ドラマを見るのが大好きです。
なので、コロナ禍で、今年4月から始まる新ドラマが軒並み延期になってしまったのはかなりショックでした。
このところのドラマは面白いものがたくさんあって、毎日楽しみがありましたが、やっぱりいちばん面白かったのは「半沢直樹」です。
前シーズンからはまっていましたが、続編も期待を裏切らない面白さでした。
銀行員の友人の話では、「あんなに上司にたてつく行員はいないし、いたらすぐ飛ばされるかクビ」ということですが、普通の会社員でもまずありえません。
大半の人は、たとえ上から理不尽な命令をされても責任を押しつけられても、言いたいことを我慢して仕事をしています。
半沢直樹はそこを恐れずに、時には暴言も吐きながら、さらに結果を出しててかっこいい、だから見ていてすっきりするんですね。
現実にはこんなこと許されるものではないと、平常心の私ならわかっています。
でも、去年、ブラック企業を退職するとき、社長に暴言を吐きました。もちろん狙ってではなく無意識に言ってしまいました。
退職を口走ったのは11月10日でした。
日曜日のくそ忙しい時に、社長が訪ねてきていらっとしたことをよく覚えています(^^;
父のことをあれこれ言われて、思わず「辞めます」と言ってしいましたが、社長は「まぁまぁ、今は大変な時だから、落ち着いて考えて」と逃げるように出て行きました。
実は私も、その直後は後先考えずに退職を口走ってしまって、ちょっと後悔がよぎりました。
が、言ってしまった以上撤回するわけにはいきません。
ただ、今まで勤めた会社は、退職届のフォーマットが社内にあったけど、この会社にはなかったので、いったいどんな風に届を出せばいいのかわからず、また他の管理職にも聞く気もならず忙しさにかまけて1週間以上放置していました。
そして、いつもの休日返上の会議の前に社長に呼び出され、「辞めるといいながらいつまで経っても退職届を出さないのは、ほんとは続けたくて引きとめられるのを待ってるんだよね?」と言われました。
社長の言い方にカチンときて、これまで社長に抱いていた嫌悪感をすべてぶちまけてしまいました。
「あなたには尊敬できるところが何もないし、ついていって大丈夫なのか不安で仕方がなかった。こんな会社にいるのが恥ずかしい。今では社長が話しかけてくると虫唾が走る。社長が話すこと全部ムカつく!」と言った記憶があります。
社長の表情がみるみる変わっていったのを今でもよく覚えています。漫画でよくある青筋がピキっと立つ感じ。
今思うともっと理路整然と、業務や会社の問題点を伝えればよかったとも思います。あれは感情に任せたまるで痴話げんかでした"(-""-)"
社長もさすがに「できるだけ早く届を出すように。でも僕に直接渡しに来ないでほしい。郵送か部長に渡すように。今日の会議は出なくていいからもう帰れ。」と言ってきました。
私は最後まで可愛げがなく、「退職届書いてから帰ります。」と言いました。
後日友人にこの話をすると、「いくらなんでも社会人として言ってはいけないことを言ったね・・・」と完全に引かれてしまいました。
もちろん私も反省はしています。社会人として恥ずかしいとも思います。自分がもし同じことを言われたら、一生傷ついて根に持つはずです。
でも、根っこのところでは、言いたいことを言ってすっきりしていました。
怒りで歪んだ社長の顔を見るのは痛快でした。そして辞めることを迷っていたのが嘘のようで、未練は全くなくなりました。
半沢直樹みたいにかっこいいことは全くできませんでしたが(むしろ醜いですね・・・)、人生で1回くらいはこういうことがあってもいいと思います。
でも本当に一生に一度でいい、もう二度とここまで人間関係を壊す出来事を作らないようにしたいです。