粗茶淡飯

中国・台湾・日本のお茶に関する色々。執筆者・徳田志保。

アジュラック

2020-05-03 21:58:00 | 日記









画像はオンラインで見つけたインド西部のブロックプリント「アジュラック」をラリーキルトに仕立て上げたもの。


インド人の素朴な手仕事って、日本人を遥かに超越したところと、信じられないくらい無頓着なところ、両極端さが共存していて、それが独特な魅力になっているように感じます。


アジュラックは、パキスタンが起源らしいのですが、私はインドのグジャラート州カッチのものが好みです。


このアジュラックの文様はイスラム文化に影響を受けているという話を聞いたことがあります。

詳細はわかりませんが、茶器類との相性も良く、かつては苗族の刺繍と同じく、茶席に時々登場させたものでした。


この騒動が収束したら、これを使って屋内外でティータイムをと思っています。


お茶を知る方法の1つ

2020-05-01 22:50:00 | お茶のテイスティング

アプローチは様々ですが、その一つがテイスティング。
例えば、お茶を炒ると言っても…















画像のように、色々な流儀や道具があります。
どの機械にも(手作業をする人間も含む)
長所欠点は必ずありますし、
求める先にある物事は同じでも
産地の様々な環境、背景や事情で方法論が
違ってくるのです。

「拿茶説話」ー先ずはお茶を見よう。
業界内の人間同士は、何はなくとも先ずは
結果(お茶)そのものを見ます。
出されたお茶から、各工程を思い描き、
その時に起きた問題点を読み解く
それがシングルオリジンのテイスティングに
求められることとなります。
この世界はとにかく客観性が重視され、
ある種の嗜好性や抽象的な表現は入り込めません。
よって中途半端な実力でテイスティングをするとすぐバレてしまいます。

この手のテイスティングが出来るようになるには???
ただ只管練習して経験を積むこと、
そしてそれらとフィールドワークで見てきたことを繋げていくことです。

今のコロナ肺炎騒動、テイスティングの練習するのにピッタリなのでは?

色々なお茶に触れ、自由に外出が可能になったら、優秀な人材のいる園地や工場を訪れてくださいね。




苗族刺繍ピースのリメイク

2020-04-23 14:49:00 | 日記




10年以上使っている苗族の刺繍ピースをリメイクしたポーチ。ポーチの端の黒い布は傷んでしまいましたが、刺繍そのものはまだまだ元気です。

この刺繍は貴州省黔東南苗族侗族自治区台江県一帯に居住する「革一」と呼ばれるグループのものです。


ポーチには、この刺繍ピースと似たものを使用しています。中心に打籽绣、両端に叠绣などの技術が詰まっています。

革一の刺繍は日本人コレクターにも人気があるそうです。私も好きで、いくつか所持しています。





これも同じ頃にリメイクしたものです。
最近までずっと貴州省の苗族のものかと思っていたら、どうやら雲南省のどこかの少数民族のもののようで…。

大きいピースはこんな感じです。
ポーチのより新しいものですが、雰囲気は伝わるのではないかと思います。



2つ目のポーチは…コロナウィルス肺炎対策で消毒液、除菌ウエットティッシュ、底の方に予備のマスクなど入れています。


色々と大変なご時世ですが、時にはこのように遊び心も兼ねて備えをするのも悪くないのかもしれません。


ベツレヘムパールボタン

2020-04-19 23:07:00 | 日記
 先日某番組で見かけて一目惚れ。
たまたまある所で見つけて、私の手元へやってきました。

 ベツレヘムパールボタンと呼ばれる白蝶貝をハンドメイドで彫ったものなのだそうです。


直径4.5cm。厚さ5㎜…この手仕事が醸し出すあまりの美しさにビックリ。

これはアザミの花でしょうか。
ベツレヘムパールには星アザミをモチーフにしたものが多いような気がするのですが、これもアザミの1種なような気がします。

実際この地域ではアザミの蜂蜜が特産品になっているという話も。

この地の人達にとって、アザミはごく日常の花でもあり、宗教や政治の争いの中で平和を願う、祈りに寄り添うような存在なでもあるのかもしれないなぁと、この美しい手仕事を眺めながら思ったのでした。





元気が出るもの…

2020-04-14 20:30:00 | 日記



民族独自の文字を持たない人達が自己表現をしたもの…それが中国苗族の刺繍です。殷代には中原あたりにいたと言われていますが異民族(漢民族等)に追われて、最終的に今いる中国西南部に流れ着いたそうです。苗族と言っても幾つものグループがあり、グループや居住地によって刺繍の傾向も違います。




とても濃ゆいキャラクターを持つ刺繍達ですが、そこにはこの刺繍をした人達の祈りや願いが込められている気がします。




こういうものを手に取ると、なんだか自然と元気が出てくるので不思議です。