2009年秋、リハビリ病院に転院して1~2ヶ月目(手術から4~5ヶ月)。
できることも増えてきて、このまま治っていくのではないかと錯覚をするほど穏やかな日々だった。
月に1回、リハビリ病院に外出届けを出し、大学病院へ。
MRIと診察、テモダールを5日分。
妹夫婦や親戚のT君が毎月送迎をしてくれた。
片道1時間半ほどだったが、夫は眠ることも無く、車窓からずっと外の景色を見ていた。
平日は相変わらずリハビリで、結構忙しそう。
病院内には歯科もあり、車椅子のままで診察・治療が可能だった。
虫歯は幸い無かったが、口腔内のチェックに月1~2回通った。
土日は私も朝から行けるのでゆっくり夫と過ごせた。
爪を切ったり、ひげを剃ったり、散髪をしたり。
散髪は家庭用の散髪セットを買って、病院の庭で私がカットした。
妹夫婦もよく来てくれて、妹の夫のMちゃんも夫の散髪をしてくれた。
Mちゃんの方が私より上手にカットできるので、いつからかMちゃんにしてもらうようになった。
今から2年前、丁度今頃の季節・・・
秋の光に包まれて、静かにカットをしてもらっている夫の姿を思い出すと、幸せな気持ちになる。
幸せなんて言っていられない状況だったけれど、何故か今「幸せだった」という気持ちが蘇る。
あの庭でのひととき。
ベンチに腰掛けた私の隣に、車椅子の夫がいる。
話すことはできなかったけれど、隣に座っているということが嬉しかった。
戻れるのなら病気になる前に戻りたいけれど、この頃にもちょっと戻りたいような気がして・・・
思い出しながら涙が出た。
できることも増えてきて、このまま治っていくのではないかと錯覚をするほど穏やかな日々だった。
月に1回、リハビリ病院に外出届けを出し、大学病院へ。
MRIと診察、テモダールを5日分。
妹夫婦や親戚のT君が毎月送迎をしてくれた。
片道1時間半ほどだったが、夫は眠ることも無く、車窓からずっと外の景色を見ていた。
平日は相変わらずリハビリで、結構忙しそう。
病院内には歯科もあり、車椅子のままで診察・治療が可能だった。
虫歯は幸い無かったが、口腔内のチェックに月1~2回通った。
土日は私も朝から行けるのでゆっくり夫と過ごせた。
爪を切ったり、ひげを剃ったり、散髪をしたり。
散髪は家庭用の散髪セットを買って、病院の庭で私がカットした。
妹夫婦もよく来てくれて、妹の夫のMちゃんも夫の散髪をしてくれた。
Mちゃんの方が私より上手にカットできるので、いつからかMちゃんにしてもらうようになった。
今から2年前、丁度今頃の季節・・・
秋の光に包まれて、静かにカットをしてもらっている夫の姿を思い出すと、幸せな気持ちになる。
幸せなんて言っていられない状況だったけれど、何故か今「幸せだった」という気持ちが蘇る。
あの庭でのひととき。
ベンチに腰掛けた私の隣に、車椅子の夫がいる。
話すことはできなかったけれど、隣に座っているということが嬉しかった。
戻れるのなら病気になる前に戻りたいけれど、この頃にもちょっと戻りたいような気がして・・・
思い出しながら涙が出た。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/00/58/7e231e731907065f9923c13c4acc4c5a.jpg)
今春名古屋の病院で
夫の車椅子を押して
若葉が目を出したばかりの病院の駐車場を
毎日散歩していたことを思い出します・・
そのあとは病棟の待合室で
手足のマッサージをするのが日課でした・・・
そこは病棟の建物の角になっていて
眺めがよく、開放感のあるスペースで
「待合室」なんて名前じゃなくて
もっとおしゃれな呼び名があったと思うのですが
もうそれも思い出せなくなっています・・・
昨年の春から今年の夏までのことは
思い出せないことがたくさんあります。
茶花さんのように
穏やかな気持ちで思い出せるようになれるといいのですが・・・
その年の12月に発症。
2010年の1月、 大学病院に入院するために
家の近くから乗ったバスの車窓から見た景色は 主人の目にどんな風に写ったのでしょう。
縦並びに座った私は、景色どころではなく 主人の背中を見ながら 泣いてしまったな・・・気付かれないように。
2010年の6月、初めてsaka(茶花)さんと知り合い、嬉しいアドバイスをいただきました。
そして去年の今頃には もう意識がなくて、人工呼吸器で・・・
おと年に運転していた人が 今はもういないという現実。
穏やかに思い出すことができるようになっても
主人と乗った あのバスの車窓に涙が浮かび、
街のあちらこちらにある 主人の足跡に 足を止め、なぜか奥歯をギュっと噛みしめてしまうのです。
それとも、私だけ???
私の脳は、何故か辛い記憶より、幸せな記憶の方を優先させるようです。
もちろん、辛い記憶はたくさんあって、それも決して忘れることは無く、折りに触れて蘇ることはあるのですが。
個人差はあるかもしれませんが、時間の経過というものも、多少は助けになっているのかもしれません。
ごんままさんの、ご主人との幸せな記憶は、一生消えることはないのですから、
穏やかな気持ちで思い出せる日が、自然と必ずやってくると思います。
初めて掲示板でお話ししたとき、同じ立場の方とお話ができたことで、私も元気をいただきました。
私も、街を歩いたり、テレビを見たりする中で、奥歯を噛みしめることがよくあります。
そこでは、幸せな記憶も、辛い記憶も、不意打ちでやってくるので・・・。
そんな時はまだまだ感情のコントロールが難しいようです。
とにかく、無理せずに、自分の気持ちに正直になるしかないですね。