家庭医療学について

家庭医療学周辺,教育の話題とWONCA(世界家庭医療学会)やSTFMなどの学会の参加記を少し。

Full scope family medicine!

2006-06-08 17:13:06 | T-Project
新規開業して4日目。さすがに疲労がたまってきた。(スタッフも)
オープンから毎日100名超。
でも自分も研修医のみんなも本当のfull scopeの家庭医療ができるようになって喜んでいる。(と思いたい)

現在の時点での疾患構成。
半分近くが15歳までの小児(予想通り)
たくさんの感冒、放置されていた高血圧
多数の皮膚疾患。(脂漏性皮膚炎、アトピー、白癬、白斑、尋常性疣贅+液体窒素等々)
水痘多数、風疹、ムンプス
多くの中耳炎、喘息発作
腓骨遠位端の剥離骨折(シーネ固定ー>紹介。紹介先の整形外科医より、よく見つけましたね、対応もばっちりでした。とほめられました。)
釣り針が刺さった(根元を切って、貫通させてとった)
目が真っ黄色の腹水ぱんぱんの人(そのまま紹介、アルコール性肝炎)
ムカデ咬症(このあたりでは「はがち」、といいますが)
排尿障害、不正性器出血、妊娠の診断
膝が痛い、捻挫、
狭心症疑い
などなど
生活習慣病はこれから徐々に増えてくるのはわかっているし、それに伴って、メンタルヘルスやpsychosocialな問題もでてくるので、その辺が少ないのは心配していない。
昼前と、5時前から7,8時頃までが結構多い。

なんといったって患者さんと地域にぐっと近くなった。フォローで「明日きて!」と簡単にお願いできる。

地域包括型のケアはこれから少しずつ。

今日の午後は少し患者さんが少なくやっと記録できている。
「患者が少なくて喜ぶのは勤務医、心配になるのは開業医」との言葉は千倉M医院の院長。
ちょっと心配な私。私の心は開業医なのだろうか。

あんまりこんなことやっていると、
社会ニュース - 6月5日(月)18時42分 <愛媛県>勤務中にブログ書き込み、職員を懲戒処分

こんな風になるのでこの辺で。

ほんとにfull scope。アメリカで夢にまで見た家庭医としての研修をしていたとき、「ああ、家庭医としての仕事だな」毎日充実して研修していた、そのときの感覚と同じものを感じています。

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3 コメント

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おめでとうございます! (K)
2006-06-09 08:02:36
Full scope family medicineですか~

素晴らしい!!!



タイトルからもfamilydocさんの喜びが伝わってくるようで、私も本当に嬉しいです。同時に、partial scope family medicineしか実践できていない私にとってはたいそう羨ましい話でもあります。



新規開業からまだ数日で、何かと大変な時期だろうとは思いますが、勢いで乗り切って下さい!

(同時にリフレッシュも…)

そのうち見学に伺いますので、ぜひ日本版FPCの真価を拝見できればと思います。
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私の予想 (AO)
2006-06-10 18:41:15
1日診療してみての個人的な印象ですが、

受診された方はみなさんからは、

「皮膚科(婦人科、・・・)がくるからと思って・・・」

という発言が多く、意外とみなさん標榜科を気にしていらっしゃるのだな、という印象を受けました。



psycho(social)が少ないのは、そのからみもあるのでは?と思っているのですが、どうでしょう?

と言っても、標榜科が影響を与えるのもやっぱり最初のうちだけだと思いますが。



こちらはのんびりしています。

忙しさから逃げてきたみたいで、落ち着かない感じです・・・。

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1か月ですね (Haj)
2006-07-10 10:41:06
Full scope FP(FMではなく)で、しかも1日100人というのはすごいことですね。フルタイム何人の計算になるのでしょうか。1か月が過ぎた今、皆さんの疲労も蓄積してきたころでしょうか。それとも力みが取れてペースがつかめるころでしょうか。立ち上げの現場に身を置いてみたかったです。

ブログで追加情報が入るのを待ちます!
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