今、息を吸い込んで吐き出しているこの場所に、この魂が在る事への理由を考えていた。
人は暗闇の中で光を求める。時には光に照らされ、闇に身を隠したりもする。
隣り合わせの息を感じたいと思い、時にはそれを大きく拒絶する。
そして誰もいない、小さな光の灯った部屋の中で、天井を仰いでは、消えそうなため息をつく。
求めるものが多かれ少なかれ、痛みのないこの部屋の中では、誰もが「孤独」という名の自由を手に入れられる。
そんな自由を捨てた愚か者だけが、この部屋の出口を知っているんだ。
その先が、いつか、目を閉じて瞼の向こうに見えた世界に繋がっているのかどうかは、ため息に混じった君の小さな声次第。