学生と一緒に歩いた、多摩丘陵。昨日の続き。
この日は、クリ畑だけが大賑わいではなかった。
以前に紹介した、多摩丘陵で見られる平地性ゼフィルス6種類のうち、5種類が確認できた。
アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ。そしてミドリシジミだ。
残念ながら見付けることができなかったのが、オオミドリシジミ。 このチョウは、かなり数を減らしているようだ。
このオオミドリシジミに関しては、僕の心を揺さぶる大きなドラマがある。
5月20日「行儀の悪い食事 ヤブキリ」の中でで予告した、そのドラマをお目にかけよう。
予告とは若干、表題を変更して、
18年振りに再開した彼女は、僕の目の前で、強く抱きしめられた!
昨年の6月26日のことだ。もうそろそろゼフィルスの季節も終わろうとしていた頃である。「多摩丘陵のゼフィルスは、これで最後かな」と、相棒に話しかけながら歩いていた。
そこで、突然、僕の視界の左すみで、チョウが短く舞ったのが見えた。幼いころより体に染みついた習慣で、僕の視線は、条件反射的にそちらに飛んだ。見ると、斜面の2mほど上方に、茶色っぽいチョウが舞い降りたところだった。
少し離れた位置から、双眼鏡を覗き込む。
ゾクッと来た!全身の毛穴が泡立った。かなり長い間見ていないその姿は、オオミドリシジミのメスだった。18年ぶりの再開である。
オオミドリシジミ♀ 2012-06-26 多摩丘陵
僕はもっとよい写真がとれないかと、長期戦の構え。彼女は、ちょっと移動して、同じく長期戦の構え。と思ったのもつかの間。わずか2分ほどで、右方向へゆっくり移動を始めた。そして、その後信じられない光景を目にすることになった。
斜面に生える草のすぐ脇をゆっくりと飛ぶ彼女の姿が、忽然と消えたのだ。正確には、地面とほぼ水平に3mほど飛んでいた彼女の姿が、まるでで小石のように1mほど落下したのだった。
僕は何が起きたのかわからず、すぐさま落下地点に駆け寄った。そして、そこに見たものは…。 強く、強く、本当に強く抱きしめられた彼女の姿だった。抱きしめているのは、貪欲なヤブキリであった!
オオミドリシジミ捕えたヤブキリの幼虫 2012-06-26 多摩丘陵
ヤブキリよ、お前も食ってゆかなければならないのはわかる。しかし、その相手が、なぜオオミドリシジミなのか! そして、なぜ僕の目の前でなのか! なぜ今日、そしてこの場所で…。
18年ぶりに再開した彼女は、僕の目の前で、ヤブキリにギュッと抱きしめられた。僕は、この先を見続ける気にはなれなかった。
ヤブキリ幼虫 2011-06-14 多摩丘陵
この日は、クリ畑だけが大賑わいではなかった。
以前に紹介した、多摩丘陵で見られる平地性ゼフィルス6種類のうち、5種類が確認できた。
アカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミ、ウラゴマダラシジミ。そしてミドリシジミだ。
残念ながら見付けることができなかったのが、オオミドリシジミ。 このチョウは、かなり数を減らしているようだ。
このオオミドリシジミに関しては、僕の心を揺さぶる大きなドラマがある。
5月20日「行儀の悪い食事 ヤブキリ」の中でで予告した、そのドラマをお目にかけよう。
予告とは若干、表題を変更して、
18年振りに再開した彼女は、僕の目の前で、強く抱きしめられた!
昨年の6月26日のことだ。もうそろそろゼフィルスの季節も終わろうとしていた頃である。「多摩丘陵のゼフィルスは、これで最後かな」と、相棒に話しかけながら歩いていた。
そこで、突然、僕の視界の左すみで、チョウが短く舞ったのが見えた。幼いころより体に染みついた習慣で、僕の視線は、条件反射的にそちらに飛んだ。見ると、斜面の2mほど上方に、茶色っぽいチョウが舞い降りたところだった。
少し離れた位置から、双眼鏡を覗き込む。
ゾクッと来た!全身の毛穴が泡立った。かなり長い間見ていないその姿は、オオミドリシジミのメスだった。18年ぶりの再開である。
オオミドリシジミ♀ 2012-06-26 多摩丘陵
僕はもっとよい写真がとれないかと、長期戦の構え。彼女は、ちょっと移動して、同じく長期戦の構え。と思ったのもつかの間。わずか2分ほどで、右方向へゆっくり移動を始めた。そして、その後信じられない光景を目にすることになった。
斜面に生える草のすぐ脇をゆっくりと飛ぶ彼女の姿が、忽然と消えたのだ。正確には、地面とほぼ水平に3mほど飛んでいた彼女の姿が、まるでで小石のように1mほど落下したのだった。
僕は何が起きたのかわからず、すぐさま落下地点に駆け寄った。そして、そこに見たものは…。 強く、強く、本当に強く抱きしめられた彼女の姿だった。抱きしめているのは、貪欲なヤブキリであった!
オオミドリシジミ捕えたヤブキリの幼虫 2012-06-26 多摩丘陵
ヤブキリよ、お前も食ってゆかなければならないのはわかる。しかし、その相手が、なぜオオミドリシジミなのか! そして、なぜ僕の目の前でなのか! なぜ今日、そしてこの場所で…。
18年ぶりに再開した彼女は、僕の目の前で、ヤブキリにギュッと抱きしめられた。僕は、この先を見続ける気にはなれなかった。
ヤブキリ幼虫 2011-06-14 多摩丘陵
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