ファミリー メンタル クリニック

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要するにひとりごと・・・

Warning

2005年10月17日 | 児童精神医学
先日の 研究会の内容で、講師の先生が話していたことで気になることを一つ。2003年paroxetineという抗うつ薬が児童のうつ病患者にイギリスで使用禁止と報告された。それから欧米で児童への投与に関する報告です。
結果からいうと 禁止ではなく 警告(Warning)に注意が変更されているようです。
 要するに うつ病の児童が大勢いる,薬物療法でのメリット・デメリットを全体的に考慮し、患者さんにとってその薬物の投与の方が、有益であると判断したときは使用して良い。当然といえば当然の話。

その結果「グローバルにみると」どうなったかというと、「先進国」で日本だけが同薬剤を児童に投与禁止となっている(ままに放置されている)。
もう少し詳しく言うと日本だけ自ら調査もせずに、自分たちの頭で考えずに結果を出している。
更にそれなら他の国では禁止でなく警告に変わったのだから、「自動的に」変更すべきだ。

と言うのも外国ではSSRIというタイプの抗うつ薬が第一選択薬となっている。日本では2種類(少し幅を広げると3種類)しかない。そのうちの1種類が児童に使用禁止なら残った選択肢は一つしかない。それで副作用が出たら、児童で薬物療法が必要な中等症から重症のうつ病の児童は薬物療法はせずに24時間家族が付き添うか入院することになるのだろうか?

まったくもって日本の厚生官僚はホントに無能であり、国民の福利厚生をホンキで考えるつもりはあるのだろうか?
厚生労働省に Warning!

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