名古屋市交通局などは、今は大曽根〜竜泉寺下〜上志段味〜高蔵寺をガイドウェイバスで運行している“ゆとりーとライン”の次世代車両を目下、鋭意開発中です。
今朝の中日新聞市民版にも掲載されていますが、先日、尾張旭市内の模擬ルートにて河村たかし市長も試験車両に乗り、開発スタッフ等を激励されたとか。恐らく、ニューエルガ型だろうね。
これによれば、現行のガイドウェイレールを全廃。高架区間はセンサーの鋲を道路の両側に打ち込み、全自動運行を目指すとか。
今のハイブリッド車両は2026年度内には耐用年数を迎え、このままでの設計も困難になったことや、ノンステップ化が不可能なことが開発の理由とか。
さて、気になることは高架区間での工事期間中。その間は、今のバスは昔の名鉄バス・名駅〜高蔵寺駅北口線こと志段味線のように地上を走るだろうが、果たして運賃体系は如何に?
本当ならば、前乗り後ろ乗りの均一制に名古屋市交通局はしたいのではなかろうか?
取り急ぎ報告まで。
これですね。
「ゆとりーとライン」自動運転へ実証実験 河村市長も体験「どんどん進めて」 中日新聞
https://www.chunichi.co.jp/article/857053?rct=aichi
これを見ると、河村たかし市長が乗車したのは2月21日とのことなので、今回の実証実験の最終日ということにになります。
今回の実証実験は2月12日から2月21日の10日間の日程で行われ、それに先立って2月9日には参加企業であり、今回の実験車両の所有者でもある「アイサンテクノロジー」が今回の実証実験を予告していました。
「ガイドウェイバスへの自動運転技術導入に向けた大型自動運転バスによる実証実験を実施します」~自動運転バスによる都市部の基幹的公共交通実現に向けた取組~ PR TIMES(アイサンテクノロジー)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000120.000050415.html
今回の実証実験は上記以外にも多くのメディアが報道しており、注目度の高さがうかがえます。
名古屋市、自動運転を実証 ゆとりーとラインへ導入視野 日本経済新聞
https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=1&n_m_code=132&ng=DGXZQOFD215RZ0R20C24A2000000
ガイドウェイバスのレール幅やカーブなどを再現 自動運転導入に向け専用コースでの実証実験を河村たかし名古屋市長が体験 TBS NEWS DIG
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1011717?display=1
アイサンテクノロジーが行なうガイドウェイパスへの自動運転技術導入に向けた大型自動運転バスによる実証実験へ東海理化が参画 モーターファン
https://motor-fan.jp/mf/article/201799/
東海理化、遠隔監視システム 名古屋市で実施する自動運転バスの実証実験に参画 月刊自家用車
https://jikayosha.jp/publicity/2024/02/20/159916/
上記のように、乗用車以外のことをほとんど記事にせず、現在自家用車を所有していない銀河さんには少々縁遠いメディアの「モーターファン」「月刊自家用車」までもが記事にしております。
実験車両については、正面に「ISUZU」のロゴが確認できましたので、いすゞブランドのLV290系です。
この車両は、昨年11月22日に名鉄バス津島営業所にて公開されており、その様子がアイサンテクノロジーの公式HPにありました。
自動運転バス導入説明会及び試乗会を開催しました。 アイサンテクノロジー活動報告
https://aisan-mobility.com/20231122-2/
それともう一つ、重箱の隅をつつくようで申し訳ないのですが、尾張市内というのは尾張旭市内ではないでしょうか?
2026年度をめどに自動運転バスに転換する方向性のようですが、工事期間の間運休するのかどうかは全く公表されていません。
運行しながら夜間などに工事を進めて運休を最小限に抑える可能性もあり得るでしょう。軌道を敷設するより工事の手間や期間は小さいですし、ガイドレールの撤去も自動運転化完了後に夜間帯に少しずつ撤去していくということも考えられます。
ただ、名古屋ガイドウェイバスは工事期間中の運行ついて一切何も公表していません。公式発表を待つしかありません。
ってのがありませんでしたっけ??
これって今現状一体どうなってます??
皆スッカリ完全に失念しているかと想定されますが・・・
ってのがありませんでしたっけ??
>これって今現状一体どうなってます??
ピーチライナーこと桃花台新交通は1991年3月25日に開業、2006年10月1日に廃止されました。
施設の解体撤去は進んでいるものの、かなりの区間で高架や駅施設が残されており、完全撤去までにはまだ時間がかかると思います。
とりあえず、「ピーチライナー 廃止」もしくは「ピーチライナー 解体」で検索してみて下さい。
あの高架線こそ、自動運転バスに転用出来ないかしら?とも思いますが、あれから腐食も酷くなったとも思われ、解体するしかなさそうです。
その頃は、愛知万博閉幕直後のリニモや、あおなみ線も経営不振に見舞われ、存続さえ危ぶまれたほどですが、何とか立ち直れたようで、せめてもの救いです。
課題も山積なようですね。
アドブルーというのは尿素SCRのことと思いますが、名古屋市営バスの場合、現在主力のJバス陣営(いすゞ・日野)は2010年度以降の大型車両はすべて尿素SCRを搭載、三菱ふそうは2008年度以降、日産ディーゼルは今年度廃車になった2006年度のそれぞれ大型車両に搭載しています、
ですので、尿素SCRシステムというのは特別目新しいメカニズムではありません。
尿素SCRシステム ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%BF%E7%B4%A0SCR%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
尿素SCRシステムの仕組み モノタロウ
https://www.monotaro.com/note/productinfo/urea_scr/
一般系統用大型車両ラインアップ(現役車種) まるはち交通
http://www.maruhachi-kotsu.com/buscar/300large_bus.html
それと、アドブルーというのは尿素SCRシステムを指しているのではなく、同システムに使用する尿素水そのものを指します。このアドブルーという名称は、ウィキペディアによると
「国際標準化機構(ISO)22241にて、32%尿素水溶液の意味である AUS 32(Aqueous Urea Solution 32%)として規格化されており、日本国内やヨーロッパではAdBlueの名称で普及しているが、これはドイツ自動車工業会(VDA)による登録商標(ブランド)であり[2]、商標権を得ていない地域ではディーゼル排気液(Diesel Exhaust Fluid, DEF)の名称や、規格名であるAUS 32の名称で販売が行われている。」
と説明されております。
全文は下記をお読み下さい。
AdBlue ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/AdBlue
中央案内方式の新交通システムはピーチライナーの廃止で「元祖」である山万ユーカリが丘線だけになってしまいましたが、こちらも開業時の1000形が車両の構造上の問題で非冷房のまま40年以上使われています。置き換えの予定は特に流れていません。運営している山万の経営状況が良好なので、すぐに廃止にはならないでしょう。
日本唯一のシステムというのは、部品確保・メンテナンス・維持コストの面から、長続きせず廃止されるケースが増えてきています。
広島県のスカイレールも廃止が決定していますが(バス転換)、諸事情により廃止が少し延期。
ゆとりーとラインもガイドウェイバスを廃止して自動運転バスへ転換予定。
リニモも日本唯一どころか世界唯一のHSST方式のリニアモーターカーで、来年開業20年になりますが、置き換えの予定は特に聞こえてきません。リニモは車輪がなく、摩耗して頻繁に交換しなければならない部品も鉄輪式・ゴムタイヤ式の鉄道と比べて少なく、なおかつ全駅ホームドア完備で踏切もないため、車との衝突事故・人身事故も起きず「長持ち」していますが、何しろ世界唯一の方式なので、今後車両置き換えの際メーカーがHSST方式の車両を製造できるかが課題になるかもしれません。