散歩路地《サンポロジー》      毎日が発見! 身近な自然が見えてくる!


 ☆ 多摩丘陵

 ☆ 世田谷の散歩道

 ☆ ネイチャークラフト

 ☆ 環境学習ゲーム

屋外映画「泥遊び」 出演:シロハラ、ツグミ、ムクドリ。友情出演:カワラヒワ

2014-02-21 | 僕の散歩道
「あんた何やってきたの、そんなに泥だらけにして!」
子どもの頃、外で遊んできたとき、よく母親にそう言われました。
その頃は、まだ僕の家に風呂は有りませんでした。雑巾を渡され、裏口にあった水道で手足を洗ってから、家の中に入っていたのを思い出します。
雪の後、ちょっと足を伸ばして昼食に出かけてみました。帰りに、いつもの散歩道を通ると、カワラヒワの群れが、集団で採餌をしていました。雪が解け始めて、地面が顔を出しはじめた道脇です。人が近くを通るたびに、《ピッピーッ》と鳴いて、一気に木の上に飛び去ってしまいます。しかし、人が歩き去ると、また降りてくる。しばらくの間、雪の中で餌が食べられれない状況だったのでしょう。何度も、何度も繰り返していました
大胆に泥をこねくり回して、小さな種などを探しているようです。カメラのズームを望遠一杯にして眺めると、嘴には泥の塊が付いていました。


大きな泥の絡まりを付けたカワラヒワ 2014-02-17 世田谷

《ギョ、ギョ、ギョ》という鳴き声に上を見上げると、こちらはツグミ。
僕には関係ないと言った顔で、木の枝に止まっているのですが…。こちらも嘴がチョコレート色に…。


嘴に泥を付けたツグミ 2014-02-19 世田谷

「あんた、なにしてるの!」
「僕何もしてないよ…。」
「あら、テーブルの上にあったお菓子食べたでしょ!」
「食べてないよ。僕、チョコなんて食べてないもん」
口の周りにチョコレートを付けて、一生懸命母親に言い張る、子どもの頃の自分の姿がよみがえります。

こちらは大胆。人が近くに居てもお構いなしに、餌探しに余念がありません。

 

土中の虫を探すムクドリ 2014-02-19 世田谷

最後はシロハラです。凛とした表情に、如何にも優等生に見えます。
「私は、そこらの鳥とは違います。泥なんか突いていません。ただ散歩しているだけです」と紳士を装っているのですが…。


キリリと引き締まった表情のシロハラ 2014-02-19 世田谷

カメラはちゃんと捉えていたのです。


土中から幼虫をつつきだしたシロハラ 2014-02-19 世田谷

昼食に出かけた帰り道、雪の溶けはじめた公園で、ちょっとした映画でも見たような気分です。子どもの頃の記憶を呼び起される、楽しい時間を過ごさせてもらえました。
出演してくれた鳥たちに感謝!



雪の中…。 いつもと違う、キジバトとドバト。

2014-02-15 | 僕の散歩道
雪、すごいですね。
我が家は、賃貸のテラスハウス。隣りの家とは庭続きで、境目は30㎝程の小さな柵があるだけなのですが、今回の雪で、お隣さんとの境目が分からなくなっていました。

さて、雪が降ると、鳥たちが餌をとれる場所が無くなるため、特定の場所に集まってきます。
以前、八王子自然友の会元会長、故金井郁夫さんから聞いた子供の頃の話です。

「雪が降ったら子どもたちは大喜びだったね。田んぼの真ん中の雪をどけて、つっかえ棒して大籠を立て掛ける。あとは、田んぼの隅でたき火して待ってたよ。雪の上じゃ餌が取れないもんだから、土の出ている所に鳥が集まるんだな。適当に集まってきたら、紐を引いて鳥を捕まえたよ。その場でたき火であぶって食べちゃったね。子どもにとっちゃ良いおやつだったよ。やっぱりツグミは美味かったね!」

今は、野鳥を捕まえて食べるわけにはいきませんが、確かに雪が降ると植え込みの下など、土の出ている所に鳥が集まってくるので、そこを狙ってゆけば、観察しやすいのは事実です。
ということで、雪があがって、ちょと明るくなってきたところで、砧公園に出かけてみました。


さすがに、ほとんど人が居ません。見える範囲では一人だけ。
いきなり、ヒマラヤシーダの大きな枝が折れていました。今回の雪は、水分が多くて重い雪いのでしょう。


雪の重みで枝が折れたヒマラヤシーダ 2014-02-15 世田谷(砧公園)

さすがに雪が深く、常緑樹の下でさえ、土がのぞくところはありませんでした。最初の目論見は空振りです。
そこで、少し先の梅の木があるところまで行くことにしました。花はすでに咲いているので、蜜を吸ったり、花弁を食べに小鳥が来ているかもしれません。


白梅と雪景色 2014-02-15 世田谷(砧公園)


紅梅と枝に残る雪 2014-02-15 世田谷(砧公園)

行ってみると、予想通り! きていました。
その場で20分ほどまってみたのですが、その間に来た鳥は、

メジロ カワラヒワ ムクドリ ヒヨドリ キジバト  《餌を食べに来ていた》
ツグミ、ビンズイ、ハシブトガラス、モズ、ドバト   《ただ立ち寄っただけ》


蜜を吸いに来たメジロ 2014-02-15 世田谷(砧公園)

この中の、ビンズイは僕にとって、砧公園での初記録でした。
梅の木の横にある樹林に目をやると、枝にキジバトが止まっていました。遠目に見ると、アカハラかと思うほど、オレンジ色に見えました。曇天だったのですが、積もった雪がレフ板の働きをしてくれて、ちょとオドロオドロしい色合いに見えるのです。
さらに、しばらく見ていると今度はドバトが…。
こちらも怪しいし雰囲気を漂わせた色合いをまとい、赤い目を光らせていました。


キジバト ちょっとオレンジ色っぽく見える 2014-02-15 世田谷(砧公園)


ドバト 怪しげな雰囲気をまとっている 2014-02-15 世田谷(砧公園)

明日は日曜日、きっと野鳥観察向けの雪の溶け具合になるのでしょう。でも、たくさんのちびっこが雪の中を駆け回り、大賑わいになることは間違えないでしょう。
というわけで、明日はあきらめ。チャンスがあれば、月曜日にもう一度のぞいてみようかな。
 

オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴

2014-02-14 | その他探訪記
実は、一昨日まで小笠原に行っていました。
今回は、1航海(小笠原丸が、東京を出て、小笠原までの航海を一往復する)で6日間。現地では3泊4日の日程でした。3泊といっても、僕の行く母島では、向こうに着くのが午後3時頃。帰る日も10時には出向するので、実質動けるのは二日しかありません。
この間に、早朝から鳥の調査を始め、その他これまでの補足調査をこなしてくるので、結構ハードな日程です。


曇りがちな朝方の景色 2014-02-10 小笠原母島

早朝からの調査のためか、昼食を食べた後、軽い睡魔に襲われました。母島にしては、やや気温が低くかったのですが、風の当らない緩い斜面は温かく、横になると気持ちがいい。時々、遠くでオガサワラノスリの鳴き声が聞こえ、ザトウクジラがブリーチングをする、水音が響いてきます。これを子守歌代わりに、気持ちよく昼寝ができそうです。

ところが…。

寝させてくれないのです。
「ゴソゴソ、ゴソゴソ」と頭の上が騒がしいのです。「ああ、来たか…。」
鳥がやってくるのです。オガサワラハシナガウグイスやハハジマメグロが! 人など関係ないといった感じで動き回るのです。特にウグイスは、あえて、人の回りを動き回ると言った感じです。最初は好奇心が強いのかと思っていたのですが、ひょっとすると、若干の体温や服の色などに惹かれて小さな虫が集まりやすく、その虫が目当てなのではないかという気もします。

僕は、小笠原で見る鳥で、この鳥が一番好きです。人に近寄ってくるし、眼が大きく結構かわいらしいのです。
「仕方ないな…。撮ってやると」と独り言を言いながら、寝ころんだまま、カメラを覗き込みました。しかし…、しかし。2~3m。時に1mほどの所を、落着きなくちょこちょこ動き回ってくれるので、なかなかうまく撮れません。
そんな経験を幾度もしているので、たいして期待もせずに、寝ころんだままファインダーを覗き込みました。
ウグイスが、僕の頭上の小枝に止まって、顔を覗き込みます。すかさず「カシャリ!」 でもすぐに移動されました。
「ああ、ちょっと遅かったかな」と思い、カメラのモニターを覗き込むと
「おおっ!」
遅れたと思ったのですが、撮れているではありませんか。それもかなり可愛く!
この写真は、これまでに僕が獲った、オガサワラハシナガウグイスの中で一番可愛いと思いました。


とっても可愛いオガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

なんだか、寝ころんでいると力が抜けてうまく撮れるのでしょうか。もう一枚、ほどh殿が取れました。しかしこちらは、ちょっと膨れた感じの横顔。見比べると、同じ鳥とは思えないような変わりようです。


これ本当に同じ鳥? オガサワラハシナガウグイス 2014-02-10 小笠原母島

さて、宿に帰り、写真をパソコンに落とし込むと…。
「おや、ウグイスの嘴に穴が…。」
拡大してみると、鼻孔が突き抜けているのです。鳥のくちばしに、鼻孔が空いていることは知っていたのですが、左右の鼻孔が突き抜けて見えるとは知りませんでした。間違えなく、向こう側から光が入ってきているのです。


オガサワラハシナガウグイスの鼻の穴 2014-02-10 小笠原母島

というわけで、結局昼寝はさせてもらえませんでした。

後日談。
東京が大雪に襲われるなか、母島では。うまい具合に雨に会わず、仕事をかたずけてくることができました。しかし、帰りの船は大荒れでした。夕方から激しく揺れ始め、パソコンは、重力センサーが働き動かなくなりました。船内で仕上げるつもりでいた仕事ができません。揺れは大きく、寝ていても、大きな横波が当たると、体が横に数十センチ飛ばされてしまいます。おかげで、夜もほとんど眠れず、しかも4時間も遅れての帰港になったのです。
前日10時に母島丸に乗り、父島で小笠原丸に乗り換え14時に出港。東京竹芝桟橋に着いたのは、翌日19時20分でした。
父島に居た1時間半を除いても約32時間船の中…。
とにかく疲れる旅でした。

痕跡! カワセミ探索と・・・。 おやぁ?

2014-02-04 | フィールドノート(多摩丘陵)
「おや、カワセミだ」
2月3日立春。仕事で、多摩丘陵の、ある丘陵地公園に出かけました。
この公園内の一角にある樹林地の概況を確認しなければならないのです。
しばらく見ていると、ツミという小型の鷹が飛ぶのが見えました、すぐに追いかけてみたのですが、見失ってしまいました。
しかし、その先にある池が目に入り、ついでに覗いてみたのです・・・。
『チャポン!』いきなり水音が聞こえました。音のする方に目をやると、コバルトブルーのカワセミが飛び去るのが見えました。そして池畔の小枝に止まりました。双眼鏡を向けると、小魚を加えており、あっという間に飲み込んでしまいました。


カワセミ 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

どういうわけか、昨年後半から、カワセミと顔を合わせることが多いのです。今年に入ってから、見に行った水場、あるいは仕事の途中で立ち寄った公園などが5カ所のうち、4カ所でカワセミと出会ったのです。
とにかく、どこへいてもカワセミがいる。このところの僕の印象です。

さて、池などに出かけると、そこにカワセミがいるかいないか…。僕は無意識のうちに、水場周りの石などに残る、糞の跡を探してしまいます。


護岸に残されたカワセミの糞の跡 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

糞の跡は、必ずしもカワセミとは限りません。シギやチドリのものであったり、大きなものは、カモメやカワウなどのこともあります。慣れると、かなりの精度で見分けられるのですが、最初は大変でしょう。
しかし、もっと簡単にカワセミの有無が確認できる方法に気が付きました。ほかの何カ所かにもあったのですが、今回の池にもありました。さて、その証拠が、わかりますか?


カワセミのいた池の端 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

どうでしょうか。
実は、池畔の木の枝なのです。
カワセミは人気者です。居ると分かれば、バードウォチャーが足を運んで、撮影に適した場所に木の枝などを設置するのです。さすがに、カモメやカワウをとめる場所を一生懸命作る人はいないでしょうから、糞より正確です。

 
池畔に設置された木の枝 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市

最近は、かなりアップの映像を見慣れてしまっていますので、本物を見ると、「あんなに小さいの」といった感想をよく聞きます。色は派手でも、体は小さく長い嘴を含めても17㎝程しかありません。


10mほど先の枝に止まるカワセミ 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市 

望遠レンズで納めた映像 2014-02-02 多摩丘陵-川崎市

さて、この公園には、ほかにも池があります。仕事を終わらせ、そちらも覗いてみることにしました。
残念ながら、こちらの池には、木の枝が設置されていませんでした。
とりあえず、一番奥まで回ってみると…。
池畔のコナラの枝に、ヤママユガのまゆが付いていました。

 
ヤママユガの繭 2014-02-03 多摩丘陵-川崎市 ヤママユガ成虫 1994-10-00 多摩丘陵-町田市

さらに行くと、今度は、鮮やかな緑色が…。「今度はウスタビガのまゆかな」と思って近づくと、それは釣り用のルアーでした。
辺りを見ると、ほかにも得体のしれない、ルアーが…。

  
   
  
池畔の木に引っ掛かっていた数々のルアー 2014-02-03 多摩丘陵(川崎市)


この池の周りにルアーが! 2014-02-03 多摩丘陵(川崎市)

この池はもちろん釣り禁止。違反をするとどうなるのか、僕は知りませ。でも、責任持って、取り外させてもらいたいですね。
冬枯れの枝に咲く異形のオーナメント。何とかしてもらいたいですね。





 

大空劇場 -不思議な絵(ノスリ) 解答編-  

2014-01-26 | 僕の散歩道

川縁の枝にたたずむカワセミ 2014-01-24 砧公園(世田谷)

一昨日、思わせぶりに乗せた不思議な絵。その解答の前に、これまでのいきさつを紹介しておきましょう。
前々回、ノスリ探索というログを書きました。それ以降のいきさつは、

1月20日 昼食帰りにノスリが、カラスに追われる姿を発見。砧公園方向に移動
     「ことしもきていたか! 後で確認に行こう。」
  21日 午前。ノスリ探索に出かける。残念ながら発見できず。
     「ノスリどころか、他の鳥も少ない」ショック!
  24日 午前。気を取り直して再び探索。カワセミ、アオゲラ、カワラヒワ。21日と比べると、鳥が多い。
     しかしノスリ発見できず。諦めて帰りかけたところ、騒がしいカラスの鳴き声が…。

といった流れで、ついにノスリを確認できたのです。

さて前回の問題に移りましょう。掲載した写真に対し、「不思議な絵と書いてあったんですが、私には何が不思議なのかよくわかりません。」というメールが届きました。メールのやり取りで、そのかた(Mさん)は「影がゆがんでいるということ?」という程度に思われていた事がわかりました。そういった方もいるようですね。最終的に「今度のログを見てください」と言っておきました―Mさん見てる!― 。でも今はもう気が付いているのではないかと思います。

それでは回答です。以下のの3枚の写真(連写)を見ていただければ一目瞭然です。




ノスリとカラス 2014-01-24 砧公園(世田谷)

お気づきの通り、影のように見えたのは、ノスリの上に重なったカラスだったのです。よく考えれば、青空に影が映るはずはありませんからね…。でも、自然に影だと思ってしまうほど、うまく重なったのですね。撮影した本人は、たんに連写した中の一枚ですので、その瞬間は何も思いませんでした。つまり偶然の産物というわけです。
自然界は、見事な演出をしてくれるものです。さながら《大空劇場》といった感があります。何点か、見事な演舞を紹介しておきましょう




見事な演舞 ノスリとカラス 2014-01-24 砧公園(世田谷)

もちろん、実態はそんな優雅なものではありません。テリトリーに侵入してきたノスリにカラスが寄ってたかって攻撃を加えているのです。いったいどこまで追うのだろうかとみていると、ノスリは、上昇気流に乗ってかなり高くまであがってゆくのです。ある程度の高度まで行くと、徐々にカラスはあきらめ、追跡体から離脱してゆ来ます。しかし、先の影のように見えたカラスだけは、何時になってもかなりしつこく追っていました。
そして、観察が困難になるほど上昇し、カラスの追撃を振り切ったはずなのですが…。
10分ほどすると、再び、低い位置カラスの鳴き声が…。 そちらを見ると、再び空中戦が始まっていたのです。

 ①何時の間に降りてきたのでしょう?
 ②そうまでして、ここに居たいわけ?
 ③いや、ひょっとしたら別の個体?

など、など、いろいろな疑問が頭の中を渦巻きます。かくして、ノスリVSカラスの第2ラウンドが開始されたのです。

さて、パソコンで見ていて気が付きました、腹面の模様を見ると、このノスリは、21日に見つけた個体とは明らかに違うのです。ということは、先ほどの③のように、第2ラウンドのバトルは、違った個体だった可能性があります。
都内においては、比較的大きな公園ではありますが、わずか40ha程のこの公園に、ノスリが2羽居付いているとするならば、あまり普通の現象だとは考えにくいと思います。近いうちに《大空劇場》第2幕を見にに行こうと思っています。

最後に、大空劇場ハプニング編を紹介しておきましょう。主演:ノスリ、取り巻き:カラス そして通行人(エキストラ)が…。


ノスリとカラスのバトルだが…。 2014-01-24 砧公園(世田谷) 



 







不思議な、ふしぎな、ふ・し・ぎ・な絵!

2014-01-24 | 僕の散歩道
今回は、いつものログとはちょっと違います。
まず、この写真を見てください。
本日(1月24日)午前中に撮影したものです。写っているのは、ノスリという鷹の一種なのですが…



この写真、果たしてどういう状況だと思います?
ちょっと考えてみてください。

誠に棲みませんが、答えは後日!

ノスリ探索 

2014-01-21 | 僕の散歩道
昨日、昼食に外へ出た帰り、空が何やら騒々しいのです。ふと見上げると、東名高速東京インターの真上をカラスが8頭大騒ぎで飛んでいるのです。そしてその中心に、白い鳥が居るではありませんか。
飛翔形を見て、すぐにノスリだとわかりました。持っていたコンパクトカメラでとりあえず「カシャリ!」


カラスに追われるノスリ 2014-01-20 世田谷

ノスリとカラスの一群は、少しずつ北へ移動し、すぐ隣の砧公園の方に移動して行きました。
砧公園には、冬の間ノスリやオオタカが居座ることがよくあります。今年はいないなとは思っていたのですが、やっと現れたというところでしょうか。
「よし、明日はノスリの確認に出かけよう!」

翌日。つまり今日、午前中に砧公園に行ってみました。猛禽類がよく居座っているサンクチュアリーを中心に探すのですが、見つかりません。ノスリが動けば、小鳥類や、カラスが騒ぎ出すのですが、公園は至って静…。というより、鳥の鳴き声があまり聞こえないのです。
実は、これまでも何度か見に来たのですが、今年は鳥が少ないと感じていました。
しかし、このところの冷え込みや、降雪などにより、街場へ移動してきているのではと思っていたのですが、やはり居ません。種数ももさることながら、個体数が極端に少なく感じます。

今日確認したのは、

南の入口~サンクチュアリーまでの間
ツグミ、ヒヨドリ、モズ、シジュウカラ、スズメ、ドバト、キジバト、メジロ、カワラヒワ、コゲラ
サンクチュアリーで
アオサギ、ヒヨドリ、キジバト、モズ、アオジ、シジュウカラ、ハクセキレイ、アカハラ、シメ、メジロ
帰り道で、
コゲラ、シジュウカラ、ヒヨドリ、ドバト、ツグミ、キジバト、カワラヒワ、モズ

以上僕のフィールドノートに記載された順。つまり観察順ということです。

一番最初に見つけたツグミ 2014-01-21 砧公園
モズ 結構目にすることが多い 2014-01-21 砧公園

例年ですと、ツグミは、あちこち走り回っているのですが、ほんの数頭しか目にしません。シメも落ち葉をひっくり返して餌探ししているのをよく見るのですが、今日は、サンクツアリー内で、数頭の群れを見ただけです。どの鳥も、「今年は少ないな」というのが僕の感想です。ただ、モズだけは「多い」という印象があります。散歩道の途中などで、砧公園以外でもよく見かけています。

このところ、カモの渡来が減ったと感じていたのですが、陸鳥も減少傾向だと感じています。
特に今年は…。
ほかの地域で歩かれている方、あなたのフィールドではいかがでしょうか? 感想をお聞かせください。
わずか1時間半ほどの《ノスリ探索》でしたが、ちょっと淋しい気分になりました。
近いうちに「やっと来てくれました」なんて、報告ができるといいのですが…。


『なんだ!』 アオサギのお食事

2014-01-20 | その他探訪記

アオサギ 2012-04-18 多摩丘陵

1月17日。久しぶりに多摩川中流に出かけてみました。大栗川との合流点で、以前からバードウォッチングでは有名な場所なのです。僕も、年に2,3回は足を運んでいた場所なのですが、最近、河川改修工事が行われ、しばらく行っていませんでした。
今年あたりはもう大丈夫かなと思って出かけたのですが、期待は裏切られました。
まったくと言ってよいほどいないのです。水面に浮かぶカモはほとんどいない、いつも徒党を組むサギ類もほとんどいない。皮肉なことに、カワセミだけは、岸辺の葦に止まっていました。

これでは仕方が無いと、午前中で切り上げ、午後は多摩市内の大きな池のある公園に出かけてみました。
池には、カモが沢山。といっても、マガモ、カルガモ、オナガガモ、ヒドリガモといった、いわばいつでも、どこでもの面々です。その他はというと、ここでもカワセミが目立ちました。しかも雄雌2頭が確認できました。


オナガガモ(左) マガモ(中) カワセミ(右) 2014-01-17 多摩市

しばらく見ていると、アオサギが飛んで来て、餌を撮り始めたのです。
動きが止まったかと思うと、いきなり長いくちばしを水中に差し込む。さっと引き揚げると、もごもごと動かすのです。
「あれーっ 今、餌とったの?」双眼鏡を当てると、嘴の先にわずかに光るものが…。「えーっ。あんなに小さな魚獲るわけ?」。僕のこれまでの経験とはちょっと違うのす。しばらく見ていたのですが、アオサギは次々と小さな魚を獲るのです。


小さな魚を捕らえたアオサギ 2014-01-17 多摩市

やっと魚だとわかるくらいの大きさ。わかるでしょうか?
僕は、アオサギは身体に合わせ、大きな魚を獲ると思っていました。実際、これまでの経験でも、おおきな餌を撮ったシーンが甦ります。 たとえば…。


コイを捕らえたアオサギ 2007-02-11 砧公園サンクチュアリー

この時は、なかなか飲み込めずに苦労していました。
かなり長い時間見続けていたのですが、飲み込もうとして、何度も失敗して吐き出す。そして再び飲み込もうとするの繰り返しでした。30分も続いたでしょうか、結局、僕の方が焦れて、その場を去ってしまい、結末は見届けていません。

ここまで書いて思い出しました。同じ砧公園内を流れる矢沢川でのこと、アオサギが餌取りをするのを眺めていると、突然何やらわからないものを咥え上げたのです。ぱっと見は、昆布のようですが、イカの脚のように見える部分もあり、アオサギの嘴に挟まれたまま、うねうねと動き回るのです。とっさにカメラに収めました。後で大きくして見ても、何だかわかりません。ある程度、生物のことを学んできたつもりでいたのですが、こんなにわけのわからない生物に出会った事はありません。



アオサギが捕獲した謎の生物(上)とその拡大写真 2012-02-28 矢沢川(砧公園内)

どなたか、この生物がわかる方いらっしゃいませんか?

日本のマチュピチュ、グルメ番組、オシドリ。 

2014-01-15 | 本当かな? 世の常識=自然界の非常識

並んで泳ぐオシドリ 2014-01-10 明治神宮

その日の朝。TVから『日本のマチュピチュにロープが張られ…。』といったフレーズが流れてきました。さるTVコマーシャルで取り上げられ、急速に観光客が増え、事故が起きているということのようです。僕は行ったことが無いのでわかりませんが、冬はかなり危ないということらしいです。
最近の、TVやウェブサイトの影響は実に大きく。何かあると、あっという間に広まってしまいます。いや、何かなくても、商業目的で、あるかのごとく情報を操作している節もあると思うのですが…。

実際、グルメ番組などがあると、その後はとんでもなく人が来るようです。そういう僕も、食べることは大好きで、何度かそういった情報に頼った事はあります。が、しかし、満足が得られたことはほとんどありませんでした。
「なんでこんな情報に群がるのかね?」
もっと自分の感覚で、良い店を見つけろよ。という気持ちは強くあります。あまり知られていない自分の贔屓の店を探そうよと言いたいです。
「インターネットとかで、こんなに情報が流されたら、仕方ないじゃない」と上さん。
確かにそうなのでしょう。

さて、その日僕は仕事の打ち合わせが早く終わったため、帰りに明治神宮に寄ってみました。都内で、学生の実習に使える場所は無いかと、何カ所か目を付けていたのです。
行ってみると、松の内も開けたと言うのに、結構人が沢山いるのに驚きました。
僕は、新宿御苑、井の頭公園、そしてここ明治神宮にオシドリが居ることを知っていました。ここは初めてだったのですが、久しぶりにオシドリでも見て行こうと暗い常緑樹の並ぶ森の中を探して歩いていると、突然広い草地と、池が現れました。そして、初老の男性が二人、池の方を眺めているのです。
「ここで間違えなさそうだ」と思い、彼らの視線を追うと、確かにいました。薄暗い藪上になった場所に、雄が2羽とメスが1羽。しばらく眺めていたのですが、何も動きが無いので、ほかの場所を一回り見てくることにしました。


薄暗い藪状の水面で休むオシドリ 2014-01-10 明治神宮

30分ほど歩きまわって戻ってみると、何やら騒々しいのです。先ほどの二人とは別に何人かの見物者集まっていて、その中の一人が、大きな声で話しかけているのです。
「ここ三脚立てていいのか? 最近オシドリの写真を撮りに来る人が増えて、三脚がずらりと並ぶので、三脚禁止になったんだぞ! だから、俺は、手持ちでもとれる小さいレンズで来たんだ」ということでした。
確かに、野鳥の情報が流れると、一気にファンが集まります。特に最近は、三脚、ボディー、レンズを合わせると悠に100万円を超えるカメラセットを持ったリタイア老人と思わる人がいて、その多さには驚かされます。以前、知り合いのプロカメラマンが、世界で一番高級カメラが売れているのが日本なんだ。それもプロではなくアマチュアが購入者の多くを占めている」と聞いたことがあります。
金額のことはともかく、決して悪いことではないと思います。実にいい趣味だと思うのですが、やや不満もあります。鳥や、自然に強い興味があるのではなく、カメラと言うメカと、コレクター的な撮影に強い関心に留まってしまう方が多いからです。

大声で話していた男性がいなくなると、別の男性が池に向かって何かを投げはじめました。どうやらドングリのようです。最初はオシドリの近くに一個ずつ。おしどりが首を持ち上げると、今度は、自分のいる近くの水面に、関取が土俵に塩をまくようにばバラと巻きました。すると、オシドリが急に泳ぎ出したのです。ありがたいことに、かなり近くに来てくれました。僕は、急遽立ち寄ったために、コンパクトカメラしかもっていなかったのですが、それでもありがたく撮影することができました。


オシドリ 水面に映る自分の姿を眺めているように見えますが、水底のドングリを探しているようです
2014-01-10 明治神宮

帰り道で考えました。日本のマチュピチュも、グルメも、オシドリも、みな同じ社会現象ではないだろうかと…。そして、同じように自然情報を発信している僕自身も、その現象を構成する、いや積極的進めている一人なのではないかと…。
すぐには答えが出てきません。しばらくの間は、霧のかかった視界を進むことになりそうです。

年末年始の川めぐり-3 混迷するカワセミ ウインク

2014-01-08 | その他探訪記
川めぐりの3回目です。
やっと丸子川を離れて、野川の話に入れます。
野川は、多摩川の支流のひとつで、比較的大きく、僕の行く辺りで、川幅は30mほどになります。年末に行った皇居のお濠でカモをたくさん見た影響で、野川のカモを見ておこうと思ったのがきっかけでした。その後1月3日、7日と3回通っています。

 
野川 仙川が左手から合流(左写真) 下流側を望む 2014-01-03 世田谷 

さてその結果は…。
12月31日。残念ながら、期待したような結果にはなりませんでした。
確認できたのは、カルガモ、コガモ、マガモの3種だけ。コガモは40頭ほどいましたので、個体数はほどほどなのですが、オナガガモや、ヒドリガモ、あるいはハシビロガモなどは1頭も見られませんでした。

 
マガモ♂左とメス 2013-12-31 野川(世田谷)

ふとみると、河川工事用の足場に使われた鉄骨の上で、アオサギが休んでいました。このアオサギ、ずっとこのあたりに居座っているようで、年の明けた1月7日には、しっかりと眠ていました。鳥の瞼は、人間とは違って、下から上へとせり上がります。

 
 
アオサギ 目を開けている(上)2013-12-31 眠って閉じている(下)2014-01-07 共に野川(世田谷)

1月3日。イソシギがちょこまかと歩き回っていました。餌取りをしているようです。この日はうすぐ森で、光が若干弱いため、イソシギの早い動きにシャッター速度が追い付かないのですが、それでも、イソシギの餌取りの様子が連写で来ました。


イソシギの採餌 2014-01-03 野川(世田谷)

おや? 真ん中の写真。イソシギも水中に頭がつかりそうになる瞬間、目をつむるのですね。見事なウインク! 先ほどのアオサギと言い、今回は、目をつむるシーンに縁があるようです。

さて、最後はカワセミ。
前回地図を乗せて紹介したように、ここのカワセミは、Aに近い嘴の♀。ただ距離があるため、個体の特徴が今一つはっきりしません。なんとか、もう少し近い位置で観察しなければ…。
31日と3日は、前回紹介した下嘴がおもいきりオレンジ色の個体でした。このCとAが別の個体であるか否かを確認したかったのですが、後で見直してみると、嘴の色合い、尾の長さなどが異なり、間違えなく別個体と判断できました。しかし、見易い写真が取れていない。3回目のの挑戦と、1月7日に行ってみると、この日は、姿を現さない。仕方なく、若干上流側まで足を伸ばすと…。いきなり美しい個体が現れました。しかしよく見ると、これは雄のようです。目当てにしていた個体とは違うようです。
一応カメラに収め、家のパソコン画面で見てみると、「おや…。」雄だと思っていたのが、雌かもしれない…。
野川は、大きく、観察位置も上からになるため、下嘴の裏側が見にくいのです。それでも、わずかにオレンジ色が見えるのです。ということは…。オレンジの小さいB個体の可能性が…。


カワセミ 下嘴のオレンジが目立つC個体(左)2013-12-31 野川(世田谷)

カワセミ 下嘴に、わずかにオレンジが見える、B個体に似た謎の個体 2014-01-07 野川(世田谷)

そういえば、12月29日に見付け31日、3日と続けて見られていたB個体が、今日は見られなかった。丸子川は小さく、人との距離が短いため、人通りの少なくなった、年末年始だけ遊びに来ていたのだろうか。、人々が動き出すと利用しにくいと感じ移動してしまったのだろうか。その個体が7日に道桁謎の個体なのではないだろうか…? そうなると、今度はこの謎の個体(Dとしておきます)とBとを見分けなければ。
カワセミたくさんいますね。ますます混迷が深まるばかりです。