一昨日は、リラの会の試演会だった。
リラの会は、日本を代表するソプラノ歌手関定子氏の門下の会。声楽家のプロ集団だ。
毎年、春と秋の2回本番さながら(本番よりシビア)の試演会が行われる。
今回の会場は、今年新しく永田町にできた紀尾井サロンホール。
座席数80人ほどの小ぶりのホールだが、ステージいっぱいに、スタンウェイのフルコンが置いてあり、
「ピアノがデカ過ぎるから うるさいだろうな。抑えて弾かなきゃ」
と、思っていたのだが、ピアノの音が柔らかくホールに丁度いい響きをしていて驚いた。
バブル期以来、日本は小さなホールにもスタンウェイを入れるようになり、ホールとのミスマッチが問題だが、
ここのホールのスタンウェイは、中古で非常に温厚なピアノなのである。
ピアノも生まれや育ちによって音が変わる。いい環境で弾かれていたのであろう。
至近距離で、大御所や同業者の中で演奏するのは、コンサートよりもずっと神経を消耗する。
帰りに、声楽家の住吉和子さんと大戸屋で二人打ち上げをしたのだが、
積もる話で、気がついたら大戸屋一軒で、五時間も経っていた!
そして、演奏会の同刻、同じ永田町では野田首相の突然の解散宣言が行われていたとは・・