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サウジアラビアの女性に参政権や選挙権を与えるなら、車の運転とかを認めるのが先な気がするけど

2011-09-27 20:07:39 | 時事ネタ(海外)
今回は小ネタ。

今月25日になって、男性優位な政策(や社会的慣習)を保持し女性差別を続けてると非難されてるサウジアラビア。
そのアブドラ国王(Abdullah bin Abdul-Aziz Al Saud:عبد الله بن عبد العزيز آل سعود)が『2015年の地方議会選挙から、女性にも参政権と選挙権を与える』と述べたらしいが・・・。
・サウジ国王、女性の参政権容認 「アラブの春」受け改革(2011年9月25日 asahi.com)
・サウジで女性に初の参政権、「アラブの春」が影響か(2011年9月26日 jp.reuters.com)
・Saudi king gives women right to vote(2011年9月6日 jp.reuters.com)

煮るべきなのか焼くべきなのか蒸すべきなのか炒めるべきなのか判断に困るこの話。
さしあたっては、2011年9月25日分 asahi.com『サウジ国王~』を全文(略

---- 以下引用 ----
サウジアラビアのアブドラ国王は25日、同国の地方議会選挙で次回から女性の立候補や投票を認めると発表した。
今週に実施される選挙は対象外で、次回選挙は2015年の予定。
周辺諸国で「アラブの春」による民主化が広がるなか、厳しい戒律を持つイスラム教ワッハーブ派のサウジも改革を打ち出した。

 AP通信によると、アブドラ国王は「イスラム法(シャリア)の枠内においても、サウジ社会における女性の役割を排除することは認められない」と語った。
国王による任命制の諮問機関で、現在は全員男性で構成する諮問評議会に女性を任命することもありうる。
決定に際しては、国内の宗教指導者らの了承も得たとしている。

 イスラム法による統治を原則とする同国では、成文憲法も国会もない。
地方議会選挙は05年に初めて実施されたが立候補、投票とも男性に限定されていた。
女性による車の運転や、公共の場での親族以外の男女同席は原則として認められていない。
(カイロ=石合 力)
---- 引用以上 ----

単純に考えれば、4年後までサウジアラビアの女性の人達は参政権や選挙権を行使できない、ってことになるが・・・。
本来なら、それ以外のこと -- 女性が車を運転できないという決まりを廃止するなど -- を真っ先に行う必要があったかと。
しかも、アブドラ国王の演説でそれに関する言及は無かったというね・・・。
以下、2011年9月25日分 alarabiya.net『Saudi Arabia’s King Abdullah~』から、作家兼女性の権利実現に向けて活動する Wajeha al-Huwaider 氏の発言+アブドラ国王の演説の解説を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
"This is great news," said Saudi writer and women's rights activist Wajeha al-Huwaider.
"Women's voices will finally be heard. Now it is time to remove other barriers like not allowing women to drive cars and not being able to function, to live a normal life without male guardians."

In his five-minute speech, Abdullah said women would be permitted join the unelected advisory Shura Council, which vets legislation although it has no binding powers.

"Because we refuse to marginalize women in society in all roles that comply with sharia (Islamic law), we have decided, after deliberation with our senior ulama (clerics) and others... to involve women in the Shura Council as members, starting from the next term," he said.

"Women will be able to run as candidates in the municipal election and will even have a right to vote."
(中略)

The king did not address broader issues of women's social rights, such as the ban on issuing driving licenses to women, which prompted small protests this summer by women who defied the authorities and drove.
(以下略)
---- 引用以上 ----

アブドラ国王(や宗教指導者)の本音としては、表面上だけ女性の地位向上を図って国外からの批判を抑えたいって所か。
そもそも、移動の自由や日常生活全般に制限を加えたまま女性の方々に参政権や選挙権を与えても、意味のある政策になるのか?
この状況では、参政権や投票権が普段抑圧されてる女性達の「ガス抜き」という位置づけになってしまうのでは?


そういえば。
今回、アブドラ国王は『2015年の地方議会選挙から、女性にも参政権と選挙権を与える』って述べてたけど、良く考えると国政選挙において「いつ」同じことをやるのか全く触れてないんだよな。
ってことは、国政選挙における女性に対する扱いは地方議会選挙の結果待ちになる・・・のか?



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