その奥さんは、かっちょんとこのマンションに引っ越してきて、まだ間がなかった。
ある朝、バスの中、彼女はとんでもない光景を目にしてしまった。
同じマンションのN田さんとこの奥さんが、鞄の中から折畳傘を取り出し、若い男に手渡していたのだ。
尋常でなく親密そうなふたりの姿に彼女は思った。
どうしよう、見てはいけないものを見てしまった、と。
そのまま心にそっとしまっておけず、
彼女は引っ越してきてから親しくなった奥さんに、思い切ってそのことを打ち明けた。
打ち明けられた奥さんは相手の男の人相風体を聞くなりいきなりゲラゲラ笑い出し。
「その若い男ってN田さんの息子やがなっ」
ちなみにN田さんとこの奥さんというのは、
若いのは見かけだけ、中身は骨の髄まで大阪のおばはんな、例のあっちゃんである。
息子というのも例の、足のサイズ30センチのあっちゃんの長男ケンタである。
つうわけで、母親が息子に傘渡してただけ。
打ち明けられた奥さんはもちろん心の中にそっとなんかしまっておかず、思いっきり言いふらしてまわり、あっちゅう間にかっちょの耳に届き、かっちょがさらに触れ回ってわたしも聞き、もちろんわたしもさらにあちこちで喋りまくったのだが、なんかいい話だし(なのか?)、今日はネタもないので、ここにも記しておく。
ハナちゃん。
ある朝、バスの中、彼女はとんでもない光景を目にしてしまった。
同じマンションのN田さんとこの奥さんが、鞄の中から折畳傘を取り出し、若い男に手渡していたのだ。
尋常でなく親密そうなふたりの姿に彼女は思った。
どうしよう、見てはいけないものを見てしまった、と。
そのまま心にそっとしまっておけず、
彼女は引っ越してきてから親しくなった奥さんに、思い切ってそのことを打ち明けた。
打ち明けられた奥さんは相手の男の人相風体を聞くなりいきなりゲラゲラ笑い出し。
「その若い男ってN田さんの息子やがなっ」
ちなみにN田さんとこの奥さんというのは、
若いのは見かけだけ、中身は骨の髄まで大阪のおばはんな、例のあっちゃんである。
息子というのも例の、足のサイズ30センチのあっちゃんの長男ケンタである。
つうわけで、母親が息子に傘渡してただけ。
打ち明けられた奥さんはもちろん心の中にそっとなんかしまっておかず、思いっきり言いふらしてまわり、あっちゅう間にかっちょの耳に届き、かっちょがさらに触れ回ってわたしも聞き、もちろんわたしもさらにあちこちで喋りまくったのだが、なんかいい話だし(なのか?)、今日はネタもないので、ここにも記しておく。
ハナちゃん。