ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

紹介状の読み方

2016年01月28日 | 児童精神医学
去年、今年(今年と云っても1ヶ月も経たないが)、紹介状を依頼される。
そりゃ依頼されるだろうが,数年も受診していない患者さんの紹介状を依頼されることがある。

逆に,自分の感覚からは,紹介状があっても、これはどうなのかな・・・というのがある。
今や,精神科医もあまり診断として重視しないヒステリーの臨床だ。

ある精神科医には、xという症状。
次に見た医師の診断はyという症状.
で、紹介されてきた時点では、まったく違う状態.

xという症状を診る医師 数学的にはf(x) という診断的な判断をする。
で、次に紹介された医師はg(x)という見方かというと そうでもない。
数学的に云う,g◦f(x) 合成関数の考え方.

関与しながらの観察,転移関係などを考慮すると 今 見ている症状は複数の医師の目によって、関与の中でみられる症状だと理解すべきである。
なので、紹介状の読み方としては,最初に診た医師のみたてと 次に診た医師のみたての差異.
その差異を解釈し判断し、診断するという方法論が正しいと思われる。

数年も診ていない患者さんの紹介状を、それほど欲しがる医師は,俺が考えているような紹介状の見方をしてくれるんだろうか?
単に,自分で想像しながら、症状と経過を想像しヒストリーを組み立てる作業がメンドくさいだけなのだろうか?

こういうと業界から文句を言われそうだが,沖縄県内の精神科病院で勤務している医師が忙しくて,患者さんの病歴を十分に聞くことができない、
そんなことは云わせたくない。
ウソだよね と云いたい。

ホント、何の為に数年も受診していない患者さんの紹介状を請求するのだろうか.
メンタルクリニックの外来は,精神科病院の外来と違って多忙だ。
紹介状を出せ というのは、言葉は悪いが パワハラみたいなもんだ。


最新の画像もっと見る