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「調査捕鯨」に同行する水産庁の船に海上保安庁の隊員が乗ってるかもしれんが(Oct 5, 2011)

2011-10-05 20:02:01 | 捕鯨騒動
つーことで、今回は今シーズンも懲りずに行われることになった南極海「調査捕鯨」に関するネタ。

実は、今度の「調査捕鯨」については「調査捕鯨」団に海上保安庁の船が同行する可能性が取り立たされていた。
しかし、昨日鹿野 道彦農林水産大臣が行った記者会見ではこの辺について意味深な発言が・・・。
・鹿野農林水産大臣記者会見概要(2011年10月4日 農林水産省)

なんでも、鹿野農水相の発言によると、「調査捕鯨」船に同行させるのは水産庁所属の船になるらしい。
以下、2011年10月4日分農林水産省『鹿野農林水産大臣~』から中盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
記者:大臣、あの調査捕鯨なんですけども、あの、改めて、その、続ける考えに至った理由ですね、それを教えてください。

大臣:あの、基本的には、やっぱり、調査捕鯨というふうなものを継続していくべきであると、いうような考え方に立ったということですよね。
で、あの、検討委員会でも、いろいろとご検討していただきました。
で、まぁ、いわば、その中でも、いろいろなご意見もありましたけども、その検討委員会での考え方というものも参考にさせていただいて、安全上の問題も含めてですね、調査捕鯨を引き続き継続していきたいと、こういう考え方に、判断をしたということであります。

記者:それに当たっては、その安全対策が確保されることが、あの至上命題だったと思うんですけど、これについて教えていただけますか。

大臣:えぇ、ですから、あの、水産庁の監視船の派遣などですね、あるいは、まだ、あの、妨害活動に対しての具体的な内容について、今、内閣官房を中心にして、今、検討も、詰めを行っておりますけれども、まだ、今の段階で具体的なことを申し上げるという段階でございません。
そういうことも、今、やっておりますということでございます。
「今、詰めております」ということですね。

記者:「海上保安庁に派遣を要請した」という話があったと思うんですけども、水産庁が行くことになったのはどういう。

大臣:具体的な中身については、私から申し上げることもできませんが、私自身も国交大臣と、前の国交大臣ともお話しを申し上げ、水産庁長官、あの、えぇ、海上保安庁長官とも、直接、お話しもいたしました。
そういう意味では、安全上の確保というふうなことも含めて、今、内閣、内閣官房の方、各関係省庁とも、連絡をとりながら、今、詰めをしてもらってるということでございます。
(以下略)
---- 引用以上 ----

水産庁の監視船、か。
実は俺も知らなかったのだが(馬鹿)、海上での(違法操業などの)犯罪を取り締まる仕事は水産庁も行っているらしい。
具体的には、水産庁の漁業監督官(特別司法警察職員)が行ってるわけだが・・・。
この辺は以下参照(手抜き)
・MAFF TOPICS(4) MAFF PERSON 漁業取締船 漁業監督官(2009年6月?日 農林水産省)

ちなみに、水産庁の漁業取締船は現在6隻(東光丸、白竜丸、白嶺丸、白鷺、白鴎丸、白萩丸)。
一体どの船が「調査捕鯨」団に同行するのやら・・・。

で、なんで水産庁の監視船を「調査捕鯨」団に同行させることにしたのか?
おそらく、普段から(違法操業などの)犯罪取り締まりを行ってるのが水産庁の仕事だから、っていうことか。
また、『南極海「調査捕鯨」を行う船は日本船籍(に限らないかもしれないが)の船が行う以上、水産庁の監視船がそれを行う船を監視する』という論理を持ち出せるし。
それと、海上保安庁の船を同行させるより各国からの反発も抑えられるってのもあると思われる。
一応、ただの監視船だしな。
実際は、海上保安庁の隊員や海上保安庁の船も「調査捕鯨」団に同行する可能性は残ってるけど・・・。


一方、この判断に関してオーストラリア政府とニュージーランド政府が反発したのは言うまでもない。
・調査捕鯨:日本の継続方針 NZ外相も強く非難(2011年10月5日 毎日jp;共同)

もっとも、Sea Shepherd の総帥こと Paul WATSON 船長に言わせると、オーストラリア政府の対応は生ぬるいらしいが。
・Government condemns Japanese whaling(2011年10月5日 smh.com.au;AAP)

WATSON 船長に言わせると、オーストラリア政府は日本政府を国際司法裁判所(International Court of Justice)に訴えたものの「調査捕鯨」を終わらせるために実効性のある手段を取らずにいるらしい。
以下、2011年10月5日分 smh.com.au『Government condemns~』から、WATSON 船長の発言部分を一部(略

---- 以下引用 ----
(中略)
"It is all just talk," he told AAP from the United States.

"Unless they send a boat down there and escort the Japanese fleet out of there they are not doing anything," he said.

Legal action against Japan by Australia began in the International Court of Justice last year.

Mr Watson said the legal action was a waste of time that would not resolve anything.

"Japan would ignore any decision, whatever it is. They ignore everything," he said.

Mr Watson agreed with opposition environment spokesman Greg Hunt, who accused Labor of having spent the past six years "grandstanding" about how it would stop whaling.
(以下略)
---- 引用以上 ----

確かに、オーストラリア政府が日本の「調査捕鯨」の状況を調べるために船を派遣する、ってのは一理あるわな。
まぁ、これをやらないのは、日本との関係悪化を避けたいという思惑があるからと思われるが・・・。

にしても。
今度の南極海「調査捕鯨」はどうなることやら・・・。


おまけ:実は、第二共新丸(Kyoshin Maru No.2、IMO:8708139)は、2008年度の「調査捕鯨」終了後、ウクライナの企業に売却されてカンボジア船籍を取得+『Dnestr』という名前に変更されてた。
・Kyoshin Maru No 2 - IMO 8708139(2011年10月5日最終アクセス shipspotting.com)

売却の経緯は不明だが、「調査捕鯨」団としては「行方不明者を出した船」を所持したくないという思惑があったのかもしれない。


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8 コメント

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憶測ですが、取締船は第2昭南丸だと思います (赤いハンカチ)
2011-11-30 08:50:44
案の定、取締船は第2昭南丸(共同船舶所有)のようですね。



http://blogs.yahoo.co.jp/bobi_mama_1222/52335390.html

あるいは勇新丸三兄弟の内の一隻も第2昭南丸と一緒に取締船なんてことも考えられますね。
つまり取締船は二隻と、どうせ売れないミンクなんかハナから捕る気などないのだし。
まあたぶん来年もまた補正でしこたまぶんどるつもりのようです。
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赤いハンカチ さんへ (flagburner)
2011-12-01 20:08:43
コメント&情報ありがとうございます。

>案の定、取締船は第2昭南丸(共同船舶所有)のようですね
流石に水産庁の取締船を南極海まで出すと、日本近海の守りが手薄(?)になるので止むを得ないことかもしれませんが・・・。
いずれにしろ、長期間漁業監督官が(普段と異なる環境で)業務に当たるってのを「調査捕鯨」団が頭に入れておく必要があると言えます。

>まあたぶん来年もまた補正でしこたまぶんどるつもりのようです
確かに(苦笑)
まぁ、普段は意見の相違が(といっても、非常にわかりづらい違いなのですが)見受けられる国会議員の方々も、どういうわけか「調査捕鯨」に関しては意見が一致しますから・・・。

京で捕鯨の伝統守る会 超党派議員ら350人出席(2011年6月24日 山口新聞)
http://www.minato-yamaguchi.co.jp/yama/news/digest/2011/0624/10p.html

(気が早いですが)来年度分の「調査捕鯨」に関する補正予算は、確保されてるも同然でしょうか。
返信する
サン・ローレル号(SUN LAUREL) (赤いハンカチ)
2011-12-03 00:14:30
サン・ローレル号(SUN LAUREL)がいましたね。



下関市港湾局船舶動静情報 2011年12月02日 18時00分現在
http://www.shimonoseki-port.com/jp/dousei/dousei.htm
係留場所:12W
係留期間開始:2011年12月02日08時30分
係留期間終了:2011年12月02日21時00分
船名:SUN LAUREL
船種:プロダクトオイルタンカー
全長:105.60
総トン数:4067.00
前港:PUSAN  
次港:(空欄)w

------------
(※参考)
Sea Shepherd Cuts off Supplies to the Japanese Whaling Fleet
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-110112-1.html
Operation No Compromise Campaign Progress Report
http://www.seashepherd.org/news-and-media/news-110130-1.html
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赤いハンカチ さんへ (flagburner)
2011-12-04 21:11:16
コメント&情報ありがとうございます。


ちなみに、現時点で下関に第1勇新丸・第2勇新丸が停泊してるようです。
また、Bob Barker 号はタスマニアのホバート(Hobart)、Gojira 号はパース近くのロッキングハム(Rochkingham)に停泊しているようです。
(間違っていたら申し訳)

↓Gojira 号の MMSI(自動船舶識別装置)受信情報の検索結果(名前は BRIGITTE BARDOT で登録されている)
http://www.marinetraffic.com/ais/shipdetails.aspx?MMSI=601073600

↓他船舶のMMSIコード情報
http://www.whales.org.au/news/antarctic_ships.html


私の推測ですが、南極海に向けて「調査捕鯨」団が出港するのは今週末になると思います。
ただ、日本政府としては「調査捕鯨」団が出航したことはなるべく秘密にしたいのでしょうが・・・。
返信する
はたして今現在は・・ (赤いハンカチ)
2011-12-05 08:02:52
>ちなみに、現時点で下関に第1勇新丸・第2勇新丸が停泊してるようです。

その情報はどこからのものですか?
確かに11月23日の時点ではそうだったのですが今現在となると・・どうなんでしょう?

>Bob Barker 号はタスマニアのホバート(Hobart)、Gojira 号はパース近くのロッキングハム(Rochkingham)に停泊しているようです。

スティーブアーウィン号はフリーマントルのようです。



2011年12月04日(日)
http://twilog.org/SeaShepherd/date-111204
The Steve Irwin and some of the crew arriving in Fremantle, Australia today.
http://p.twimg.com/AfwgBdHCIAASUtD.jpg
posted at 02:51:13
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赤いハンカチ さんへ (flagburner)
2011-12-05 18:31:17
コメント&情報ありがとうございます。

>その情報はどこからのものですか?
2隻については、Gojira 号と Bob Barker 号の位置情報を検索したのと同様の方法を使ったのですが・・・。
実は、先月末時点でのデータだったという(汗)
・・・迂闊でした。


気を取り直して。

>スティーブアーウィン号はフリーマントルのようです
ということは、今回も(というより毎回そうかもしれませんが)Sea Shepherd 側が「調査捕鯨」団の船をを待ち受けている格好ですね。
無論、「調査捕鯨」団が南極海に近づいてから出港、という形になりますが・・・。
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日新丸はまだ出港していないようです (赤いハンカチ)
2011-12-05 19:48:25
日新丸はまだ出港していないようです。



The Nisshin Maru flying the Bravo flag i.e. refueling.
http://www.facebook.com/photo.php?fbid=10150487819875932&set=a.443115070931.234296.155430570931&type=1&theat

したがって捕鯨船団はまだ出港していないだろうと推測されます。
で本日、海保が「乗船する海上保安官の“人数”は過去最大規模」と発表しました。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20111205-OYT1T00487.htm
したがって出港日は明日か明後日であるとおれは推測します。

それにしてもこの時期の出港、来年の補正でぶんどるっていうのは確定ですな。

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赤いハンカチ さんへ (flagburner)
2011-12-06 21:00:36
コメント&情報ありがとうございます。

>したがって出港日は明日か明後日であるとおれは推測します
本当にその通りでした・・・。
私の予想(今週末出港)は見事に外れてしまい、色んな意味で情けない限りです(汗)

>それにしてもこの時期の出港、来年の補正でぶんどるっていうのは確定ですな
まぁ、南極海「調査捕鯨」は規模縮小の方向になっていますし・・・。
いずれにしろ、来年度分補正予算案も計算に入れた上でやりくりを考えていそうです。
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