんした政府の債務削減拒否が一般化する可能性もある。

6月17日 S&Pはアルゼンチンの外貨建て格付けを2段階引下げトリプルCマイナスに変更した。
物価上昇率10%程度(市場は25%程度)

6月26日 米連邦地裁アルゼンチン政府による支払猶予申請を却下 アルゼンチン政府はBONEの口座に5億ドル超を払い込んだ
7月 アルゼンチン政府の対案 元本を減らさず新たな長期国債に切り替えるというもの 
7月30日交渉決裂 この結果 利払いも優先的返済もできない状態に陥る。米格付け会社S&Pから一部債務不履行の認定 SD(選択的デフォルト)に格下げ
8月1日 国際スワップデリバテブズ協会(ISDA)は事実上のデフォルトと認定(CDS発動へ)。

ファンドが保有する国債をアルゼンチンの民間銀行が買い取る案も検討されているとのことだが。

アルゼンチン国債に関する近時の動向 2013年5月
債務再編に応じなかった債権者(ホールドアウト)に対して、支払わないことがパリパス条項違反とされた。

Area Studies

モディ政権の登場:インド

2014-08-11 06:02:52 | Area Studies

インド(人口12億2719万人)で選挙により政権交代が起きた。2014年5月7日に行われた総選挙の結果、インド人民党(BJP ヒンズー至上主義かかげる)が国民会議派を抑えて下院で多数を占めた(5月16日開票)。この選挙は545議席のうち大統領が指名する2議席以外の543議席を争うもの。単独政党で下院で過半数をとったのは30年ぶり。この結果、ナレンドラ・モディ氏(2001年からグジャラート州首相として実績 2002年には同州で多数のイスラム教徒が虐殺される事件が発生している。同州で土地供給、電力供給網整備。インフラ整備を進め企業誘致に成功 州の電力供給は10年で3倍に アラビア海に面した同州の位置もよかった)が首相に就任した。再び首相としてプロ(親)ビジネス政策を進めることに外資は期待を高めている。具体的には電力 鉄道 水などインフラ整備 国営企業改革 外資規制の見直し など。
モディ氏が掲げた政策 製造業観光業などで数百万人規模の雇用創出 雇用に直結する外国直接投資を歓迎 高速旅客鉄道網の整備事業立ち上げ インフラを整えた新都市100ケ所の建設 農村まで及ぶ全国規模の光ファイバー網の整備インフラ整備 製造業誘致 防衛 保険など外資規制緩和 国営企業の改革・効率化 税制簡素化・労働法規見直し。など
モディはまず閣僚の数を大きく削減した。前政権では70人以上いたのを首相を含め45人とした。インドの経済成長率は2012年度4.5% 2013年度4.7%と5%を割る低成長が続いている(10年度の約9%から半減 背景にはGDPに占める企業投資が15%超から10%程度に急減 03-11は平均8%超)。
インド準備銀行総裁に2013年9月に就任したシラグラム・ラジャン氏との連携も期待される。その後9月 10月 2回連続で利上げ0.25%2回で7.75%。物価抑制姿勢(CPIが2ケタ台 WPIが7%台 2013年10-11月)。成長の減速にその後利上げを避け政策の透明化に努める(WPIからCPIに目標を変更1年ごとに2%ずつ低下させ3年目に4%上下2%の範囲に収める 同行諮問委員会の改革案2014.1・・・物価上昇の背景には物流の未熟があり4%という目標の達成はむつかしいとされる。)。
2014年7月10日2014年度(2014/04-2015/03)予算案が発表された。インフラ整備や産業育成がうたわれている。しかしインドの財政は慢性的財政赤字で2013年度財政赤字はGDP比で4.5%に達する。
2013年度の新車販売台数は313万台。前年比9%減。金利高と燃料費上昇が消費者心理冷やしたとのこと。中国との関係では大きな貿易赤字抱える。背景には、インフラ整備の遅れや規制などから外資の導入が進まないことが指摘されている。複雑な税制 規制 不透明な取引慣行も外資にとって壁になっている。→そこでインフラ投資への期待、国営企業改革、規制の見直し緩和が課題とされる。
一人あたりGDP1500㌦程度。都市部では3000㌦超えてモータリゼーション起きている。コスト重視のクルマつくりは失敗(2009年発売のナノの失敗 工場建設予定地の変更 2010年の発火事故 2011年以降のインフレと経済減速もありタタ自動車は業績悪化へ 車をステータスとしてみるため最安車は支持されなかった)
車 ハッチバックからセダン SUVへ 中間層の年収相当の車階 60万ルピー(100万円)前後
日本(輸入の7割)とともに中東産原油への依存度高い(同6割)。
             中国 インド
一人当たりGDP 6819  3073   2005年USドル
製造業/GDP  29.5%  14.9%
サービス業/GDP  43.4%  54.4%  日経2014/01/13
インドでは国有企業が独占的位置を占めることが多い。石炭を握るコール・インデイア。電力のインド火力発電。インドステイト銀行。こうした国営企業の改革・効率化が必要だとされる。なお12億とされる人口の6割は農村に住んでいる。農村の貧困比率は高い。反面 IT産業を中心にサービス業が発展(バンガロールなど タタコンサルテイングサービシーズTCS インフォシス ウイプロなど 英語力 安価な労働力を使い BPOで成長しかし人海戦術的BPOではフィリピンが急拡大 新技術への対応 顧客の販売活動 開発活動にも食い込み高度化 高付加価値化が求められている)。零細な製造業、小売り業の集積。手厚い労働者保護、労働者の権利意識、政治色の強い労働団体も壁。→低賃金非正規労働者の拡大、労働争議の頻発。
Area Studies  original in July 8, 2014 revised in Aug.11, 2014    


ジョコウィーインドネシア次期大統領

2014-08-10 06:56:36 | Area Studies

インドネシア次期大統領(2014/10-)の愛称。ジョコ・ウイドド(1961生まれ 闘争民主党 2005年ソロ市長当選 ジャカルタ特別州知事2012/09-)。任期は5年。前政権はヨドヨノ(2004年)。インドネシアは日本のASEANでの最大の投資先。GDPと人口はASEANの4割。人口2億5000万人(世界4位)。人口の9割はイスラム教。人口の半数が30歳以下。貧富の差が拡大しているとされる。GDP8700億米ドル(89兆円 16位)。一人当たりGDP3500どる(116位)国内華人企業にサリム、リッポー。2013年の海外直接投資 17%が日本 

新車市場95%が日本車 トヨタとトヨタ系ダイハツで国内の半分。最大の自動車メーカー、アストラインターナショナルはトヨタ、ダイハツと合弁(製造販売で提携)。コマツとも提携。なおタイでも日本車シェアは8割。

2013年 ルピア安を背景に8%台の高インフレ。2014年4-6月期の実質成長率5.12%は4年半ぶりの低成長。 国家予算の13%を使って燃料補助金で低燃料価格政策。2013年に削減(価格引き上げ)措置後もなお問題残る。これを削減して貧困対策に向けるとのジョコの意向が実現するかは不透明。

インフラ不足 財政赤字+経常赤字(米国の量的緩和縮小+米欧中国減速で資源輸出低迷+内需は活発も影響 2013後半急拡大 通貨ルピア下落 株価一時急落 中央銀行は金利引き上げ 4毛月連続1.75%政策金利引き上げ 消費者物価上昇率落ち着く  2014年ルピア・株価とも高値推移)でインドと同じ悩み。フラジャイルの一角。都市部 マンション 乗用車ニーズ顕著。交通渋滞(物流効率悪い) 輸出は鉱物油脂資源が中心。国内産業の競争力低い。経済成長とともに資源輸入国に。収支改善のため保護主義的傾向(輸入規制 関税 未加工禁輸出措置)も強まる。

投開票7月9日(5月下旬 ゴルカル党(スハルト元大統領系)がグリンドラ党陣営に寝返る局面も) 選管による結果発表7月21日から22日 10月20日就任予定。


マテリアルフローコスト会計

2014-07-16 12:12:53 | Area Studies
material flow cost accounting 環境会計の一つ。資料は2009年前後であるようだ。現時点での評価はどうだろうか。
環境会計 経済産業省のこのページは2006年から2007年までの書き込みでその後更新されていない。環境会計は普及しなかったといえるのではないだろうか。
いすず自動車の2006年度CSR報告書
環境会計(東田論文) 環境会計が内部の意思決定に使われていないと指摘している2010年の論文。環境会計の議論は、あるところで止まったままという印象だ。

GEによるアルストム買収(2014)

2014-07-07 12:52:22 | Area Studies
三菱重工 日立 火力発電事業の統合(統合の合意は2012年11月) 
三菱日立パワーシステムズ(MHPS 本社横浜)2014年2月1日発足 2月3日営業開始
 国内9社 海外49社 内外58社 総人員2万3000人
 火力発電新会社は 三菱重工65% 日立35% 会計上は三菱の子会社 日立の持ち分法適用会社
 日立の部門収益(営業利益)を三菱が取り込む形
 純利益段階では日立の出資分の利益が差し引かれる
 他方 純利益は 日立の出資分の持ち分法投資利益が日立に帰属
これは日本(および米国)の会計基準では当期利益について持分法を適用しているため。 
 日立は中小型 三菱は大型を得意とする フルラインで顧客開拓 世界のトップであるGE シーメンスに対抗する
 火力発電の力関係はGE>シーメンス>三菱日立連合 

GEによるアルストム買収発表
 → GE(エネルギー部門売上高約5兆円)がフランスアルストム(エネルギー部門 車両部門など2兆円規模)のエネルギー部門(火力発電 再生可能エネルギー 送電 売上高規模2兆円強 欧州・新興国に展開)を169億ドル(1兆7000億円)で現金買収を発表 1000人の雇用の創出を約束。2014年4月末 → 買収が成功すると 三菱日立は再び突き放される たとえば三菱のエネルギー分野の規模の5.6倍。火力発電だけで年商3兆円規模 ガスタービンで世界の5割のシェアをもつ 巨大会社出現へ
アルストム エネルギー部門切り離し 輸送部門は上場へ
 5月中旬 フランス政府は外国企業が企業の議決権を3分之1を超えて取得する際、政府の事前許可が必要な分野を、防衛・安全保障分野に加えてエネルギー、水、健康、通信といった分野を加える。

   他方 フランス政府が雇用の観点から外資による買収に懸念表明(GEは雇用の維持を約束)
 → シーメンス(エネルギ部門は3兆5000億円規模)が対抗する買収案提案(エネルギ―部門を買収+鉄道部門をアルストムに売却 事業交換方式)
 → シーメンスがロールスロイスのエネルギー部門を169億ポンドで買収へ
三菱重工(宮永俊一社長:製鉄機械畑 2000年には日立と製鉄機械を統合を実現) シーメンス(ジョー・ケーザー社長) 製鉄機械事業の統合(この部門で世界首位) 2014年5月7日
 → シーメンスは三菱重工(ー日立)と組んでアルストムのエネルギー部門買収再提案(GEの巨大化阻止)
     シーメンス:アルストムノガスタービン事業の買収を画策+三菱は火力発電と蒸気タービン事業買収を狙う
     GE案については弱体化による雇用喪失懸念 シーメンス+三菱の提案についてはアルストム解体につながる懸念 
   2014/06/12 シーメンスによる買収は三菱重工と組んでも難航(ロイター)
   フランス政府の対応が焦点(フランス政府はアルストムの解体 弱体化を懸念)
   2014/06/15 シーメンスと三菱重工が共同提案(ロイター) この報道によるとアルストムをシーメンスと三菱重工が分割して引き受ける提案にように受け取れる。合弁会社設立で買収に警戒的なフランス政府には乗りやすいはず(三菱出資比率は 原子力で4割 送配電で2割 水力発電で2割)。
   2014/06/16 GE 170億ドルの買収提案堅持(ブルームバーグ) フランス政府は両者を争わせて好条件を引き出したいのだが、GEは買収コストの引き上げにつながるのでその争いになることを警戒しているようだ。
   2014年6月19日 GEはフランス政府に譲歩して 一括買収案に代えて送配電、再生可能エネルギー、原子力の3つの分野でアルストムと折半出資の会社を設立する案を提案+重大事項にフランス政府拒否権与える(黄金株与える)。またGEの鉄道信号ビジネスをアムストルムに譲渡する。ガスタービン事業はアムストルムがGEに売却。23日までに回答。(原子力事業で折半出資 合弁会社設立かつフランス政府に拒否権)
   2014年6月20日 オランド大統領 GE シーメンス三菱重工幹部と会談
   2014年6月20日 フランス政府がGE案支持を表明。+フランス政府のすべての要求を満たしていないとも明言(フランス政府は最大株主から最大20%の株を取得して関与を強める方針 GEはフランス政府による経営へのコントロールを実質了承 シーメンス―三菱は買収金額を引き上げたが及ばなかった)。シーメンス案について欧州委員会の規定と不調和と指摘。三菱重工は追加提案諦める(敗退)

   なお日立と三菱重工は火力発電事業を統合(7800億円+1兆2500億円 2014年2月)。日立は原子力発電でGEと提携。三菱はフランスアレバと提携(2006年10月)。三菱は高効率火力発電ではGEと提携関係。
   アルストムはカナダのボンバルデイア、シーメンスと並ぶ鉄道会社 売上8000億円規模。ここにGEの6億ユーロ(800億円)規模の鉄道信号事業が加わる。
   GEは今後インダストリアルインターネット(発電設備や航空機にセンサーやソフトを組み込み、稼働時のデータを収集分析して最適な稼働法を提供。部品交換を促したり。収益性の高いサービスに結びつける)を全世界規模で展開。アムストム:欧州 アフリカ 中近東に顧客基盤。

2014-06-17
2014-07-07更新

ビジネスモデル 経営戦略

2014年の中越領土紛争について

2014-07-05 21:39:35 | Area Studies
 中国とベトナムとの領土をめぐる争いについては、根深いものがある。近年では1974年1月に中国はまず当時の南ベトナム政府と西沙諸島の領有をめぐって海戦(軍事衝突)をおこして、実効支配を始めた。このとき南ベトナムの軍人に多数の犠牲が出た。
 続いて1979年2月から3月にかけて中越戦争が生じた。これは中国が支援していたカンボジアのポルポト政権を、ベトナム側が崩壊させたことに対する中国側の報復とされるが、両軍に多大な(おそらくはそれぞれ万単位の)人的被害を出して、中国軍が撤退する形で収束した。これはベトナム軍の勝利といえるが、中国側の面子をつぶすことになり、1984年の国境紛争につながった。
 当時、ベトナムはソ連寄りとされ、対する中国はソ連と対立しており、かつポルポトを支援していた。ポルポト政権下のカンボジアでは大量虐殺が生じていた(規模は数十万以上)ほか、ベトナム人が圧迫されたり、ベトナムへの軍事的侵攻もあったとされるので、ベトナム側の行動は理解できる(ベトナムがカンボジアから軍事的に撤退するのは1989年。共産党政権であり、国民を大量虐殺したポルポトは奇妙なことに、その後、ベトナムを嫌うアメリカやタイの支援も受けてゲリラ戦を続けたとされる。結果としてアメリカはカンボジアで生じた大虐殺に目をふさいでいるし、道義的な責任を放棄している。カンボジアのケースは1965年の被害者200万とされるインドネシアで生じたインドネシア共産党同調者虐殺や、1950年の被害者数十万以上とされる韓国で生じた北朝鮮に同調者とみなされた民間人虐殺とは違っている。インドネシアや韓国の場合は、共産主義者とその同調者とみなされた人々の虐殺だった。カンボジアのケースは知識人を根絶やしにする虐殺だったとされる。共産主義者かどうかより、抵抗する可能性のある人々を根絶やしにする理不尽な虐殺だった。その意味では1930年代のスターリン体制下のソ連で起きた虐殺と類似しているといえるかもしれない)。
 しかし1979年のベトナムの勝利はおそらく中国側に怨みを残したと思われる。結果として5年後、1984年4月から7月にかけて断続的に3回にわたる、国境紛争が両者で交わされ、結果としてベトナム側は係争の地点を放棄し、中国側の勝利に終わった。このときベトナム側は、多くの(おそらくは数千の)兵士を失っている。
 そして最後の交戦となったのが1988年3月の南沙諸島:スプラトリー諸島をめぐる海戦である。このときもベトナム側の人的被害は大きく、中国が多くの環礁を実効支配することにつながった。このように中国はたびたび力でベトナムを押さえつけ、屈服させてきた。
このような経緯を思い起こすと、近年、両国が経済関係を密接になっていたことの方が不思議に思える。なぜ領土をめぐりこれほど争ってきた中国とベトナムは経済関係を深めてきたのだろうか。おそらくはベトナムの中にも親中派がいることが背景なのではないだろうか。しかしその結果、ベトナムでの工業生産は中国からの部品供給、ベトナムに進出している中国企業、そこに働く中国人従業員に依存する状態になっていた。国際分業のもとでの両国の対立は、物流やサプライチェーン網の寸断につながり、両国の経済に痛手となる。領土紛争の結果、中国からの投資の中止や停滞、中国人労働者の引き上げがベトナム経済に与える影響が懸念される。

 反中デモでは、中国人労働者に死者が出るなどデモの一部が暴徒化したほか、台湾系企業、日系企業にも被害が出ている。
2014年の中越領土紛争
2014年5月2日 西沙諸島:パラセル諸島 で石油掘削装置搬入 掘削開始へ
    5月6日 中国の楊国務委員とベトナムのミン副首相が電話会談
 2014年5月13日―14日 ベトナム南部 ビンズオン州 シンガポール工業団地で反中デモが暴徒化
            台湾企業 150社以上 韓国企業24社 中国企業11社に被害
    5月14日夜 中部 ハティン州の反中デモが暴徒化 中国側死者16人 ベトナム側5人 病院への搬送100人以上
            ハティン州の製鋼所で中国側死者1人 負傷 90人
    5月18日 この日までに中国人3000人以上が帰国
5月19日 この日までのチャーター便などでの中国人帰国者3553人 さらに3860人が同日のチャーター船で帰国 このほか列車などで多数の中国人 台湾人が帰国した模様。
    5月27日 パラセル諸島海域でベトナム漁船(乗員10人)が中国漁船の体当たりを受け沈没。40隻以上の中国船に包囲される。乗員はほかのベトナム漁船が救助。
    6月18日 中国の楊国務委員がハノイでベトナムのミン首相と会談
    7月1日 ベトナムのグエン・フー・チョン総書記が戦争の準備を整えるべきと発言
 2014年7月3日 トンキン湾でベトナム漁船(乗員6人)が中国船により拿捕される
  Area Studies ビジネスモデル 経営戦略   

第一生命が米中堅生保買収へ(2014)

2014-06-16 19:18:10 | Area Studies
2014年6月4日
第一生命が米中堅生命保険のプロテクティブ生命(本社アラバマ州)を57億800万ドル(5822億円)で買収することを発表した。
100%子会社化。同社の2013年12月期の保険料収入は29億8100万ドル(約3040億円)
この買収による第一生命の保険料収入(一般メーカーの売上に相当)は4兆6572億円となり日本生命の4兆8255億円に
迫るものとなった。
米国は先進国のなかではまれな人口増加国で保険市場の成長が見込まれている。

第一生命は2010年に株式会社化して東京取引所に上場した(2010年4月)。そのときからM&Aは上場で大きな増資をして実現することは上場の目的の一つ。今回の買収資金は手元資金と普通株式による増資(上限2500億円)で賄う方針。
2010年にはオーストラリアのタルを1500億円で買収(11年完全子会社化 14年3月の保険料収入2205億円 豪州4位 現地経営陣に任せた経営が成功 その後1位に成長)
2012年に米国のジャナスキャピタルGを150億円あまりで買収
2013年にインドネシアのバニンライフを300億円で買収(同283億円)

今回の買収金額は、国内保険会社による海外M&Aのなかでは最大。銀行を含めても三菱UFJフィナンシャルグループによる米モルガンへの出資9000億円(2008年9月)に次ぐ歴史的なおおきさとなった。人口減少による国内市場の縮小が背景にある。

 金融システム論 ビジネスモデル 

中国信託商銀による東京スター銀行買収(2014)

2014-06-16 17:20:50 | Area Studies
2014年6月5日。
東京スター銀行(店舗数約30 東京 名古屋 大阪 福岡にも店舗 預金量2兆円あまり中堅ながら店舗は全国に展開 前身の東京相和銀行は1999年6月に経営破綻 東京スターは2001年6月に東京相和から資産譲渡を受けて営業開始 2008年3月にアドバンテッジパートナーズがTOBで買収したもののリーマンショックで買収資金返済できず。融資団が再び担保株式を取得していた) 台湾の中国信託商業銀行(創業1966年 創業者辜濂松氏)が全株式を取得したことを発表した。これは外国銀行が邦銀を買収する初めてのケース(これまでは外資系ファンドによる買収だった)で極めて歴史的な事件である。

過去の外資による日本の銀行買収はいずれも買収ファンドによるもの
日本長期信用銀行の場合は1998年10月経営破綻による一時国有化。1999年に米投資ファンド、リップルウッドにより主導された投資組合に買収され、新生銀行に改称。2004年再上場で投資組合に多額の利益。
日本債券信用銀行の場合は1998年12月経営破綻により一時国有化。2000年にソフトバンクなどに買収され、あおぞら銀行と改称。その後、ソフトバンクなどにより2003年に米投資ファンド、サーベラスに売却。2006年再上場するもサーベラス支配続く。2012年サーベラスが残る持株を処分、ようやくサーベラス支配から独立。

これまでの東京スター銀行の主要株主は米投資ファンドのローンスター 新生銀行、フランスのクレディ・アグリカルなど融資団。
中国信託商業銀行の取得額は520億円。2012年末より株式売買交渉。2013年10月末 売買交渉成立を正式発表。
その後 金融庁の認可(2014年6月)。

中国信託金融HD(呉一揆総経理)の中核銀行である中国信託は、台湾の民間銀行で最大規模(預金量6兆円 台湾国内店舗147 CC発行枚数は400万枚超でシェア15% 12年末段階で中国本土 香港 インド 米国 日本 ベトナムなどに67拠点)というから
この合併は結構意味が深い。中台は通貨の直接取引が2013年2月6日から始まっている。
また中国と台湾の間では金融分野で自由化協定が結ばれている(2013年6月21日)。台湾の金融持ち株会社傘下の銀行に対し中国資本は20%まで出資可能になった。
東京スター銀行頭取の入江優氏は頭取を続投。会長には江丙坤氏(中国信託商業銀行HD最高顧問 台湾の知日派 創業者辜濂松氏の親友)。

東京スター銀行買収で、両者を合わせた預金量は8兆円超。海外拠点数はおよそ100となる。中国信託銀行の時価総額は2012年末時点で約6000億円で横浜銀行5400億円を上回ると伝えられた。

現代自動車の苦境:転換点に立つ韓国経済

2014-06-16 13:55:31 | Area Studies
韓国はFTA戦略で日本より先行。EUとは2011年 米国とも2012年3月に協定を発効させている。中国ともFTA協定で交渉中(2004年に中国が最大の貿易相手国に)。2013年11月にはTPP交渉への参加に向けた協議入りを表明。

その結果、現代自動車は国内で輸入車の販売が増加する矛盾に直面している。環境性能では輸入車が有利。現代自動車(サムソン電子に次ぎ時価総額2位 乗用車世界販売で5位)の韓国でのシェア(傘下の期亜と合わせて)が2013年に7割(販売高全体の16%だが利益率高く 研究開発 販売促進費用支えていた・・・日本のビール業界と似ている)を切ったとのこと。
現代自は2010年に自前の現代製鉄を稼働させた。現代製鉄による現代Gの内製化は国内唯一の高炉メーカー、ポスコに打撃を与えた。結果としてポスコはエネルギーなど非製鉄事業に活路を求めるようになった。

現代自動車は、FTAによる関税引き下げが輸入車の国内シェア浸食を招いている問題で脅かされているほか、一時収まっていたウオン高が2013年夏以降再発したことでも苦しんでいる(2014年に入って1ドル1100ウオンを一貫して下回っているがこれは6年ぶりのウオン高=リーマンショック以前の水準とされる 2014年6月には一時1015ウオンまでウオン高が進んだ)。リーマン危機のあと、ウオン安を武器に拡大した韓国企業の国際競争力をウオン高は低下させた。ウオン高は現代自動車のほかサムソン電子をも減速。造船(現代重工業 サムソン重工業)や鉄鋼(ポスコ)の輸出競争力にも影響している。

品質問題による企業イメージ低下。米国では2012年11月発覚の燃費誇張問題での企業イメージ悪化(EPAによる平均3%の性能水増し指摘 背景には米国基準をギリギリ達成した絶対的な性能問題)。→2013年12月 原告と和解。最大3億9500万ドルを米国の消費者などに支払うことに。

さらには労使リスク、ストによる減産=販売機会ロスも知られる。2013年春に続き2013年年8-9月(毎年の恒例行事 2012年にも同様 国際展開を制約 そのたびに賃上げ) 韓国工場でスト発生した。結果として商品不足で販売機会ロスとなった。他方、米国工場はフル稼働(4割ほどを韓国から輸出する構造)→韓国でのストが販売機会ロスに直結 年間で13万台の機会損失が生じた。
背景には労組が強力で、13年9月の妥協では賃上げに加えて国内生産台数の現状なみ維持も約束(設備投資も人員配置も労組の同意必要 自動化投資や機動的な生産体制変更もしにくい)
2012年の平均賃金9400万ウオン855万円 車1台作るのに30.5時間 中国なら18.8時間 米国15.4時間 生産性低い 賃金高い 国際展開しにくい(投資協定により新型車を韓国で優先的に生産→高コスト)

以上の結果 現代の先進国での販売が減少した。これが一時的な減少なのかが注目されている。
ウオン高がダイレクトに影響する背景として、自動車の国内生産比率が高めであることもよく指摘される。
2013年の発売で好調なのは中國ブラジルなどの新興国市場のみ 先進国(米国欧州韓国)で落ち込む

なお中國では新工場建設(重慶)でVW GMを追撃する体制整える方針(中國では現地生産体制で成功
日中関係冷却も追い風)。なお同様に3位を争うのが日産。VW GM 日産とも生産能力拡充を急いでおり
中國をめぐって各社は熾烈な争いを続けている。

2014年3月 新型車投入で再起図る 新型ソナタ(現代の戦略車)発売開始2014年3月

韓国は先進国と新興国の立場を使い分けてきたとされるが、現代の先進国での販売不振はその戦略の限界を示すものかもしれない。
1996年にOECDに加盟。2012年6月 一人当たり国民所得2万ドル超(など先進国の側面)。人口5000万超。
ところが金融面では新興国にとどまる。通貨ウオンの交換制限 オフショア通貨市場や時間取引がない。
多国間貿易交渉でも発展途上国を自称している。 

→韓国では失業給付が手厚くないことが低失業率につながっているとされる。
離職前平均賃金の50%
上限日額4万ウオン
最長240日
自己都合離職者には原則支払われない。
企業別に賃金交渉。交渉力の強い一部企業の労働者賃金は上がるが、広がらない。退職者が起業することもある。
(労組が強い大企業を中心に賃金体系が日本以上に年功序列型となっている 3倍程度 日本は2倍程度 初任給と年数が長い従業員との差)

加えてこれまで政策的に抑えてきた電気料金の引き上げの方針も決まった(2013年11月)

一部の企業は海外展開に活路を見つけ始めている(化粧品のアモーレパシフィック LG生活健康。テレビ通販のCJオーショピング GSホームショッピング 検索サイトのネイバー)

なおウオン高となる前のウオン安(リーマンショックにより2008年9月から急落。2008年11月下旬には一時1500ウオン台のウオン安に転落した(急激な円高を防ぐためもあり日本は韓国を通貨交換の資金枠を増やして支援した)。これは1997年のIMF危機の再来(IMF管理下に入る 98年の経済成長率はマイナス5.7%)を思わせた。その後次第にウオン高(1200未満)に戻す。しかしウオン高(1100未満)が進むとウオン安(1100超)に戻す動きが続いた。
こうした相場の動きを介入の結果とみるかは微妙。ウオン安が韓国に有利ともいえない面がある。比較的大規模な対外債務(4割が短期債務で逃げ足が速い)がありウオン安は大規模な海外マネー流出の一因になる。またインフレ率が相対的に高く、輸入原材料の多いポスコ、電力会社などには不利で通貨安は物価高につながる面もあり、ウオン安は輸出企業にも有利でも一般国民の不満拡大につながる。


ベイルイン ベイルアウト

2014-06-01 00:12:43 | Area Studies

ベイルインvsベイルアウト

金融機関の経営破たん時に、公的機関が介入して金融機関の経営再建を目的に、債権者にも一定の負担を強制的に求めることをbail-inと呼んでいる。たとえば 社債(劣後債)が株式に組み替えられる。あるいは預金保険対象外の預金や無担保債務が課税あるいはヘアカットされる。その根拠は、再建をさせた場合と破綻させた場合とを比較して、債権者にとっても再建させた方が最終的な負担が小さくなると考えられるからであろう。

このように債権者の負担で、債務を減らし資本を増やす動きがbail-inである(債権者が債権額の一部又は全部を支払を猶予あるいは放棄して、あるいは資本に変換することを認めることで、債務者の経営再建に協力する)。bail-inは金融機関の破たんに際して、納税者負担を最小にするため金融機関のステークホルダーに幅広く負担を求めること。これに対して外部からお金が出され金融機関が救済される方式をbail outとよんでいる。bail inとbail outは銀行救済方式として、内部者の自助努力によるbail in。税金の投入をも意味するbail outというように対比的に使われることがある。

したがってbail inは金融機関の経営困難に際して(経営再建を目的に)、広くstakeholdersにも負担を求める動きを指している。キプロスでベイルインが生じる前の2012年にすでにEUの文書上は付保預金以外はbail inの対象になっている。しかし預金の一部がベイルインの対象になることが強く意識されるのは、2013年3月のキプロス以降である(またキプロスで銀行預金が突然bail inの対象になったわけではない。キプロスの決着が、当初の課税案がギリシャ議会の反発で通らず、預金を資本に組み替える案=ベイルイン債の仕組みと似た案で落ち着いたことは示唆的で、預金についてベイルインという時に新しいニュアンスが加わることになったのではないか)。ところでこの読み方については2種類の報道がある。一方の報道は、付保預金(預金保険対象預金)がベイルインの対象外になったことを強調する(そのほか担保付債務などが対象外)。なお除外については、個人や中小企業の預金を除外するかも論点となっており、預金については優先債権が二重にあるという表現もみられる。しかしもう片方の報道は、付保預金以外は預金であれbail inの対象になったことを強調する。私見では預金の一部がbail-inの対象であることが明確化されたことはここ2年間ほどの議論のポイントである。

実は預金をめぐるベイルインのほかに、ベイルイン債をめぐる議論が平行して行われている。これは議論としては条件付き資本(contingent capital)の導入論議そのものであり、かつこれから発行される条件付き資本については、お話しとして面倒な側面はない。なぜなら発行する時点で、一定条件のもとに普通株式化を想定して発行される劣後証券であり、条件は投資家にも開示されている。債券については、発行のつど、発行条件は仕切りなおされるのでベイルインの議論は透明である。しかし預金については、すでに預けられているもの、預かっているものについて、ある時点からベイルイン規則を適用するということにならざるを得ない。それだけに、預金についてベイルイン規則の適用のあるなし、いつから規則が適用されるかが、話題になったのだと考える。

海外での理解

Contingent Capital and Bail-in Debt Tools for Bank Resolution Bank of Canada, Financial Sysem Review, Dec.2010

Basel Ⅲ and beyond the trillon dollar question: can bail in capital bail out the banking industry. pwc.,Nov.2011

From bail-out to bail-in: Mandatory Debt Restructuring of Systemic Financual Institutions, IMF STAFF Discussion Note, April 24, 2012 

Bail in Liabilities: Replacing public subsidy with private insurance, kpmg, July 2012

Europe is warming to depositor bail in April 25, 2013

EU agrees banks bail in deal June 27, 2013

Bail in fears grows July 1, 2013

Americans warned bank bail ins coming Sept.27, 2013

Bail in tool Oct.18, 2013

Bank bail-ins in are now regulated Dec.3, 2013

EU agrees bail in rules for deposits Dec.13, 2013

Bank of Cyprus releases $1.3 billion of bail in deposits to clients Jan.30, 2014

日本での理解

伊豆久「ベイルイン債とは何か」日本証券経済研究所 2014年1月28日

ベイルイン、債務超過等の場合に限定へ 大和総研 2013年12月20日

ベイルイン規則、前倒し導入ならユーロ圏再び混乱 Reuters 2013年11月13日

ベイルアウトvsベイルイン Oct.16, 2013

ベイルインが国民預金を襲う July 9, 2013

欧州銀の破たん処理 ベイルアウトへの決別 July 8, 2013

欧州銀 ベイルイン 大企業の保険対象外預金がまず対象 Bloomberg 2013年6月5日

鈴木利光 証券・保険にも公的資金注入が可能に 大和総研 2013年5月20日

「ベイルイン」議論へ 保険対象外の預金が争点 Bloomberg 2013年5月7日

ベイルイン 2013年3月29日

キプロスとトロイカ 金融支援策で合意 2013年3月27日

欧州が銀行 ベイルインを検討 Bloomberg 2013年3月26日

キプロス議会 預金課税法案を否決 2013年3月20日

キプロス 預金課税ショック 2013年3月19日


預金保険機構「欧州における金融規制規制改革の動向」(20110513) (欧州におけるbail inの議論の紹介)

 


大失敗に終わったインドシフト

2014-05-06 21:46:55 | Area Studies
進出から6年。第一三共とNTTドコモが相次いでインドからの撤退を発表した(2014年4月)。
 NTTドコモはタタグループ傘下のタタテレサービシーズTTSLの保有株(持分約26%)売却の方針を発表した(タタGに保有株すべてを売却方針)。2600億円を出資。海外事業の中核とされていたが実は大失敗。14年3月期に500億円程度の損失を計上。事業は赤字基調だった。
 他方 第一三共は2014年4月7日 ラグバシーラボラトリーズを同国最大手のサンファーマシューテカルインダストリーズによる吸収合併に合意。2008年に行われた3700億円をかけての買収は失敗に終わった。
 同社はインドで生産した後発薬を日本に輸入する計画をたてたが、実現に至らなかった。買収合意直後に主力の2インド工場で品質問題が発覚米FDA食品医薬品局から輸出禁止措置を受けた。その後 原薬を米国に輸出して最終製品にする計画としたが、今度は原薬工場ほか1工場が禁輸対象となり、米国への後発薬輸出構想が崩壊した。
 2014年4月7日 ラグバシーラボラトリーズを同国最大手のサンファーマシューテカルインダストリーズによる吸収合併に合意。5000億円かけての買収は失敗に終わった。
 第一三共は2005年に第一と三共が合併して誕生。ラグバシーは三共側が主導して招いた混乱だった。買収合意直後に生じたFDAの禁輸措置を重視せず、買収を強行。その後も役員などを派遣しながら根本的対策を怠った。巨額の買収にもかかわらずラグバシーの実体をあまり把握せず買収を強行したのではないかとか、買収後の把握にも根本的な誤りがあった可能性は高い。主導した旧三共の責任は重大だ。
 買収後の株価下落による評価損、品質問題による米政府との和解金など損失計上は約4500億円。買収金額に加えそれに匹敵する損失を計上。時間の浪費と合わせ第一三共が失ったものはあまりに大きい。歴史に残る買収失敗劇といえる。なぜこうした失敗が起きたかを検証する必要があろう。

第一三共のランバクシー買収(2008年10月)
 第一三共がインド製薬大手のランバクシーRanbaxyを2008年10月に買収した。2008年10月に行ったTOBで20%の株式を取得。2008年内に創業家からも株式取得、それに第三者割当増資をあわせ58.1%を取得。買収総額は2000億ルピー。円換算はルピーのレート次第だが3700億円(5000億円とされることもある)。大型案件の一つである。

 Ranbaxyはインド製薬の最大手。ジェネリック医薬品で世界8位とされる。

 背景には新興国の経済成長の高さがある。ランバクシーはその新興国に営業拠点を多数もっている。最近、先進国でも医療費抑制の切り札として注目されている後発薬に強い。従来、先進国に偏っていた第一三共の営業網を、この買収で新興国にシフトする狙いがあるとされた。しかし実際の第一三共の狙いはアメリカ市場だった。そのアメリカから禁輸措置を受けたことで、第一三共は窮地に追い込まれた。

NTTドコモのTTSL買収(2008年11月公式発表 実施は2009年3月)
 2008年11月12日に、NTTドコモはインドのタタ財閥系の携帯電話会社タタテレサービシーズTTSLに、26%2640億円出資することを明らかにした(その後2009年3月実施2,610億円)。TTSLは2930万人(08/09末)の加入者を抱えるインドで6位の携帯電話会社。インドの携帯電話市場はすでに3億人の加入者がいるが、人口普及率では3割弱で今後も高い成長率が見込めるとの判断があるとした。
 NTTドコモは2008年4月にマレーシアのUモバイルに出資(16.5%)、またフィリッピン長距離電話への出資を拡大(14.1%1512億円)。2008年6月16日にはバンクラデシュ3位のTMIバングラデシュに30%375億円出資している。
 海外進出の背景には、海外大手(英国ボーダフォン、スペインテレフォニカ、ドイツテレコム)などが積極的な海外展開で収益を伸ばしていることへの対抗を急ぐ必要があったとみられる。実はインドについては2007年5月ハチソンエッサー(インド4位の携帯電話会社)をボーダフォンが109億ドルで買収するのに、対抗買収を検討したものの資金的に対抗できなかった経緯がある。この結果、ドコモはハチソンとの間で結んだi-modeの技術供与の契約を解消することになり、インド市場でのi-mode展開のチャンスを失ったのであった。TTSLへの出資には、それだけに関係者の面子がかかっていた。
 今回のTTSL買収でNTTドコモの手元資金超過額はほぼカラになる。つまり手元資金超過額の範囲で、つまり借金を負わない企業買収をNTTドコモは行った。これは同時期に起こったパナソニックの三洋電機買収でのパナソニックの買収金額の設定のしかたとよく似ている。
 ドコモの海外展開が大胆さに欠ける背景には1998年から2001年にかけて欧米通信大手に総額1兆9000億円の投資を行いながら失敗。1兆1000億円の損失を出した経験が指摘されている(大会社に部分出資をしたことが敗因とされる)
。しかしアジア市場の急速な成長と、決済機能、ネット接続機能などでの技術的優位性、国際ローミング(相互接続)による互恵協力などが、NTTドコモの海外展開に再び機会を与えた。そしてNTTドコモは失敗した。

NTTグループの企業買収(2008年1月ー2011年6月)
2008年1月NTTデータ独アイインテリジェンス約200億円買収
2008年8月NTTデータ独サークエント350億円弱買収
2009年3月NTTドコモタタテレサービシズ2610億円出資
2010年7月NTTデータ米インテリグループ160億円買収
2010年10月NTTHD南アフリア デイメンションデータ(ヨハネスブルグ 欧州・中東・アフリカに約6000社の顧客 49ケ国2拠点 買収では日立と争う 新興国のシステム需要を取り込むことが可能に NTTコミュニケーションズと連携の予定 NTT自体を通信会社から情報システム会社に転換させる効果)2860億円買収
2010年12月末連結子会社化NTTデータ米キーン(マサチューセッツ州 米国 欧州アジア インド) 非上場 法人向け情報システム構築 運用受託など売り上げの9割は米国14億ドル(1100億円)買収 米シティGの 投資会社などから買取 米国に本格進出 グローバル成長目指す インドに大規模な開発拠点あり
2011年4月(買収完了予定5月末)NTTデータ(NTT Data Europeを通じて現金で取得)イタリア バリューチーム(ミラノ市 情報システム会社 欧州・南米・トルコ)2億5000万ユーロ(300億円)弱で買収
2011年6月NTTコム豪フロントラインシステムズ(シドニー 情報システム会社 顧客は豪州)約100億円

安定した収益のある企業に投資 顧客基盤営業拠点などを買収により獲得するため全額出資など経営権取得が目指されており、かつての企業買収での失敗の経験が生きているとされる。

ムンバイでのテロ(2008年11月27日)
2008年11月27日、ムンバイで死者125人。負傷者327人という大きなテロ事件が起きた。武装組織が一時高級ホテルなど10か所以上を占拠し人質を取り、治安部隊と銃撃戦となった模様。
 この事件はインドシフトを図る日本企業に現地社会の不安定さを改めて見せつける効果があった。
 インド政府はテロ集団とパキスタンとの関係を言明。インド―パキスタンの緊張が今後高まるとみられる。これは日本企業のインドシフトにとって障害であることは間違いない。背景にはインド社会の中での経済格差拡大への不満の高まりが指摘される。
 日本企業は海外進出にあたり、現地社会の緊張緩和、格差縮小にも心を砕いた事業展開や努力を心がけるべきだろう。
 なおムンバイでは2006年7月11日にも8か所で同時に列車が爆破されるテロ事件が発生し、死者200人を出す惨事となっている。 

originally appeared in December 3, 2008
corrected in May 6, 2014

2011年のインド経済
2008年のインド 政治と経済
タタ自動車の低価格自動車戦略と農民の反乱
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ビジネスモデル 企業戦略論 地域研究


 
 

Research: 中国人民元国際化の歩み

2013-12-29 22:04:07 | Area Studies
貿易での人民元建て取引の増加
 対中国の貿易での元の使用は、ドルを使うことに比べて、両替手数料の削減。為替変動リスクの軽減につながる。
これは中国に進出している中国企業にも歓迎された。
貿易決済について2009年7月から元の使用を中国政府はASEAN、香港、マカオに拠点のある海外企業と
上海、広州など国内5都市にある中国企業との貿易決済に限って試験的に認めた(決済業務も当初は中国系銀行に限定
その後2009年9月外資系銀行にも解禁した)。2010年6月には海外企業の制限をなくし
国内は20の省、特別市、自治区に広げた。2011年8月には人民元決済を全国に拡大することが発表された(背景には
人民元国際化という課題、2008年リーマンショックによるドルの信認低下の問題、
そして中国国内に入ってくるドルを抑制する問題があった。)。
さらに2012年8月には、人民元で貿易決済をする企業の書類提出の多くを免除する優遇先が発表された。
これらの措置の結果、貿易全体に占める元決済の割合は
2013年1-6月で17%にまで上昇している。
日本は1980年代から円の国際化を唱えてきたが、円建て比率は輸出で35%
輸入で20%。これに比べて元の貿易決済に占める比率の上昇テンポは速い。
 他方で金融取引では中国政府が資金移動に様々な規制を課しているため、元を入手した企業の使い勝手はよくない。
中国国内の株式、債券、不動産などにまわすことは原則できない(2009年9月に元建て国債60億元を香港で発行したのは
象徴的で元の運用の場所の増加が、元国際化のカギとされる)。
 2011年1月には対外投資の人民元建て決済を一部解禁 また輸出代金を海外口座の預金に送金できることになった
 これまではともかく国内にすべて送金させた(外貨不足だった時代のなごり なお外貨管理局は海外口座への
預金額に上限をもうけて、外貨の対外流出になお抑制姿勢 資本取引を厳しく規制する中国では一度国内に入った資金が
国外に出て行きにくく外貨準備が膨らみやすい ⇔ 金余り 元高要因)
 他方で中国は外貨準備を米国債、日本国債、ユーロ圏国債(→ユーロ不安の解消)などに投資。マネーパワーに利用した。
 (プラザ合意を受け入れた日本は円高不況→資産バブル→デフレ=長期停滞に陥った。
これを学習した中国は元高不況を避けようとしている。
しかし元の国際化が進めば、元高圧力も高まる 中国の輸出額は2009年世界1になった
2008年をピークに中国の経常黒字は減少に転じた またGDP比での経常黒字ノピークは2007年で11.0% それが2009年には
6.1%にまで減少している)
 (またこの中国の認識によれば、黒田日銀総裁のもとで、日銀が異次元の金融緩和を図ることはどう見えているの
だろうか。)

 2011年10月には人民元建て対内直接投資を一部解禁
 例外措置として、適格国人機関投資家QFIIと人民元適格外国人機関投資家RQFIIの両資格制度がある。
 中国政府が恐れているのは資金の国外流出だとされている。
 こうした中で香港などオフショア市場の役割が注目されている。もともと香港企業と中国本土との元取引が、
元建て取引の8割を占めている。
 2012年2月 日中の財務当局 中央銀行が元円の直接取引に向けた作業部会開始
 2012年4月 米ドルに対する人民元変動幅を基準値の上下1%に拡大
 2012年6月 東京と上海で人民元と円の直接取引開始

中国の人民元政策の変遷
中国は2005年7月に元とドルを固定する制度を見直した。1日に上下各最大0.3%の変動を認め
通貨バスケットを参考にするとした。この変動幅は2007年5月に上下0.3%から0.5%に拡大された。
しかしユーロが大きく下落した2008年7月からは対ドルでの固定がおこなわれ、対ドルでの調整(ゆるやかな元高誘導
:対米配慮)が意図的に行われた。
2009年7月以降は貿易決済で人民元を使うことを段階的に認めてきた
貿易決済額は2009年に36億元、2010年に5063億元(6.3兆円 貿易総額全体の2.6% 他方ドル建ては全体の7割程度)
その後、2010年6月人民銀行は元相場の弾力化を表明、相場を固定していたことを認めた。人民銀行は、2012年4月14日、
許容される変動幅は4月16日の取引から、上下0.5%から1%に拡大するとした(こうしたあり方は管理フロート制と呼ばれる)。
上海市場では中国人民銀行(中国外貨取引センター)が毎朝、対円の元相場の基準値(中間値)を決めている。
1日の変動幅はドルについては上下1%* その他の通貨は上下3%と決められている。
また通貨バスケットの本格的参照が始まり元はユーロと連動する場面が増えた。
ユーロとの連動を高めることにより、欧州向けの輸出への影響に配慮
するようになった。これは中国の貿易の最大の相手が欧州だということからも合理的な行動とみられている。
中国政府の2012年の成長目標は昨年より0.5%低い7.5%。しかし中国経済の減速感は強い。2011年末から
3度にわたり預金準備率をひきさげたほか(2011年12月 2012年2月 2012年5月)、6月と7月には人民銀行は2008年12月以来
3年半ぶりとなる利下げを2ケ月連続で発表している。またオペによって積極的に資金を市場に供給している。
懸念される物価上昇も前年同月比1月4.5% 2月3.2%3月3.6% 4月3.4% 5月で3.4% 6月で2.2% 7月1.8%と鈍化している。中央銀行が緩和に動きやすい環境。
他方、工業生産者出荷価格は6月マイナス2.1% 7月マイナス2.9%で7月時点で5ケ月連続のマイナスでマイナス幅も拡大。景気の減速を反映している。
米国向けあるいは欧州危機で欧州向け輸出が伸び悩む影響が広がっており、
(2011年後半以降 輸出の鈍化が顕著)2012年4-6月の経済成長率は
6四半期連続で鈍化。8%を下回る7.6%にまで鈍化した(11年10-12月に前年同期比実質8.9% 12年1-3月にすでに8.1%に減速)。
安定した成長軌道に戻れるか注目されている。
元とユーロとの連動を高めることで対ドルで元安になっても欧州向け輸出のダウンをできるだけ小さくする必要に迫られているのかもしれない)。

2012年6月1日 円元直接取引開始
6月1日から円と元の直接取引が開始された。これまではドルを挟んだ間接取引であった。
東京市場では6月1日から3メガバンクが。直接取引はドル以外では初めて。
参加銀行が短資会社を通じて直接交換レートを提示するとのこと。
東京市場では中国におけるような取引規制はない。ドルを挟まないことで為替手数料が安くなる
ことが期待されるが、実際はドル取引が多いためドルを介した方がコストが安いとも
指摘されている。

円元直接取引開始の思惑 東京 人民元オフショア市場構想の挫折
中国としてはドル依存からの脱却をはかり、元建て決済を増やす、元の国際化を進めるといった狙い
があるのではないか。現在日中間の貿易決済はドルを介した間接取引が大半とのこと(6割がドル建て)。
日本としては人民元市場を日本に作ることで、東京にオフショア市場を整備する狙いがある。
日中間の政治的対立にもかかわらず、中国が最大の貿易相手国という現実も変わらない。
日本政府は人民元のオフショア市場を日本で開くことを考えていた。民主党そして安倍自民党という
中国との関係を保てない政権の継続(日中間の政治的緊張)が、この構想に水を差したことは間違いない。

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先進国の景気回復と新興国の通貨安

2013-09-03 09:07:19 | Area Studies

年内に縮小緩和を始め 14年半ばに証券の新規購入を停止する 2013年6月のバーナンキ発言

米国の2013年前半の実質成長率は1.4%

米国の量的緩和縮小(金利上昇)の観測から2013年春頃より(明確には5月以降)新興国通貨が安くなっている(輸入価格上昇 インフレ 消費低迷 政情不安 外貨準備による自国通貨買い介入+政策金利引き上げ)。
とくに ブラジル インドネシア インドなど(投機の対象となり売り込まれている 背景は巨額の経常赤字 ユーロ危機 新興国からの資金引き上げ 新興国経済の失速 一次産品価格の下落 アラブの春による石油価格の高騰)。(直接投資中心の資本流入のため流出は限定的。国際商品価格は下限でピークから4割減。先進国経済回復により価格は底入れか。通貨下落により輸出促進効果。通貨支援協定の強化 など通貨危機回避要因も上げられる)

 別の視角からすれば 経常赤字国からのマネー逃避(金利上昇 → リスク回避高まる)資本流出が生じている リスクの高い新興国から資金が流出 先進国へ 2013年5月22日のバーナンキ発言が引き金 新興国では株価が下落

 そこで流動性対策という視点でのこれらの国では金利引き上げ 自国通貨への買い介入が生じている。

 新興国に為替相場の柔軟性を要求するのかどうか。新興国は先進国の金融緩和が景気過熱 通貨高を引き起こすという立場

 先進国の金融緩和 新興国は予防的利下げで対抗 自国通貨高(自国通貨上昇)を抑える(輸出競争力確保 投資マネー流入抑制)たとえば米国の量的緩和第三弾で香港に資金流入。株高、不動産高。香港では香港ドル売り介入実施(2012年10月)。同様の問題は韓国、インド、フィリッピンなどにも。しかし各国地域では警戒感が強い。インドではGDP鈍化の中での株高に、企業業績や経済指標に根差したものではないとの指摘。

 米国の金融緩和縮小で新興国が景気減速覚悟の利上げに追い込まれる構図が鮮明に 新興国への配慮が必要!

20130915 サマーズ元米財務長官(クリントン政権下 ハーバード大教授など 雇用と成長拡大 金融緩和にやや否定的) FRB議長への指名辞退へ(民主党内 上院民主党の反対意見で挫折 性格の強引さ 量的緩和に批判的 大学長時代の失言突かれる  対立候補はイエレン副議長ーバーナンキ路線の継承、出口戦略に慎重 スティグリッツ・コロンビア大学教授 ブラインダー・プリンストン大教授 全米女性機構などが支持 しかしオバマはサマーズを選ぶつまずく)→ 緩和の持続観測高まる 米金利はそれほど上がらない ドル買い(円売り)はにぶる可能性

20130918 米FOMC 9対1で縮小緩和の見送り決める 雇用(8月の雇用統計 前月比の雇用増は非農業部門の雇用者数16万9000人 市場予測下回る 7月の10万4000人から増えたが20万には届かず)と住宅(8月の住宅着工件数 前月比3.8%減とブレーキかかる)になお不安 フォワードガイダンス(将来の金融政策方針をあらかじめ示す)が未熟 バーナンキは失業率も魔法の数字でない(就業のしやすさ 雇用の改善が今後も続くと確信できるか) 雇用情勢は期待にほど遠い(8月の失業率7.3% オ。1ポイント改善 2008年12月以来の低水準 失業率の低下は職探しをあきらめた人の増加によるとの指摘) と 記者会見で明言 金融政策の先行きの不透明感増す(シリア情勢 連邦政府の債務上限問題がまた浮上) 失業率6.5% 物価上昇率2%が目標 物価は目標値を下回り 失業率は目標値を上回っている 米金利の上昇 国債は売り 物価上昇率が2.5%以下なら 失業率が6.5%を下回るまで金融緩和を続ける 問題は金利の上昇にある

他方 経常収支が改善している メキシコ 韓国などは通貨も持ち直している
 韓国 過去最高の経常黒字
 メキシコ 米景気回復 対米輸出増え貿易収支も改善(現在は小幅の経常赤字)

インドルピー 人口12億2371万人(2012年) 一人当たりGDP1491ドル
  12年度の経常赤字GDP比率は4.8%
  背景 経常赤字大きく(GDPの2%以上) 海外投資家が資金引き上げ
  金輸入の制限 対外直接投資の規制強化
  原油の8割を輸入依存 通貨安 インフレ 個人消費縮小
  8月16日 一時1ドル62ルピー台まで下落 5月以降ルピー安急進展
  8月14日 中央銀行が
    国内企業の国外直接投資を制限する資本規制発表 投資額上限を自己資本の400%から100%に引き下げ
    問題は資本流出でなく 貿易赤字と指摘される(農業から工業への転換遅れる 就業人口の6割はなお農業)
  21日 1ドル64ルピー台まで下落 5月初めに比べて19%安
  シリア情勢緊迫 原油高 インドのほかトルコなどに影響()ともに経常赤字がGDPの5%以上 原油などを輸入に頼る

9月4日 ラグラム・ラジャン氏 準備銀総裁に就任(50歳 MITで経済学博士 2003-2006IMF調査局長 その後シカゴ大教授 2012年からインド財務相主席経済顧問) 8月のWPI上昇率ハ6ケ月ぶりに6%台に上昇(4-6月 3四半期連続 4%台4.4% 実質経済成長率は4%台に落ち込んでいる 潜在成長率は7~8%とされる 政府の目標は6%台 8月30日に政府は目標を5.5%に下げている 通貨ルピーが5月から20%超下落) 

9月20日 インド準備銀行 約2年ぶりに利上げ 政策金利を0.25%引き上げ7.50% インフレ抑制明確に インフレの高止まりが成長率を抑えている 内需減速という理解(GDPの6割を占める個人消費の伸び率は3年前までは平均8%程度 現在はその半分以下 GDPに占める製造業の比率は15%程度で低い 産業構造の高度化必要)

ブラジル 人口1億9836万人(2012年)
一人あたりGDP1万2078ドル
ブラジルでは 連続利上げ 市場介入 により 通貨レアルの下落を抑えようと必死だ。
2014年ワールドカップ開催国
これは通貨の下落が輸入物価の上昇に直結するため。2010年実質経済成長率7.5% 2011年2.7%に減速 2012年1.5%程度

  12年1~3月 前期比0.2%増 年率換算0.8%程度

  12年7月~9月の成長率 前期比0.6%増 年率換算では2.4%程度と低調 

  2012年10月ブラジル中銀 基準金利0.25%引き下げ(11年8月より10会合連続 累計5.25%下げ 今回は8人中3人が据え置きを主張)7.25%史上最低 11月は利下げ休止 低成長の前に政策転換へ 海外マネー抑制から呼び込みへ

  2012年の消費者物価上昇率は5.5%の上昇 通貨安()輸出の4割は工業品航空機など・・・意外に工業国

→ インフレになる恐れ

 流入促進へ

  1~3月の実質経済成長率前年同期比1.9%(前四半期1.4%)依然として低調 潜在成長率は3.5%程度(4%とも)

  1月の消費者物価指数6.15% 前年同月比

  3月の消費者物価指数6.59%と高い(中銀の政策目標の6.5%より微妙に高い)

  4月17日 1年9ケ月ぶりに0.25%利上げに転じる 年7.5%(8人中2人が据え置き主張)

  4月の消費者物価指数6.49%(中銀の政策目標6.5%に近い→追加利上げか 決定会合8人中2人は反対

  5月29日 通貨政策委員会 0.5%引き上げ8%とする を決める インフレの封じ込みを優先

  5月31日 レアル対ドル1ドル2.1324レアル 2009年5月以来4年ぶりのレアル安 1~3月のGDP 前年同期比伸び率1.9%
  6月の消費者物価は前年同月比6.7%上昇
  6月株価下落 24日 09年4月以来4年2ケ月ぶりの安値
  インフレ通貨安 物価上昇 利上げ 景気悪化 通貨安・・・の悪循環が懸念される

  4~6月 成長率前年同期比3.3%(11年同期比3.3%以来の伸び) 4四半期連続で改善

  7月までに3回利上げ 断続的に市場介入 10日0.5%引き上げて年8.5% 3回連続引き上げ
  7月31日 一時1ドル2.3レアル台4年4ケ月ぶりの安値
  背景 最大の輸出品目の鉄が中国減速の影響受ける 大きな経常赤字に(GDPの2%以上)
     同様の問題はオーストラリアでも起きている 鉄石炭の輸出減少 価格下落 鉱山閉鎖 開発延期などの影響
     石油やガスを輸出するロシアでも輸出額減少
     南アフリカではプラチナの価格が下落
  8月16日 1ドル2.34レアル前後出推移年初に比べ12%安
  21日 1ドル2.4512レアル 2008年12月以来のレアル安
  8月22日 中央銀行が年末にかけ600億ドル規模の市場介入発表 毎週5億ドル規模の通貨スワップ このほかスポットでレポ取引→ レアル売りの勢い鈍化
  8月28日 基準金利を0.5%引き上げ年9.0%とする 4回連続の引き上げ→景気悪化懸念
       7月の消費者物価上昇率は前年同月比6.27%上昇(前年同月比1.1ポイント上昇)
          失業率5.6%(同前0.2ポイント上昇) 
       レアルは1ドル2.34レアル前後

 7月~9月の成長率 前期比0.6%増 年率換算では2.4%程度と低調

インドネシア 人口2億2360万人 世界4位
一人当たりGDP3560ドル 3500ドル超え 若年人口多く人口ボーナス享受できる
現在は財政収支 経常収支の双子の赤字に悩む 輸入物価上昇によるインフレの加速
  5月下旬から株価下落(5月20日に過去最高の5214 ジャカルタ総合指数 そこから下落

それまでは欧米の量的緩和 内需型企業の好調を背景に年初来20%上昇 人件費 エネルギー価格の上昇 ルピア安などマイアンス要因

  昨年夏以降 ルピア安進む(貿易収支 経常収支の赤字拡大が背景) 6月中ばから急落 資源価格の低迷 輸出の減少 
  輸出の6割が資源 石油 ガス 石炭 バーム油など 2012年貿易収支 経常収支ともに赤字になる
  鉱業かタイと異なり製造業に厚みがない タイ:自国内で一貫生産して輸出 
  インドネシアの場合は生産増えると部材や工作機械の輸入が増える問題
  牽引は自動車産業 代表的企業にアストラインターナショナル

  6月11日 金融政策決定会合に先行して翌日物中銀金利を0.25%引き上げ 13日の会合で政策金利くぉ0.25%引き上げ(ルピア買いにより中銀の外貨準備が減少している 5月末で1051億ドル 4月末比2% 前年同月比6%減)

  6月18日 3年6ケ月ぶりのルピア安 1米ドル9955ルピア 株安 さらに債券安 10年物国債利回りが6.5%台 5月には5.5%前後から上昇

  7月11日 中央銀行2ケ月連続で利上げ決める (一時2009年9月以来のルピア安) 

  8月23日 輸入制限 投資優遇など発表
    28日 1㌦1万1000ルピア前後まで下落 09年4月以来の水準 1週で5%の急落
        株価も8%下がる 
  8月29日 中央銀行が緊急利上げ決定0.5%上げて政策金利は7%に
  株価も下げている

  経済成長の鈍化と資金流出(経常赤字体質)が悩み


  インドネシア トルコ インドなどで 外貨準備急減(市場介入のためとされる)

他方 量的緩和をどのように縮小するかについても議論が進んでいる。現在は月額850億ドル単位で米国債などを購入。

まず200億ドル単位で縮小する(一案では3ケ月単位で200億ドル減らして来年6月にゼロ)。

3段か4段の数段階に分けるとの意見が多い

小刻みに100億ドル単位で縮小する。

購入資産の市場売却は避けるとの見方が多い。

縮小の開始は9月との予想が多数。

失業率、物価という2大目標をどう設定するか

物価上昇率2%近い 証券購入減額の目安

失業率約7%がQE3停止時の数値。7%程度 景気回復の指標(13年7月は7.4% 2009年当時の

9%後半から低下)。

6.5%に下がるまではゼロ金利を続ける(逆にいうと6.5%は政策金利引き上げの目安)

5-6%完全失業率の目安

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