(やぶきた紅茶)
ひょんな事で、数年前から日本産紅茶に首を突っ込む機会が増えてきました。確か3年前位からだったと思いますが、この国産紅茶、良く言えば伸びしろがまだまだタップリあり、逆を言えば製茶技術においては、外(海外)に出しても恥ずかしくないものは、なかなか出現できていないのが現状です。
まず目立つのが業界、つまり生産者から流通関係者、全ての関係者に見える勉強不足です。製造過程での問題点を判断するテイスティング(拝見)の出来ない人がとても多いのです。結局好きか嫌いか、美味しいか不味いか…などの、個人の主観的感覚で判断してしまうため、作る側と売る側の話がかみ合わなかったり、共にミスリードし合う場面が頻繁に起こります。
ダメだと評価を下すのは簡単なのですが、何を見てダメだと思ったのか、その原因が栽培、設備、製造過程など、どこから来るのかを探り、コミュニケーションをとる努力をしなければ、ただ否定論が先に立ち、まともな議論は成立できないと思うのですが、なかなか将来へ繋がるような前向きな流れになりません。
何事も減点方式が当たり前な日本の業界の癖が仇になっているのか、原因はケースバイケースではありますが、とにもかくにも、まだまだ発展途上な分野ではあります。
(続く)