ファミリー メンタル クリニック

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要するにひとりごと・・・

小学校では発達障害に気づかれず,中学校で問題行動パターン

2016年02月23日 | 児童精神医学
最近沖縄市山◎小学校,中学校から勉強についていけないので、クリニックに行くように云われたと 来院する親子が続くので,
それをブログに書こうかと思ったが,腹が立ちエスプリが欠けそうなので止めておく。

発達障害、特別支援教育については、10年来の成果があり、教育現場でも支援員がつく、支援教室を利用するなどスムーズに行われるようになってきた。
ところが一方で、中学になり、問題行動で受診を勧められる子がいる。
聴くと小学校では問題はなかったと言う。
詳しく聞くと問題行動にはならないが、本人の行動パターンは変化がない。

変化したのは小学校と中学校での教師のまなざしだ。
小学校は担任が朝から夕方まで、基本的に全て関わる。
算数も国語も図工も体育も音楽も.ただ専門の教師が移動教室で教える教科も幾つかある。
それでも、児童の全体像をつかみやすい。

この子は,こんな風に説明すると理解しやすいとか,この教科は苦手だけど,図工は得意だから、そこで評価して・・・・と。

しかし、中学になると、マイペースで,融通が利かず、言葉を正直に理解する子は、行動で困ってしまう。
教科毎に教師の指示が違ったりする。
A先生の言う事と、B先生の言う事が全く違う事がある。

発達障害が小学生の頃には気づかれず、気づかれていたが,生活での支障もなく、受診を勧めるでもないと判断されていた子が
中学に上がると,ASD的な世渡りの難しさで、言う事を聞かない、時間を守らない、反抗する、感情的な反応を起こしやすい・・・・などなど。

正確には中学になって症状が出現しはじめる訳じゃなくて、小学校からあったが、大きな問題とならずに
教師が抱えることが出来ていた.
しかし、中学になると学校側が、抱えることが出来ない事態となる事例化する。

そんな中学生も少なくない。

小学校の側の問題なのか、中学の問題なのか,それを考えるのは俺の仕事ではない.

ただ、中学では教師の期待する生徒像とズレがあると、ASDの子などは問題となるような気がする。
一方、発達障害と思われる子が,不良と勘違いされ,教師が陰性の感情を向けることもある。

小学校から中学校への連携強化が必要だと云われているが、
このように小学校で問題が表面化せず、中学校で「発見」される場合 学校内で有効な対応法はどんなやり方があるのだろうか。

宝くじで3億円当たったら,クリニック閉店して,スペインに移住しようと考えている俺が言うのもアレだけど・・・

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