ファミリー メンタル クリニック

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いじめ自殺 最悪だと 教師が自殺する2次被害を懸念する

2015年07月15日 | 児童精神医学
マスコミでコメンテーターも登場し 中学生のいじめ自殺について 報道合戦が続く.
自殺した中学生の命は帰らない.
これまでもいじめによる自殺があった。
その度に有効な手立てが取れなかった。

今回は生活記録ノートでのやりとりで担任のやりとりが大問題とされている。
そうかも知れない。そこだけ見ると.
でも、そんなに単純じゃないように思える。

死にたいと言われたときに,専門家でない場合、どう返答するだろうか?

そんなこと言っちゃいけません!
自分の体を大事にして下さい.
家族が悲しむよ・・・・などが多いでしょう.

他には,どうして良いか分からず,無意識に否認し,
全く話をそらしてしまうこともあるでしょう。
そのパターンが今回起きている気もする。

担任の行為が、直接自殺を加速させたかは分からない.

しかし、ひとつ危惧するのは、担任の名前さえ報道しないものの、周囲は誰かは分かっている.
きっと、ネットで検索すると 氏名,顔写真など出てくる事だろう.
ただでさえ、自分自身を責めているところに、これまで人生で経験したことのないプレッシャー.

佐世保の事件で 父親が自殺したように,今回の事件も担任が、追い詰められた先に自殺しないか。
担任が死んで,遺族は良かった,やれやれと胸をなで下ろすのだろうか?

遺族は学校や教育委員会に求めていることは何だろうか?
日本人としては,いじめで自殺した子に謝罪して欲しい・・・そんな無念の情だろう。

ここで連鎖的に学校関係者が自殺しかねないような 報道の在り方は、それはそれで問題だ.
(マスコミは この手の 子どもの自殺問題の扱いについて 業界的にルールを決めて報道すべきだ)

マスコミは,本来は、巨悪に対して,権力に対し,対峙する姿勢を失い,このようなバッシング(まるでワイドショー)を続ける事が使命であるかのようだ。
大丈夫か、日本のマスコミ.




【ニュース引用】
死亡した岩手の中2、「暴力する人がいる」と5月に記述
(asahi news 斎藤徹、金本有加2015年7月15日05時02分)
 岩手県矢巾(やはば)町で中学2年の村松亮さん(13)が自殺したとみられる問題で、担任に毎日提出していた「生活記録ノート」だけでなく、学校が5月に2年生を対象に行ったアンケートでも、村松さんが「暴力をする人がいる」と記していたことがわかった。この内容も、校内で情報共有できていなかった。

岩手中2死亡、「いじめあった可能性高い」 校長ら会見
 町教育委員会の越秀敏教育長と中学校の校長が14日の会見で明らかにした。アンケートは「2年生になって1カ月がすぎました」というタイトルで、5月7日に実施された。クラスの悪い点を問う設問に、村松さんは「悪口を言う人がいる。仲間外れや暴力をする人がいる」と答えていた。

 このアンケートの後、担任が村松さんと面談したかどうかについて、校長は「調査中」と述べた。ただ、教育長は「校長にはアンケートについての報告はなかった」と述べ、校内で情報が共有できていなかったことを明らかにした。

 一方、村松さんと同学年の女子生徒(14)も「昨年5月からクラスの全員から無視されるなどのいじめを受けた」と訴えていたことが、この生徒の母親への取材で分かった。1年時は村松さんとは別の学級で、母親は昨年7月ごろ、前任の校長らに相談した。女子生徒は1年生の3学期以降、不登校が続いているという。

 学校側は昨年度、「不登校の理由はいじめではない」と判断し、町教委に報告。教育長は14日、「不登校がいじめによるものなのか改めて学校に調査するよう指示した」と話した。(斎藤徹、金本有加)


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