ピアニスト藤木明美のブログ No.2

異色のピアニスト藤木明美が、音楽を通しての日々を綴ります。

「リア王」 劇団昴公演

2014-06-16 11:09:14 | 日記
6月10日、
舞台音楽で活躍の作曲家の上田亨さんが、劇団「昴」の『リア王』公演で
即興的に劇音楽を演奏するというので行ってきました。

正直、シェイクスピアにシンセサイザーでどんなサウンドを付けるのか、想像つきませんでした。
が、サウンドは観客の無意識に入っていき、芝居に立体感を与えていました。

上田さんの演奏は、舞台で最も大事な「間」と「つかみ」が絶妙。このセンスは、上田亨さんならではです。
「音楽が芝居の呼吸とリズムを生み出し、空間が動き始める。」
このことは、観客には意識されないのですが、空間芸術の極みだと思います。

リア王のストーリーも、初めて全体を知りました。

人間像を複雑に深く描いてあるんですね。初演は1605年、シェークスピアが41歳の時。
今、410年も経って同じ作品を見てるわけです。
当時の人は、どんな風に感じていたのだろうと思いを馳せました。



下記は上田亨さんのFBより

「東池袋のあうるすぽっと、昴公演「リア王」後5回弾きます。
2時間45分の芝居に、演奏家としてライブで付き合うのは、正直かなり大変です。
でも、役者の呼吸、芝居のリズムを感じその場で即興的に演奏するのは、
舞台音楽を作る自分にとって原点に帰るようで、良い刺激になります。

そして、今回道化の役の西本さん。素晴らしいです。
昨日友人のDさんが「昴の宝」って言っていましたけど、ホントそうです。
そんな西本さん、劇中僕にキューをくれたり、色々絡んでくれます。至福だなあ、、、。

さて、今回使っているJupiter-80。演劇的に考えると音色の種類に不満はありますが、
ティンパニーやハープ、それにパッド、と久しぶりにマニュアル片手に格闘したシンセ。良い楽器です。」
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旭ケ丘園 鹿児島でのコンサート

2014-06-05 10:14:59 | コンサート
5月30日(金)鹿児島の老人介護施設「旭ケ丘園」でミニコンサートをしました。

この施設は鹿児島市内にありながら、自然環境の中に立地しています。
鳥のさえずりが聞こえ、広々とした高台の敷地には心地良い風が吹いていました。

設備も充実していて、中にホールまであるのです。




何より、職員の皆さんが本当に心を尽くして働いていらっしゃって、
素晴らしい運営がなされていました。

私のコンサートの設営も、何もお願いしなくても、
より良くするために、積極的に様々な工夫をしてくださり
あっという間に、コンサート環境が整っていき、感激しました。




心ってこんなに、仕事に現れるものなんだなあと改めて実感しました。




こういった施設での演奏は初めてでしたので、
高齢者の方々に、私の演奏が楽しんで頂けるか不安もありましたが、
皆さん、集中して、身を乗り出して聴いてくださり、
普段のコンサートと同じ一体感がありました。  

入居者の方々以外にも、ご近所の方々も来てくださり、
たくさんの方に聴いて頂けて、嬉しかったです。
また、コンサート終了後、感想も伝えて下さり励みになりました。



私自身が大きな手ごたえを頂き、演奏の機会を頂けて本当に良かったと感謝しています。

旭ケ丘園の皆さん、ありがとうございました!



今回弾いたピアノは、55年くらい経っているアップライトピアノでした。
20年以上、弾いていないとのことでしたが、ピアノも生き物です。
心を通わせれば、ちゃんと応えてくれるんですね。
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