美と知

 美術・教育・成長するということを考える
( by HIGASHIURA Tetsuya )

『我、汝に為すべきことを教えん』アーサー・M・アーベル著

2006年02月22日 | 私の本棚
我、汝に為すべきことを教えん―作曲家が霊感を得るとき
アーサー・M. アーベル
春秋社

このアイテムの詳細を見る
著者アーサー・M・アーベル氏が霊感を主題として著名な作曲家と交わした会話を記録したものであるが、ヨハネス・ブラームス(1833-97)との約束は、「自分の話したことは死後五十年経つまで出版してはならない。」ということであった。1947年にその期限を迎えたが時が悪く、1964年にやっと刊行された書物である。
創造の神秘に触れる、偉大なる芸術家のインタビューが目の前で展開されていくような感動を覚えた。

『我、汝に為すべきことを教えん』春秋社2003年
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『続死ぬこと生きること』土門拳著

2006年02月22日 | 私の本棚

ペンにも絵筆にも託しきれないものを志して写真を撮り続けた写真家土門拳の眼差しにあふれたエッセーである。

本文から次の言葉を紹介したい。
《「形あるものは亡びる」亡びるものは亡ばしめよう。剥げ落ちる金箔は、剥げ落ちるにまかせておけばよい。「形あるものは、命あるものは、いつかは亡びねばならない」ものなのである。亡びつつも美しさは衰えることはなく、そして昇華する一瞬においても、美は消え去りはしないのである。》

『続死ぬこと生きること』築地書館1974年

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『「知」のソフトウェア』立花隆著

2006年02月22日 | 私の本棚
情報のインプットからアウトプットにいたる考え方が刺激的な書物である。

『「知」のソフトウェア』講談社新書1984年


こちらは学ぶということを考えさせてくれる書としてぜひ読みたい。
『東大講義 人間学の現在①-脳を鍛える』新潮社2000年
『東大生はバカになったか』文春文庫2004年




「知」のソフトウェア (講談社現代新書 (722))
立花 隆
講談社

このアイテムの詳細を見る

東大生はバカになったか―知的亡国論+現代教養論
立花 隆
文藝春秋

このアイテムの詳細を見る
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高等部3年生選択授業「陶芸」

2006年02月22日 | 教育美術
陶芸はまず粘土を練ることから始まり〜成型〜乾燥〜素焼き〜釉薬塗布〜本焼きという手順で茶わんや器(うつわ)が仕上げられていきます。
粘土の練りは単純そうですが、慣れないと実は難しいものです。まず、粘土を荒練りし、次に菊練りと呼ばれる練り方をします。力任せではいけません。そこには、各人の研ぎすまされたバランス感覚が要求されます。十分に土を練ってやらないと、作られた作品は数百度の温度に耐えられないのです。
ロクロに練った粘土をセットしていよいよ成型。始めはなかなかイメージ通りに形が作れませんが、全神経を手先に集中させていき、いい形が出来たとき、本当にうれしいものです。ただし、こうやって出来た作品もここからがまだまだ大変。1週間後、少し乾燥させた状態で、器の底の形(高台)を削りだします。そして完全に乾燥させてから素焼きです。窯の中で800度で焼かれ、器はやっと固くなります。始めの練りが不十分だとこの段階で作品は粉々になって壊れてしまうのです。素焼きの出来上がった作品には、思い思いの絵や図柄を描き、そして釉薬(上薬)をかけて、いよいよ本焼です。ここで最終的に1200度という高温の炎の洗礼を受けて作品は個性的な表情を持って生まれてくるのです。同じ人が二度作っても決して同じものは出来ません。作る人の心を写す器が命を受けるのです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高等部3年生選択授業「油絵」

2006年02月22日 | 教育美術
普段何気なく見過ごしている風景の中にも、そこに佇み、油絵制作を続ける過程で様々な発見があります。
年間を通して一枚の風景画にじっくり取り組みますが、その過程でいろいろなものを各自で見つけて下さい。自分が風景に働きかけていたはずが、いつの間にか、風景が自分に働きかけてくることに気づきます。
自分で見つける努力をしなければ、その時間は全く無駄になります。静かな時の流れの中で、風景との出会いが自分自身の発見へと昇華していくとき、素晴らしい作品ができあがっています。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする