ファミリー メンタル クリニック

児童精神医学,サッカー,時にテレビや映画、Macのネタ。
要するにひとりごと・・・

台風で得るモノ

2011年08月05日 | Weblog
子どもの頃から台風を経験している。もう何度遭遇したか。数えたこともないし、数えることもないだろう。
たまたま、農家ではなかったし、屋根が吹っ飛ぶような被害にはあったこともない。

せいぜい、停電や雨漏り、外に出られない、車の運転が危険、フロに入れない、そんな程度だ。
何でも手に入ると感じている子ども達。(頭で理解しているのでなく、体感しているレベルで、脳に刻まれている体験)
台風の影響で、停電でテレビも見られない。
今どきフロは電気のスイッチがないとお湯も出ない。
昔の定番 映画館も最近は閉館だ。
冷蔵庫の開け閉めも制限される。

真っ暗でろうそくをつける。
ラジオで台風情報を聴く。

全然おもしろくない。
キャンプもいってみれば同じ状況なのだけど。

しかし、確実に大切なことを学んでいる。
自然というのは、自分の思い通りにならない。
どんなに偉そうにしていても人間に勝ち目のない世界が目前に猛威を振るっている。
古代の人間よりは、ずいぶんマシだろうが。
自分は特別な存在であると、子どもながら思うことはある。
ある意味で大切なことだけど、思春期過ぎても そんな幼児的万能感に浸っていることは良くない。
今どきは老人になっても自分の特権だけを求める、幼児的万能感のマンマの人も居るので困る。

台風で、何も出来ない状況を受け容れることが、幼児的万能感を乗り越える方法ではないにしても、
精神分析的治療で大切な去勢を受け容れることに似ている点があることは、知っていても悪くはないだろう。



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