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で、講道館と全柔連の関係は?(Aug 22, 2013)

2013-08-22 21:23:29 | 五輪招致ネタ
今年というか去年から、全日本柔道女子代表の指導者による暴力行為やら独立行政法人日本スポーツ振興センター(JSC)から指導者に支給される助成金の一部を不正に徴収してた疑惑とかで叩かれまくっていた全日本柔道連盟(All Japan Judo Federation)。
そのさなかにも、数々の醜態を晒した挙句、内閣府の公益認定等委員会から(内閣総理大臣経由で!)改善勧告を出される体たらく。
この辺りは以下参照(手抜き)
・Jigorou's Sorrow Pt.5(Jul 25, 2013)(2013年7月25日 flagburner's blog(仮))

で、昨日、全柔連が新たに宗岡 正二(Shoji MUNEOKA)氏を会長に選出したのだが・・・。
・全柔連:宗岡新体制スタート、講道館とたもと分かち再生へ(2013年8月22日 sponichi.co.jp)

色んな意味でコメントに困るこの話。
以下、2013年8月22日分 sponichi.co.jp『宗岡新体制~』から前半部分を(略

---- 以下引用 ----
全日本柔道連盟(全柔連)が講道館とたもとを分かち、組織再生への第一歩を踏み出す。
21日、東京都文京区の講道館で理事会と評議員会を行い、宗岡 正二新会長(67)が誕生した。
全柔連初の外部会長率いる新体制は、表裏一体の関係にあった公益財団法人「講道館」と重複人事を排除する方針。
前体制が立ち上げた改革プロジェクトに関しても見直しを図り、全柔連批判を繰り返してきた山口 香氏(48)を監事に任命するなど組織改革への決意を示した。
手始めに柔道界の論理で動いてきた組織を透明性の高いものにつくり替える。
宗岡新会長が語ったビジョンは「組織内外に説明責任を果たせる組織に」。
不祥事を連発したにもかかわらず問題を悪化させるだけだったトップのまずい対応。
前体制の過ちを繰り返さないための改革に着手する。

そのための方策の一つが、段位認定をつかさどる講道館との分離独立だ。
講道館は全柔連とは別の公益法人で、これまでは全柔連会長が講道館のトップも兼ねてきた。
柔道家にとって大きな意味を持つ「段位」。
歯向かえば昇段できなくなるのではないか。
段位に関する“権力”が無言の圧力となり、上村前政権の風通しの悪さにつながっているとも言われてきた。

宗岡氏は講道館長を兼務しない初めての会長となる。
新体制は全柔連と講道館の役員重複をなくし、将来的には嘉納 行光氏の全柔連名誉会長と講道館名誉館長の兼務も見直す方針。
嘉納氏は講道館柔道創始者・嘉納 治五郎の孫で柔道界ではアンタッチャブルな存在だが、外部会長を迎えた新体制ならではの思い切ったアイデアと言える。
(以下略)
---- 引用以上 ----

講道館ってのは、柔道をやってる人達にしてみたら相当神聖なモノらしいからな~。
それを踏まえると、今回の措置ってのは(表向きだけとはいえ)聖俗分離とも言える。
聖域は講道館、俗世間は全柔連に任せるとばかりに・・・。

というか、今回の措置の問題点は、講道館と全柔連がどういう関係になるのかはっきりしない所か。
対等なのか上下関係があるのか不明だが、全柔連が講道館に対しあーだこーだ言えるとは思えないし。
それに、講道館は依然として段位認定の権限を保持してるわけで・・・。
その意味では、今回の措置で講道館が受ける影響ってのはそれほどないと見た。


一方、講道館館長である上村 春樹(Haruki UEMURA)前全柔連会長を必要とする人はそれなりにいる模様。
具体的には、2020年夏季五輪招致活動を行ってる人達だけど・・・。
・権力欲は世界級?上村全柔連会長、復権へうごめく 五輪招致のロビー活動で存在感(2013年8月21日 zakzak.co.jp)

以下、2013年8月21日分 zakzak.co.jp『権力欲は~』から前半部分を(略

---- 以下引用 ----
この人の権力欲はワールドクラスといわざるを得ない。
相次いだ不祥事の責任を取り、辞任する全日本柔道連盟(全柔連)の上村 春樹会長(62)が復権を狙ってうごめいている。

 複数の関係者によると、上村氏は2020年夏季五輪の東京招致のため、9月にブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会のロビー活動の一員に加わる可能性があるという。
上村氏は国際柔道連盟(IJF)の会長指名理事を兼ねており、全柔連会長辞任後も国際的な渉外能力を生かして、柔道界への影響力を残そうとしているようだ。

上村氏は、IJFのマリアス・ビゼール会長との太いパイプを持っている。
ビゼール氏はIOC委員ではないが、複数のIOC委員に顔が利くとされ、東京招致委員会としても上村氏の集票力を無視できないようだ。
(以下略)
---- 引用以上 ----

招致委員会にしてみれば、上村前会長を無視できないのは「五輪招致実現のため」云々ってのが理由なんだろうが・・・。
改めて書くけど、上村前会長は、自分がやらかしたことの意味を理解してないとしか思えない。
まぁ、上村前会長的には「自分こそ被害者」ってのが本音かもしれんけど。


それはそうと。
この度全柔連の監事となった山口 香(Kaori YAMAGUCHI)氏が、柔道界や日本のスポーツ界が抱える課題について意味深な発言をしていた。
・課題山積。山口 香が語る「日本柔道界、腐敗の始まり」(2013年8月21日 shueisha.co.jp)

以下、2013年8月21日分 shueisha.co.jp『課題山積~』から序盤部分を(略

---- 以下引用 ----
(中略)
――女子選手に対するハラスメントがあって、それを彼女たちが告発した段階で代わっておくべきだったと思いますが、やはり彼女たちの勇気が、柔道連盟を今回の総辞職へと動かしたとも言えますね。

「アスリートの自立や責任というと、それこそ他競技ではヨーコ・ゼッターランドさん(女子バレー)とか、為末大さん(陸上競技)が発言を続けていますし、あとは、ドーピング疑惑を晴らした我那覇和樹さん(サッカー)の例もそうですけれども、ああいった方々はロールモデルだと思うんです。ただ、残念ながら、日本のスポーツ選手においては非常に少ない。理不尽なことをされても、泣き寝入りしたりする、そしてそれを周りもよしとする。権利を主張するということについて、日本は遅れていますね

――選手のエゴというふうに見られてしまう。

「はい。握りつぶされる前に選手自身が自己を主張するという習慣がないと思うんです。競技という部分では、努力精進しているにもかかわらず、日常での自己が無い。だから最後のところで、障害があったときに力を発揮できないで終わってしまう。そんな選手は、はたから見ていても非常に残念なものです。
 戦うというのは日常も含めてです。日本のスポーツ界でも個人が自立していかないといけません。今の若い選手は指導者予備軍です。指導者になって組織の中に入るということは選手の側に立って組織の上層部と戦うということなんです。でも選手の時代にそれができなかった人は指導者になってもできないです」
(以下略)
---- 引用以上 ----

上の引用部分における山口氏の指摘は、日本社会自体が抱える問題点そのものと捉える必要がありそうだ。


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