フィロソファー156の購入をご検討中の皆様へ
2015年7月より市販を開始し、デビューから2年が経とうとしているフィロソファー156ですが、
10艇限定特価の市販開始キャンペーンもお陰様で昨年中に完売となりました。
その後も数件のお問い合わせを頂き、
皆様のご協力の下にじわりじわりと認知されて来ていると実感しております。
しかしながら、
弊社からの情報発信が的確に行えていない事もあり、お問い合わせを頂いてるような状況かと思います。また販売店様へも色々とご迷惑をお掛けしている事と認識しております。
そこで、
今まではその都度ご回答をする対応をしておりましたが、ここで改めてご説明させて頂きます。
まず、
フィロソファー156はどんなカヤックなのか。
弊社(ベイロマンス カヤックス)の市販艇第一弾として2015年初夏に誕生し、
外洋でのカヤックフィッシングをターゲットとして、且つ海況の急変にも柔軟に対応すべくシットオンとしては長めの全長(4.76m)を持ち、2次安全性を重視した船底形状を採用。
デッキ面は広大な積載スペースを持つオープンスタイルを採用し、タンデム(2人乗り)使用も可能という欲張りなカヤックです。
ところが、
使用目的に寄っては期待にそぐわない場合があります。
その場合についての回答等、一部をここにご紹介致します。
❶タンデム使用について
フィロソファー156は外洋でのカヤックフィッシング、また海況の急変に対応する為に1次安定性よりも2次安定性を重視した船底形状を採用していますので、2名乗船の場合は操船にある程度のスキルが必要となります。
通常は1名乗船、時々2名(体重の軽い方)くらいのタンデム艇として捉えて下さい。
常に大人2名使用を希望される場合は、もっと一次安定性が高い他メーカー艇を推奨します。
❷重量に関して
開発当初の見込は完成重量25kgでしたが、過去平均31kgが現状です。
全長4.76mの艇体サイズからすると比較的軽い方となりますが、30kgを超える重量は手軽とは言い難い重さです。
体力に自身がある方はこの限りではありませんが、そうでない場合は他の選択肢をお勧めしております。
❸ カラーリングオーダーについて
オリジナルカラーリングが可能と謳っておりますが、
実際のところ、希望と違うというトラブルもやはりあります。
カラーリングの打合せについては出来る限り要望に沿って施工したい為、直接オーナー様とやり取りする場合が殆どです。
それでもFRP成形のゲルコート塗装の場合、残念ですが後塗装の様な仕上がりは難しく、完璧に希望通りにはなりません。
フィロソファー156の性能を第一に、カラーリングはその次、この程度と考えて頂けたらと思います。
❹価格について
キャンペーン特価が終了し艇体価格は通常の29万円(税別)に戻っております。
購入する場合の費用負担が大きくなっておりますので、充分ご検討して頂くようにご案内申し上げます。
❺受け渡しについて
フィロソファー156はサイズ的に運送会社での発送が出来ません。 (弊社の近隣の場合)
受け渡しは販売店様とご相談しながら直接受け渡す形になります。
❻足漕ぎ艇への対応について
開発当初から「フィロソファー156は最終的に足漕ぎ艇になります」と豪語しておりましたが、残念ながら今でも実現しておらず、大変申し訳なく思います。
今後の可能性としても実現する見通しは立っておりませんので、足漕ぎ艇を希望される方へは素直に他の選択肢を推奨しております。
大まかには以上の様なやり取りです。
購入を希望される方へは現在も個別に説明をして、場合に寄っては他の選択肢をご案内しております。
大抵の場合は説明を受けて他の選択をして頂いてる為、実質的には生産をストップしている状態です。
勿論、上記内容をご理解して納得して頂ける方へは喜んで今後も製作させて頂く所存ではあります。
メーカーである以上、
本来ならば積極的に売り込みをかけるべきところではありますが、
メーカーである前に1人のカヤック愛好家として、またカヤックビルダーとして責任のある決断を以って今後も最善の対応をしていきたいと考えております。
最後になりますが、
昨年の6月に販売開始しましたコリンアスリートについて少しご案内させて下さい。
全長10.5ft(3.22m)、最大幅70cm、重量約20kgとサイズ的にはフィロソファー156と対象的なカヤックですが、その性能はしっかりと受け継いでおり、
コンパクトサイズでありながら直進性も良く足も速く、ご購入頂いた方々には概ね好評を頂いております。
安全に使用して頂く為に身長180cm以下、体重80kg以下の体格的な制約を設けておりますが、それをクリアしている方であれば経験を問わず、だれでも楽しんで頂けるカヤックです。
以上です。
長文となり失礼致しました。
まだまだ駆け出しのメーカーですが、業界の発展と、より安全なカヤッキング、更にエキサイティングなカヤック製作を目指して今後も努力していきたいと考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。